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2025.12.16

仕事と人間関係に効く「動機づけ」とは? 内的・外的の違いと使い方

「動機づけ」とは、行動を起こさせ、目標に向かわせる心理的な過程のことをいいます。「動機」との違いや、職場や家庭で相手の意欲を引き出す「動機づけ」を紹介します。

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Summary

  • 動機づけとは、行動を生じさせ維持する心理的なはたらきのことです。
  • 「動機」は理由、「動機づけ」は行動を促す仕組みを指します。
  • 内的動機づけは報酬なしに自然に湧く意欲のことです。

「やる気を引き出すにはどうしたらいい?」この問いに対するヒントが「動機づけ」という言葉にあります。職場や家庭、教育の場面など、相手の意欲に影響を与える場面で用いられるこの表現。

「動機づけ」の意味や使い方を、内的・外的という分類とともに分かりやすく解説していきます。

「動機づけ」とは何か?

まずは「動機づけ」の意味から確認していきましょう。

「動機」と「動機づけ」の違いに注意

「動機」は、ある行動を選ぶ理由や目的を表します。一方で「動機づけ」とは、その行動を実際に引き起こす心理的な働きやプロセスのことを指します。「モチベーション」ともいいますよ。

辞書では次のように説明されています。

どうき‐づけ【動機付け】
《motivation》心理学で、生活体に行動を起こさせ、目標に向かわせる心理的な過程をいう。内的要因と外的要因の相互作用で成立する。モチベーション。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

例えば「昇進したい」という願望が動機であり、そのために努力を重ねることが動機づけです。

歯車を回す3人
(c)AdobeStock

「動機づけ」は心理学用語がルーツ

「動機づけ(motivation)」は、もともと心理学の用語です。行動を起こし、それを維持し、目標に向かって方向づける心理的な働きを意味します。

この働きは、人の内面にある欲求や意図と、外からの刺激や状況とが結びついて生まれるとされています。

教育や医療の現場では、相手の意欲を支える視点として重宝されてきた背景があり、今ではビジネスの場面でも「部下の動機づけ」などの言い回しが一般化しています。

相手の心に寄り添いながら、前向きな行動を促す言葉として、実用的な広がりを見せているといえます。

「動機づけ」とは、行動を起こさせ、目標に向かわせる心理的な過程のことです。

内的動機づけ・外的動機づけの違いとは?

「やる気を引き出す」には、どんな刺激が効果的なのか? そんな問いに答えるのが、内的・外的という2つの動機づけの考え方です。人の行動に影響を与える仕組みを知ることで、表現の選び方にも深みが生まれます。

内的動機づけとは?|自分の中にある動機

内的動機づけとは、報酬や評価がなくても、自分の内側から自然に生まれる意欲のことを指します。

好奇心や達成感、学ぶ楽しさといった気持ちに基づいて行動が始まるため、「誰かに言われたから」ではなく「自分でやりたいから」という前向きな姿勢が特徴です。

遊びや芸術のように、目的そのものに価値があると感じる行動も、内的動機づけのひとつとされます。

パズルを組み立てる
(c)AdobeStock

外的動機づけとは?|外から与えられる動機

外的動機づけは、金銭・評価・義務・罰など、自分の外側から与えられる条件によって行動が促されるものです。

「上司に褒められる」「締切がある」「失敗すれば叱られる」といった要因が行動のきっかけになります。

日々の仕事の多くは、この外的動機づけの影響を受けています。マネジメントや教育の現場では、ルールや目標の設定によって行動を支える方法として活用されています。

「どちらがいい」ではなく「どう組み合わせるか」

内的と外的、どちらの動機づけにもそれぞれの役割があります。一方をよしとし、もう一方を否定するのではなく、状況に応じて使い分ける視点が大切です。

例えば、業務の初期段階では外的な報酬を設定し、経験を積む中で本人の興味や達成感が芽生えるように促す。

このようにして、段階的に内的動機づけへと移行する流れが、職場や教育の場でも実践されています。言葉を選ぶ場面でも、この視点を意識しておくと、相手の反応や行動に変化が見られることがありますよ。

参考:『現代心理学辞典』(有斐閣)

日常の中で「動機づけ」を生かす言葉選び

相手の行動や気持ちを前向きに動かすには、どんな言葉をかけるべきでしょうか? その問いに応えてくれるのが「動機づけ」の考え方です。職場や家庭など、実際のやり取りに生かせる使い方を見てみましょう。

ビジネスの現場での「動機づけ」

ビジネスの場では、成果や目標が求められる一方で、人の心は「指示」だけでは動きません。動機づけを意識した言葉選びのポイントは、相手の内的要因(やりがい・成長したい気持ち・誇り)と外的要因(評価・報酬・役割)を、うまく結びつけることです。

例えば、ただ「この資料、今日中にお願いします」と伝えるよりも、「この資料があると、次の提案が一段と説得力を増すんです。あなたのまとめ方が頼りになります」と添えると、仕事の意味や期待が明確になり、行動のエネルギーが生まれやすくなります。

また、結果だけでなくプロセスを認める声かけも有効です。「ここまで丁寧に詰めてくれて助かったよ」という一言は、達成感や自己効力感を育て、次の行動につながります。

ポイントは、相手を動かすための言葉ではなく、相手が「自分で動きたくなる理由」を照らす言葉を選ぶこと。動機づけは、指示よりも「納得」と「意味づけ」から始まります。

プロセス イメージ
(c)AdobeStock

家庭や教育現場での「動機づけ」

家庭や教育の場では、相手が子どもであっても大人であっても、「やらせる」より「やりたくなる」流れを作るほうが、長い目で見て行動が育ちます。ここでも鍵になるのは、内的要因と外的要因のバランスです。

例えば子どもに勉強を促すとき、「早くやりなさい」と迫ると外的圧力は強くなりますが、内的な「学びたい気持ち」は育ちにくいことがあります。そこで、「昨日より少し早くできたね」「ここまで考えたの、すごいね」と、努力や工夫に目を向けた言葉をかけると、子ども自身の「できるようになりたい」「もっとやってみたい」という内側の力が立ち上がりやすくなります。

大人同士でも同じです。家族の協力を求めるとき、「やってくれないと困る」より、「あなたが手伝ってくれると本当に助かる。一緒にやれると心強いな」と伝えるほうが、相手の価値観や役立ち感に触れ、前向きな行動につながります。

動機づけを生かす言葉選びは、相手の存在や努力をきちんと見ている、というメッセージを届けること。評価や命令ではなく、理解と承認の言葉が、行動に向かう気持ちをそっと後押しします。

最後に

POINT

  • 「動機づけ」は行動のきっかけと継続を支える心理的なはたらきです。
  • 内的動機づけは自発的な関心に基づき、外的動機づけは報酬などの外部要因に支えられます。
  • 両者の優劣ではなく、状況に応じた組み合わせが実践には効果的です。

「動機づけ」という言葉の背景を知ることで、相手の行動や意欲に寄り添う伝え方が見えてきます。言葉ひとつで、人の気持ちは変わるもの。職場や家庭など、日々のやり取りの中で、「どう伝えると前向きに動いてもらえるか」を考えるきっかけとして、この知識を実践に生かしてみてください。

TOP・アイキャッチ・吹き出し画像/(c) Adobe Stock

TEXT

Domani編集部

Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在 Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けたファッション&ビューティをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれや美容を楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッション感度の高いエディターを通して発信中。
https://domani.shogakukan.co.jp/

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