職場のアイスブレークやオンライン会議の冒頭など、「雑談」して場を和ませたいときは多いもの。けれども目上の人に「雑談しましょう」というのは、少々ためらってしまいますよね。
この記事では、「雑談」という言葉の意味を確認し、場面に応じた言い換え表現を紹介していきます。
「雑談」に代わる表現を知って、言葉の印象を整える
気軽なやりとりの象徴として使われる「雑談」ですが、少し砕けた印象もあるかもしれません。まずは、日常会話からビジネスまで幅広く使える、言い換え表現を紹介します。
まずは「雑談」の意味を確認
雑談とは、世間話を含めた様々な話をすることを指します。辞書では次のように説明されていますよ。
ざつ‐だん【雑談】
[名](スル)さまざまな内容のことを気楽に話すこと。また、その話。とりとめのない話。「―を交わす」「友人と―する」
[補説]古くは「ぞうだん」「ぞうたん」と読む。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
「雑談」の言い換え表現は?
「雑談」の類語には、「無駄話」や「おしゃべり」、「よもやま話」、「世間話」が挙げられます。いずれも気楽なおしゃべりを指しますよ。ただし、それぞれニュアンスが異なります。
「無駄話」は、時間を無駄にするようなつまらない話をさすことが多いでしょう。「おしゃべり」や「よもやま話」、「世間話」は、楽しみであったり、社交のための話を指すことが多いです。
参考:『使い方の分かる 類語例解辞典』(小学館)

ビジネスの場で使いやすい代替表現とは?
ビジネスシーンで「雑談」を言い換えるなら、「アイスブレーク」や「情報交換」、「意見交換」と言い換えるのはいかがでしょうか。
「アイスブレーク」は、緊張をほぐすためのきっかけを指し、本題に入る前の雑談を意味します。
「情報交換」や「意見交換」はどちらも目的を持って行う会話として認識されやすく、実務的な印象を保ちながらも柔らかさを加えることができるでしょう。
また、「コミュニケーションを図る」という表現も、業務外のやりとりを前向きに捉える言い回しとして適していますね。
「雑談」という言葉をビジネスシーンで言い換えるなら、「アイスブレーク」や「情報交換」、「意見交換」が挙げられます。
ビジネスで使える「雑談」のネタ
ビジネスシーンでの雑談は、盛り上げることよりも「場をほぐす」「相手との距離を縮める」ことが目的です。私的すぎず、誰もが無理なく応じられる話題を選ぶことで、会話は自然に広がっていきます。
ここでは、職場やオンライン会議などで使いやすい、定番かつ失敗しにくい雑談のネタを紹介します。
天気や季節の話題は「入口」として最適
天気や季節の話題は、相手の立場や年齢を問わず使える定番の雑談ネタです。「今日はずいぶん冷えますね」「もうすぐ年度末ですね」といった一言は、会話のきっかけとして非常に有効でしょう。
特定の意見や価値観を含みにくいため、ビジネスの場でも安心して使えるのが特徴です。
仕事に軽く関連する話題を選ぶ
業務とまったく無関係な話が難しい場合は、「最近忙しくなってきましたね」「この時期は立て込みますね」など、仕事に軽く触れる話題がおすすめです。
共通の状況を共有することで、相手も応じやすくなり、そのまま本題へと自然につなげることができます。

ニュースやトレンドは「事実ベース」で
最近のニュースや話題になっている出来事も、雑談の材料になります。ただし、政治や宗教、価値判断が分かれるテーマは避け、事実を軽く触れる程度にとどめるのが無難です。
「最近〇〇が話題になっていますね」といった切り出し方なら、相手の反応を見ながら会話を調整しやすいでしょう。
相手に負担をかけない質問を意識する
雑談では、相手に答えやすい質問を心がけることも大切です。「お休みはゆっくりできましたか?」など、はい・いいえで終わらないものの、深掘りを強要しない聞き方が適しています。
相手の反応が薄ければ、無理に話を広げず、次の話題に切り替える柔軟さも必要ですね。
最後に
POINT
- 「雑談」は、人間関係を円滑にするための会話として重要な役割を持っています。
- ビジネスでは、「アイスブレーク」など目的が伝わる表現が使いやすいでしょう。
- 雑談のネタは、誰もが答えやすい無難な話題を選ぶのが基本です。
「雑談」は、ただの世間話ではなく、人と人との間にある緊張をやわらげ、関係性を整えるための大切なコミュニケーションです。ただし、その言葉自体がやや砕けた印象を持つため、場面によっては言い換えや表現の工夫が求められます。
ビジネスの場では、雑談の内容だけでなく、「どう伝えるか」「どう位置づけるか」も重要です。アイスブレークや情報交換といった言い回しを使い分けることで、相手への配慮を示しながら、会話のきっかけをつくることができるでしょう。
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Domani編集部
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