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WORK 挨拶・マナー

2025.12.23

退職の挨拶で「お体に気を付けて」は失礼? 場面別の正しい使い方と例文集【専門家監修】

退職の挨拶でよく使われる「お体に気を付けて」。温かい言葉に見える一方で、「上司に使っても大丈夫?」「失礼に聞こえない?」と迷う人も少なくありません。この記事では、「お体に気を付けて」が退職時に適切かどうかを場面別に整理し、上司・同僚・後輩・メールや手紙など、そのまま使える例文と丁寧な言い換え表現をまとめて解説します。最後のひと言で印象を下げないための、大人の言葉選びを確認しておきましょう。

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Summary

  • 「お体に気を付けて」は退職挨拶として基本的に失礼ではないが、相手と場面の見極めが重要。
  • 目上の人には命令形ニュアンスが残るため不向きな場合がある。
  • 体調不良による退職など、健康に触れないほうがよいケースもある。

退職のご挨拶を考えるとき、「最後は感じよく締めたい」「でも、言葉選びで失礼にならないか心配」と迷う方は多いものです。中でもよく使われるのが「お体に気を付けて」というフレーズ。温かい言葉に見える一方で、相手や場面によっては「少しカジュアル」「上から目線に聞こえることがある」ともいわれます。

この記事では、退職時の挨拶で「お体に気を付けて」を使うのが適切かどうかを整理し、上司・同僚・後輩、メールや手紙などシーン別に、自然で失礼のない例文と代替表現をまとめます。

退職時の挨拶で「お体に気を付けて」を使うのは適切?

「お体に気を付けて」は退職時の挨拶として決して間違いではありません。相手の健康を気遣う、温かい言葉です。しかし、相手との関係性やシチュエーションによっては、少し言葉足らずに感じられたり、もっとふさわしい表現が存在したりします。

まずはこの言葉の持つニュアンスと、使い分けのポイントを押さえましょう。

「お体に気を付けて」は退職メッセージでよく使われる

「お体に気を付けて」は、相手の健康を願う基本的な挨拶言葉です。退職時には、これまでの激務を労い、新天地での健康を祈る意味で非常によく使われます。

特に、親しい同僚や後輩、あるいはそこまで堅苦しくない関係性の相手であれば、「お体に気を付けて、新天地でも頑張ってください」と伝えるのは自然で好印象です。シンプルだからこそ、ストレートに優しさが伝わる言葉だといえますね。

メッセージカード
(c)Adobe Stock

目上の人には「お体に気を付けて」より適切な表現がある

ここが日本語の奥ゆかしく、難しいところです。「お体に気を付けて」の後に続く言葉は、本来「ください」が省略されています。「~してください」という命令形のニュアンスが含まれるため、目上の人や厳格な上司に対して使うと、受け取り手によっては「上から目線」と感じられるリスクがゼロではありません。

目上の人には「ご自愛ください」や「お体をお大事になさってください」といった、より丁寧で敬意を含んだ表現を選ぶのがスマートです。ほんの少しの言葉の選び方で、あなたの「大人のマナー」が輝きます。

目上の人には「ご自愛ください」や「お体をお大事になさってください」などを推奨。

退職メッセージで使える「お体に気を付けて」の例文

では、実際にどのようなフレーズを使えば、気持ちよく送り出したり、去ったりすることができるのでしょうか? 相手との関係性ごとに、すぐに使える具体的な例文をご用意しました。これらをベースに、あなたらしいエピソードを一言添えると、より素敵なメッセージになりますよ。

退職する側が同僚・後輩に向けるメッセージ

一緒に頑張ってきた仲間には、寂しさよりも「応援」の気持ちを込めて、少しフランクな温かさを残しましょう。

・「〇〇さんと一緒にプロジェクトを進められたこと、本当に楽しかったです。忙しい日々が続くと思いますが、どうかお体に気を付けて。さらなる活躍を応援しています」

・「いつも私のサポートをしてくれてありがとう。これからは〇〇さんがチームを引っ張っていく番ですね。無理しすぎず、お体に気を付けて頑張ってね」

目上の人・上司に向ける退職メッセージ

お世話になった上司には、指導への感謝と、今後の健康を敬意を持って願う表現を用います。「お体に気を付けて」をより丁寧に変換して使いましょう。

・「〇〇部長の厳しくも温かいご指導のおかげで、多くのことを学ばせていただきました。心より感謝申し上げます。末筆ながら、どうぞお体ご自愛くださいませ」

・「至らぬ点も多かった私を、辛抱強く育ててくださりありがとうございました。季節の変わり目ですので、くれぐれもお体をお大事になさってください」

退職 上司
(c)Adobe Stock

メール・手紙で使える退職メッセージ例

直接会えない場合や、改まった手紙での挨拶では、書き言葉特有の「余韻」が大切です。

・「本来であれば直接ご挨拶に伺うべきところ、メールにて恐縮です。新天地での〇〇様の益々のご活躍をお祈り申し上げますとともに、どうぞお健やかにお過ごしください」

・(手紙の場合)「〇〇様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。時節柄、お体にはくれぐれもお気をつけください」

「お体に気を付けて」以外に使えるフレーズ

ワンパターンになりがちな挨拶も、バリエーションを知っておくと、相手に合わせて使い分けることができます。

ビジネスシーンで使える敬語表現

フォーマルな場や、取引先への挨拶にも使える表現です。

ご自愛ください

「自分を愛する(大切にする)」という意味です。「お体をご自愛ください」は重複表現になるので、「どうぞご自愛ください」と使いましょう。

ご健勝をお祈り申し上げます

スピーチやフォーマルなメールの締めに最適です。相手が元気で健康であることを祈る、格調高い表現です。

お健やかにお過ごしください

少し柔らかい響きがあり、女性が使うと品のいい印象を与えます。

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