【目次】
クローゼットオーガナイザー林 智子さんが、扉が閉まらないクローゼットを断捨離で救済!
一軍服だけを残す仕分け方法や、〝見える化〟で稼働率を上げる収納のオキテを駆使し、無法地帯だったクローゼットを大改造します。
服の断捨離を教えてくれたのは…
クローゼットオーガナイザー 骨格スタイル協会認定講師
林 智子さん
元「バーニーズ ニューヨーク」の販売員。ファッション業界での経験を生かしたパーソナルスタイリングと、生活がラクになるクローゼットを推奨。私生活では11歳女児の母。
今回、服の断捨離に挑戦をした読者は…
福吉彩子さん(コンサルタント・40歳)
今のマンションに引っ越してからの10年間、大々的な見直しをしていないクローゼットは、物がパンパンで扉が常に開放状態。10歳男児と7歳女児の母。
Before/夏服と冬服が混在。今必要な服がイマイチわからない状態
収納本を読み、扉にフックを付けてバッグをかけたり、突っ張り棒で帽子を吊るしたり…自分なりに工夫しているものの、収納場所がないため衣替えはせず、一年中夏服と冬服が混在。服と関係ない仕事の資料まで入った、物置状態のクローゼット。
After/物が多すぎて扉を閉めるのも難しかったクローゼットが、最適化によりウォークインできる本来の姿に!
よく着る服だけを残し、衣装ケースの位置を変えたことで、劇的に使いやすく。服はアイテムと色ごとにわけ、右利きの福吉さんが使いやすいよう、右側に今着る秋服を、左側に冬服を配置。冬になったら左右を入れ替えて衣替え終了。たった4時間で〝生きてる〟クローゼットに早変わり。
ALL一軍クローゼットを目ざして仕分けSTART
STEP 1 なりたい自分を明確にする
「40代になった今、どんな女性になりたいか」をヒアリング。「スタイリストの大草直子さんのように、良質なベーシック服を素敵に着こなしたい」という福吉さんの目標を指針に、洋服を仕分け。迷ったときは「この服、大草さんは着るかな?」と考えることに。
STEP 2 クローゼット内のものをアイテムごとにすべて出す
ワンピース、トップス、スカート…というように、アイテムごとにクローゼットから洋服をすべて出し、手持ち服の量を再確認。アイテム別に収納されていない場合は、事前に分類が必要。「ワンピースだけでもこんなにあったんだ」と、福吉さんも驚いた様子。
STEP 3 愛着×着る頻度のマトリックスで4種に分ける
1. 週1~2回着ている「好きでよく使う」、2. インナーや部屋着のように「好きではないがよく使う」、3. 思い入れがあって捨てられない服のような「好きだが使わない」、4. 1年以上着ていない「使わない」に分類。福吉さんは専用の思い出BOXを用意し、3.をトランクルームで保管、4.はすべて処分することに。「捨てることを意識せず、まずは仕分けに集中して」(林さん)
1枚3秒で判断。「結構いいブランドだったんですよね」(福吉さん)「ブランド名ではなく、今後も着たいかで判断してください」(林さん)
スキーウエアやリゾート服など、着用頻度の少ない服はトランクルームへ。
「社会人になるときに、母に買ってもらったジャケット」(福吉さん)思い入れのある服は専用の思い出BOXへ。
STEP 4 迷った服は第5のエリアへ! 試着してじっくり吟味
迷った服はいったんマトリックスから外し、後で試着。「〝好きだった〟という過去の気持ちではなく、今後の自分に必要か考えて」と林さん。福吉さんは、単品でも使えそうな、セットアップのレーストップスだけ残すことに。
STEP 5 「1. 好きでよく使う」「2. 好きではないがよく使う」服をクローゼットに戻す
1.が目線の高さにくるよう、アイテムごとに収納。3.と4.を除外し、仕事の書類などを別の場所へ移動したことで、クローゼット内の物が半分に。「林さんの後押しのおかげで、溜め込んでいた服を気持ちよく手放せました」(福吉さん)
迷いに迷い…でも着ないならと、福吉さんが今回捨てたのはこれ!
右:ミドル丈のコート&ジレ
マキシ丈スカートやワイドパンツなど、丈の長いボトムが増えたため、出番が激減。ボトムとのバランスが取りづらいアウターはすべて処分。
左:ミニワンピ&ひざ丈スカート
なつかしさしか感じないミニ丈アイテム。レースワンピはなんと15年前の服…。どう考えても出番はないので、思い出だけ残して手放すことに。
右:黄ばみ白アイテム
2~3年前の服でも、クローゼットに入れっぱなしにしていると、黄ばんでしまう白アイテム。素敵な40代を迎えるため、新しい白に更新。
左:キャラに合わない服
「インスタでモデルが着ていたから」「有名ブランドとのコラボだから」と勢いで買ったものの、実際着てみるとしっくりこなかった服たち…。
右:モコモコすぎて着にくいニット
「アウターが着づらい」「電車の中で暑い」など、意外と着る場所を選ぶモコモコニット。着心地の悪い服は手に取らないのでどちらも処分。
左:肩がけ用の差し色カーデ
ワンピースの上からカラーカーデをゆるりと巻くのが定番だった数年前。最近のトレンドの流れ的に、差し色をしなくなったため、不要に。
右:意外と使わないクラッチバッグ
検討の結果、「子供がいると荷物が増えるし、〝ちょっとしたお出かけ〟にはミニショルダーがあればいい」ということになり、まとめて処分。
左:カラフルなリゾートワンピ
着ないと思いながら捨てられなかった柄ワンピ。丈の短いもの、派手すぎるものは処分し、必要になったら大人っぽい1枚を買い足すことに。
関西人の血が騒ぐ、ひょう柄ストール
京都出身の福吉さん。「ニットやコートの上からよく巻いていた」というひょう柄ストールが4枚も! パンチが強すぎるので、不要と判断。
福吉さんが今回捨てたのは、30Lのゴミ袋11袋分も!びっくりです!!
Domani2018年10月号『“生きてる”クローゼット改造法』より
本誌撮影時スタッフ:撮影/中田陽子(MAETTICO/人物)、寺山恵子(静物)ヘア&メーク/久保フユミ(ROI)イラスト/村澤綾香 構成/木戸恵子
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