2025年の「十五夜」は10月6日！ 意味や由来、団子やすすきの飾り方も紹介

十五夜は「中秋の名月」とも呼ばれ、秋の夜空に美しい月が輝く日です。けれど、「十五夜と中秋の名月は同じ？」「十五夜の日付がわかりづらい」「お月見団子やすすきにはどんな意味がある？」と迷う人も多いでしょう。

この記事では、十五夜の意味や由来、2025年の日程と月の見え方、団子やすすきの飾り方までわかりやすく解説します。

お子さんと一緒に家庭で楽しめるよう、実用的な内容でまとめました。今年のお月見の準備に役立ててください。

「十五夜」とはどんな日？｜意味と由来

十五夜について、歴史や、名称の由来を知って、より親しみやすい行事にしましょう。

「十五夜」とはどんな意味がある？

「十五夜」は、陰暦の毎月15日にあたる夜を指します。

中でも、秋の真ん中にあたる陰暦8月15日の夜は特別で、この日の月を「十五夜」と呼びます。陰暦では一か月が新月から始まり、十五日目の夜には月がほぼ満月になります。特に秋の十五夜は、一年の中でもひときわ美しい満月が見られるとされてきました。

子どもに説明するなら、「秋にいちばんきれいな月が見える日」と伝えると、親しみやすく感じてもらえるでしょう。

「十五夜」と「中秋の名月」の違いは？

「十五夜」と「中秋の名月」は、日付としては同じ日を指しますが、意味にわずかな違いがあります。

「十五夜」は陰暦八月十五日の夜そのものを表す名称です。一方、「中秋の名月」は、その夜に見える月をたたえる呼び方です。

つまり、前者は日付、後者はその日に輝く月を指しているといえます。とはいえ、日常会話ではどちらも「秋の満月」として使われることが多く、「十五夜は中秋の名月が見られる日」という理解で問題ありません。

お月見の風習はいつから始まったの？

お月見の風習は、中国から日本に伝わり、上流階級の間で行われ、次第に民間に広がったといわれています。平安時代の貴族は、船に乗って水面に映る月をながめ、詩を詠むなど、優雅に月を愛でる行事を楽しんでいました。

やがて、この風習は日本の農村にも広まり、秋の収穫を祝う行事として定着します。月見団子やすすきを供える現在の形も、この頃から始まったとされます。月の美しさを愛でるだけでなく、自然への感謝や豊作への祈りを込めて、長く親しまれてきました。

参考：『世界大百科事典』（平凡社）

「十五夜」とは、秋の満月を愛でる陰暦八月十五日の夜の行事。

2025年の十五夜はいつ？｜日付と満月との関係

十五夜は毎年日付が変わります。2025年がいつなのかを確認しながら、日付が変動する理由や満月との関係も見ていきましょう。

2025年の十五夜は10月6日｜陰暦と新暦のズレに注意

2025年の十五夜（中秋の名月）は、10月6日（月）です。陰暦8月15日にあたり、秋の夜空にもっとも美しい月が見られる日とされています。

陰暦は月の満ち欠けを基準にしており、十五日ごろはほぼ満月になります。しかし、現在は太陽の動きを基にした太陽暦を使っているため、陰暦との間にズレが生じます。

そのため十五夜の日付は年ごとに異なり、9月になる年もあれば、2025年のように10月になる年もあります。これは天体の動きによるもので、一定のサイクルがあるわけではありません。

2025年の十五夜は満月じゃないってホント？

「十五夜＝満月」と思いがちですが、実際には一致しない年もあります。

月の満ち欠けは約29.5日周期で進み、陰暦の十五日は満月にもっとも近い日とされています。ただし、天文学的な満月は、その前後1日ほどずれることがあります。

2025年も、十五夜にあたる10月6日の月は満月のタイミングとわずかに異なります（翌7日が満月）。それでも、この日は古くから「中秋の名月」として親しまれ、実際の満月かどうかに関わらず、皆で月を愛でる文化が受け継がれています。

2025年の十五夜は10月6日、満月と一致しない年もあります。

十五夜に何をする？｜お月見の風習と楽しみ方

お月見といえば団子を飾るイメージがあります。どうして、お団子なのでしょうか？ その背景や飾り方、意味まで紹介します。

なぜ月見団子を供えるの？ 数はいくつ？

月見団子を供えるのは、秋の収穫への感謝と月への願いを込めるためです。

団子の数は十五夜にちなんで15個とするのが一般的ですが、地域によっては12個や6個にする場合もあります。並べ方にも意味があり、三方と呼ばれる台の上にピラミッド状に積むのが伝統的です。一段目に9個、二段目に4個、三段目に2個を置き、十五の数を表します。

月の神様からよく見えるように高く供えるとよいとされ、供えたあとは家族で健康や幸せを願いながらいただきます。地域によっては、団子にあんこをのせるなど独自の風習が受け継がれています。

すすきはなぜ飾る？｜稲作と月への願いのつながり

すすきを飾るのは、秋の収穫を祝う気持ちと、自然への感謝や祈りを込めるためです。

すすきは稲穂に似ていることから、実りの象徴として用いられるようになりました。十五夜の時期は稲穂がまだ育ちきっていないため、代わりにすすきを飾る習慣が生まれたといわれています。

さらに、すすきの鋭い葉先には災いや悪霊を遠ざける「魔除け」の意味もあります。束ねたすすきを軒先に飾るほか、花瓶に活けて月見団子のそばに添え、月への感謝や家族の無事、五穀豊穣を祈る気持ちを表します。

現代流のお月見スタイル

現代のお月見は、伝統的な形式にこだわらず、暮らしに合わせて楽しむ工夫が広がっています。

保育園などでは、粘土や紙で月見団子を作って飾ったり、絵本を通して月やうさぎの物語にふれたりする活動も行われています。食卓では、月をイメージした丸い食材や、秋の味覚を使った献立を取り入れることで、手軽に雰囲気を演出できます。

大がかりな準備が難しくても、親子で夜空を見上げる時間をつくるだけで立派なお月見になりますよ。気軽にできる方法で、秋の夜を楽しんでみてください。

団子やすすきを供え感謝と祈りを込めて月を愛でましょう。

最後に

十五夜は、天体や季節、家族とのつながりを感じられる行事でもあります。作物への感謝を胸にしながら月を見上げることで、お月見はより深みのある時間へと変わります。ぜひ、今年の十五夜は、それぞれの場所から空を見上げてみてくださいね。

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