伝え方ひとつで印象が変わる
「それはあなたの責任じゃないですか?」と言いたくなる瞬間があっても、言葉にするときは少しだけ工夫を加えたいところです。
ストレートな指摘は、相手を防御させてしまいがちです。そんなときは、「あの件について、念のため経緯を整理しておきたいです」「ここは確認しておいたほうがよさそうですね」といった表現に置き換えると、空気が柔らぎます。
また、感情が高ぶりそうなときほど、口調やトーンをやわらかく保つことが効果的。同じ内容でも、伝え方が変わるだけで、相手の受け止め方は大きく変わるものです。
言いづらいことほど、言葉の選び方が問われます。でも、少しだけ冷静に視点を変えてみると、自分を守りながら伝えられる方法が見つかるかもしれません。

同調も否定もせず中立を保ち、柔らかい言葉で境界線を引くことが関係維持の鍵。
自分も他責傾向になっていないかを振り返る
「人のせいにする人」と距離を取るだけでなく、自分の姿勢も見直してみると、新たな気づきが得られるかもしれません。
無意識に人のせいにしていないか?
「あの人の対応が悪かったから…」、そんなふうに思った経験、少なからず誰にでもあるのではないでしょうか?
仕事でも日常でも、思いどおりにいかない場面はあります。ただそのとき、「あの人さえちゃんとしてくれていれば!」と思考が向かうクセがある場合、自分の責任感や柔軟性が知らぬ間に薄れてしまっているかもしれません。
愚痴や不満が多くなるときほど、自分の気持ちを外に向けている証拠です。けれど一歩引いて、「自分は何を望んでいたのか?」「どんな準備が足りなかったのか?」と内側に問い直してみると、視点が変わってくることがあります。
気づかぬうちに、人のせいにしていた。そう感じたときこそ、思考の切り替えができるタイミングなのかもしれません。
信頼される人が意識している言動とは?
「この人と一緒に仕事すると安心できる」、そんな印象を持たれる人には、いくつかの共通点があります。
ひとつは、ミスや想定外の事態に直面したときに、まず自分の行動や判断を振り返っていること。「自分はどう対応すべきだったか?」を考える姿勢があると、周囲も安心して言葉を交わせるようになります。
また、感情の波を相手にぶつけず、言葉を選んで丁寧に伝えることを意識している人は、それだけで信頼感を積み重ねています。口調が柔らかく、トラブル時にも落ち着いて状況を整理できる人には、自然と相談が集まるものです。
誰かのせいにしない姿勢は、「この人は信用できる」と思ってもらえる積み重ねにつながっていくでしょう。
最後に
POINT
- 人のせいにする人は責任回避や自信のなさからそうした行動を取る。
- 職場では役割や責任を明確にし、記録を残すことでトラブルを防げる。
- 否定せずに冷静な言葉で伝えると、感情的な衝突を避けられる。
人のせいにする人との関係に悩んだとき、相手を変えることは難しくても、自分のふるまいや受け止め方を整えることはできます。距離を保ちつつも、冷静に事実を伝え、自分らしいスタンスを守ること。それが結果として、自分の信頼や働きやすさにもつながっていきますよ。
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Domani編集部
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