「尽力」の類語は？ 決意や感謝、依頼などの場面別に言い換え表現を紹介

「尽力いたします」「ご尽力いただきありがとうございます」という形で使われる「尽力」という言葉。丁寧で誠実な印象を持つ言葉ですが、場面によっては言い換えが求められることもあります。

かたすぎる、距離を感じる、繰り返し使いにくい… といった悩みを解消するために、「尽力」の意味を理解した上で、言い換え表現を確認していきましょう。

「尽力」の意味と使い方

まずは「尽力」の意味を確認しましょう。

「尽力」はどのような状況で使われる？

「尽力」は、それぞれの漢字が示す通り「力を尽くすこと」を意味します。自分がある目的のために力を尽くす場合にも、他者が力を注いでくれた行動に対しても使える言葉です。

辞書では次のように説明されていますよ。

じん‐りょく【尽力】
［名］(スル)ある目的の実現のために、力を尽くすこと。「町の復興に―する」
引用：『デジタル大辞泉』（小学館）

自分の決意を伝える際には「尽力いたします」とし、相手に感謝を伝える場面では「ご尽力いただきありがとうございます」などと表現される日常語です。

参考：『角川類語新辞典』（角川書店）

「尽力」とは文字通り、力を尽くすこと！

文脈別に考える「尽力」の類語と言い換え表現

「尽力」という言葉を置き換える際、重要なのは「誰に向けて、どんな場面で、どんな温度で」伝えるかという視点。自分の行動か、相手への感謝か、あるいは丁寧な依頼か… 文脈ごとに適切な表現を選ぶことで、文章全体の印象が大きく変わります。

自分の行動を伝える場面での言い換え表現

自分の決意や覚悟を示す場面では、意志の強さや熱量が明確に伝わる表現が適しています。

「粉骨砕身」や「力の限りを尽くす」、「身を粉（こ）にする」「精を出す」といった表現は、いずれも全力を注ぐ覚悟を表す言葉です。

一方、「力を入れる」、「努める」、「励む」などは、日常語としてカジュアルな場面で使える表現です。

相手の尽力に感謝を伝えるときの言い換え表現

相手が尽くしてくれたことへの感謝を述べる際には、敬意と謙虚さを兼ね備えた表現を選びたいですね。

「骨を折る」は苦労して力を尽くすことを意味します。「今回のプロジェクトでは骨を折っていただき、誠にありがとうございます」などとお礼にふさわしい言い回しとして使えますよ。あらゆる方法で問題を解決してもらったときには、「手を尽くす」と言い換えてもいいかもしれません。

依頼・お願いの場面で使える表現

協力を求める文脈では、表現の柔らかさや相手との距離感への配慮が大切です。例えば「尽力をお願い申し上げます」というのは、少々上から目線だと受け取られかねないため、言い換えを検討した方がいいでしょう。

「お力添えいただけますと幸いです」「ご助力を賜れれば幸いです」といった表現に置き換えることで、押しつけがましさを和らげる効果が期待できます。

参考：『角川類語新辞典』（角川書店）

最後に

力を入れて努めることを表す言葉は、「尽力」のほかにもたくさんあることがわかりましたね。それだけ使う場面が多いということなのかもしれません。

最適な言葉を選ぶヒントとしていただけたら幸いです。

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