Summary
- 「胸アツ」とは「胸が熱くなる」の略語です。
- 漢字表記は、「胸熱」です。
- ビジネスシーンでは「感銘を受けた」などへの言い換えが適切です。
最近あまり聞かなくなったけれど、「胸アツ」って結局どんな意味? そんな声に応える記事です。感動を伝える表現の一つとして親しまれてきたこの言葉、実は使い方や場面選びにちょっとした注意も必要です。
意味や語源、似た表現との違いを整理しながら、スマートな使い方について解説します。
「胸アツ」の意味と語源
まずは、「胸アツ」の意味と漢字表記について確認しましょう。
「胸が熱くなる」が語源
「胸アツ」は、「胸が熱くなる」を略した表現です。胸が熱くなるような体験に対して使われます。漢字表記をするなら、「胸熱」です。「胸圧」や「胸厚」ではないので、注意しましょう。
辞書では次のように説明されていますよ。
むね‐あつ【胸熱】
《「胸が熱くなる」の略》俗に、感動がこみ上げること。強く心を打たれること。「―のストーリー展開」
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
特にスポーツの名場面や、感動的なエピソードに触れた瞬間に使われることが多く、SNSでは瞬時の気持ちを短く投稿するのに適した言葉として支持されています。

「胸アツ」とは「胸が熱くなる」の略語で、感動を端的に表現する言葉です。
「胸アツは死語?」の声と今の使われ方
「最近あまり聞かないけれど、もう古い言葉なのかも…」。そんな不安を感じて、口にするのをためらう人もいるかもしれません。けれど実際のところ、「胸アツ」は今も活用されている言葉です。使われ方の「今」を確かめてみましょう。
「古い」と言われがちな背景
「胸アツ」という言葉は、2010年前後にインターネットやテレビなどを通じて浸透しました。『現代用語の基礎知識』(自由国民社)では、2020年から「胸アツ」の意味が掲載されています。
ある程度の年数が経った今では「流行語だったよね」という認識を持つ人も少なくないでしょう。特に若い世代やネット文化に敏感な層にとっては、「もう古い」という印象を抱かれることもあるようです。
カジュアルな場面では今も現役
一方で、「胸アツ」は完全に廃れたわけではありません。SNS上では今も、「胸アツ展開」「○○が胸アツすぎる」といった言い回しが日常的に使われており、動画や実況、コンテンツ感想の投稿においては定番の言葉として生き続けているといえます。
古い印象を持たれがちですが、今も日常的に使われています。
「胸アツ」の使い方と場面ごとの言い換え表現
意味がわかっても、いざ使おうとすると躊躇してしまうこともあるでしょう。状況に応じた言い換えや、自然な使い方を知っておくと、安心して気持ちを言葉にできるようになりますよ。
日常会話やSNSでの自然な表現方法
「胸アツ」は、親しい間柄やカジュアルな場面でこそ本領を発揮する言葉です。
日常会話では「昨日のライブ、胸アツだったね」「あの展開、ほんと胸アツ」など、感動や興奮をテンポよく伝える役割を果たします。
ただし、使いすぎると感動を伝えるには軽い印象になってしまうため、気持ちを強調したい「ここぞ!」という場面に絞って用いるのが効果的です。

「胸アツ」の言い換え表現
ビジネスシーンでは、「胸アツ」をそのまま使うと違和感を与えてしまうでしょう。上司や取引先とのやり取りでは、「感銘を受けました」「心を動かされました」といった表現に置き換えると、丁寧に感動が伝えられます。
熟語を使って印象を調整
「胸アツ」と似た意味を持つ熟語としては、「感無量」「感慨無量」などが挙げられます。これらは会話や文中に織り交ぜることで、感情の深さを知的かつ落ち着いた印象で伝える効果があるでしょう。
最後に
POINT
- 「胸アツ」は、深い感動を伝える言葉です。
- 死語と断じるには早く、場面を選べば今も活用できます。
- ビジネスシーンでは、「感銘を受けました」「心を動かされました」などに言い換えることをおすすめします。
「胸アツ」は、感動や高揚感を直感的に伝えられる一方で、使う場面や相手を選ぶ言葉でもあります。語源や意味を理解し、言い換え表現を知っておけば、「軽すぎる」「古いかも」といった不安に振り回される必要はなくなるでしょう。シーンに応じて言葉を選び分けることで、あなたの気持ちはより自然に、そして的確に相手に届くはずです。
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Domani編集部
Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在 Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けたファッション&ビューティをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれや美容を楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッション感度の高いエディターを通して発信中。
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