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2025.12.25

「マインドシェア」とは何か? ビジネスで注目される理由と使い方

マインドシェアとは、特定のブランドまたは企業が、消費者の心の中でどの程度好ましい地位を得ているかを比率の形で示したもののことです。この記事では、正確な意味から使い方まで丁寧に解説します。

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Summary

  • マインドシェアは、心の中でのブランドの位置づけを表します。
  • ビジネスでは競合との差を測る視点として使われます。
  • 企業やブランドの「現在地」を把握する重要な手がかりとなる。

「マインドシェア」という言葉を聞いて、なんとなく想像はできるけど、自信を持って説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか? この言葉はマーケティング用語として登場しましたが、今や人との関係や仕事の進め方にも応用されつつあります。

この記事では、「マインドシェア」の意味とビジネスでの使いどころ、類語との違いをわかりやすく整理します。

「マインドシェア」の意味と使いどころを知る

ビジネスの会話や資料の中で「マインドシェアを高める」という言い回しを見聞きしても、その意味や活用のしかたが曖昧なままでは使いこなせません。ここではまず、この言葉が持つ本来の意味と、どんな場面で用いるのかをしっかり押さえておきましょう。

「マインドシェア」とは何を指す? 基本の意味を確認

マインドシェアとは、特定のブランドや企業が、消費者の心の中でどれほど好ましい地位を得ているかを示すものです。

例えば「ハンドバッグと言えば何を思い浮かべる?」と問うような、純粋想起率で測るのが一般的です。

辞書では次のように説明されていますよ。

マインド‐シェア【mind share】
特定のブランドまたは企業が、消費者の心の中でどの程度好ましい地位を得ているかを比率の形で示したもの。一位挙名率や純粋想起率などの知名度シェア、購入意向率やイメージ得点シェアなどが用いられる。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

単なる認知度ではなく、「信頼感」や「印象の強さ」が含まれるため、ブランドの存在感そのものを測る目安となります。

参考:『プログレッシブ ビジネス英語辞典』(小学館)

かばん
(c)Adobe Stock

ビジネス文脈での使いどころ

顧客の頭の中で「最初に思い出される存在」になることは、競合との差別化につながります。売上や市場シェアでは測れない、心理的な優位性がブランド選好に大きく影響するためです。

マーケティングの現場で「マインドシェアを獲得する」と言われるのは、まさにこの点を意識した戦略だといえるでしょう。

プライベートでも? 人間関係に応用される意味合い

マインドシェアという言葉は、ビジネスを離れて使われることもあります。例えば恋愛や人間関係で「相手の頭の中にどれほど残っているか?」といった意味合いで使われることもありますが、これはあくまで比喩的な使い方だということを覚えておきましょう。

心の中での印象度や信頼感がマインドシェアの本質です。

混同しやすい用語との違い

ここでは、混同されやすい代表的な語句との違いを押さえておきましょう。

「シェアオブマインド」との違いは何か?

「マインドシェア」と「シェアオブマインド」は、響きこそ似ていますが、意味の軸が異なります。

マインドシェアは、特定のブランドや企業が消費者の心の中で占める地位を表します。

一方でシェアオブマインドは、複数ブランドの中から思い出される「割合」を基準とするものです。

クエスチョンマーク
(c)Adobe Stock

「ブランド認知」や「好感度」とどう違うのか?

ブランドを「知っている」「好きだ」と思う気持ちがあるからといって、それがすぐにマインドシェアの高さに直結するわけではありません。

マインドシェアは、そうした感情に加えて「真っ先に思い出す存在かどうか」まで含んで評価されるものです。つまり、表面的な好印象や認知だけではなく、記憶の中での「優先順位」が重要な意味を持つといえます。

「マインドシェア」の使い方を例文で確認

ここでは、マインドシェアを言葉として使いこなすための視点を例文とともに紹介します。

「このブランドは露出こそ多くないが、若年層のマインドシェアは非常に高い」

実際の売上や露出量ではなく、「消費者の心の中でどれだけ強く認識・評価されているか」という心理的な占有度を指して「マインドシェア」が使われています。

虫眼鏡 グラフ
(c)Adobe Stock

「競合が増える中で、いかに自社のマインドシェアを維持・拡大するかが課題となっている」

市場シェアとは異なり、「選ばれやすさ」「思い浮かべられやすさ」といった意識上のポジションを戦略的に捉えた文脈での用例です。

「長年のブランド活動により、その企業は業界内で高いマインドシェアを確立している」

消費者の心の中で「その分野といえばここ!」という好ましい地位が定着している状態を表す、典型的な用例です。

最後に

POINT

  • マインドシェアとは心の中でどれほど好ましい地位を得ているかを示すもの。
  • 単なる認知ではなく、信頼・想起の強さが重視される指標である。
  • 企業は売上だけでなく、記憶に残る存在になる戦略が求められる。

「マインドシェア」とは、消費者の心の中で、そのブランドや企業がどれだけ好ましい位置を占めているかを測るための指標です。市場シェアが「どれだけ売れているか」を示すのに対し、マインドシェアは「どれだけ思い浮かべられ、選ばれやすい存在か」を表します。

そのため、数字としては見えにくくても、認知調査や購入意向率、イメージ評価などを通じて、企業やブランドの「現在地」を把握する重要な手がかりになります。

意味を正しく理解すれば、「マインドシェア」は、マーケティングやブランド戦略を考える上で、非常に示唆に富んだ言葉だといえるでしょう。

TOP・アイキャッチ・吹き出し画像/(c) Adobe Stock

TEXT

Domani編集部

Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在 Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けたファッション&ビューティをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれや美容を楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッション感度の高いエディターを通して発信中。
https://domani.shogakukan.co.jp/

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