首のつけ根にボトックス注射をするだけで、首が長く&小顔に?!
編集部イチ美容に詳しい先輩エディターが、最近なんだかやせた気がするんです! 前より背中が大きく開いたトップスとか着ているし…。首が長〜く、顔も小さくなっている! 背中がパックリ開いた、神崎恵さんが着ているみたいなワンピースを着てみたいけど、子育てとPC作業ですっかり肩がモリモリしてしまった私には無理・・・と諦めていたところだったので、根掘り葉掘りその理由を聞いてみました。
「読者の方々には、リスクがあることやそれなりのお値段がすることもきちんとお伝えして欲しいんだけど、実はボトックスなの」
え???ボトックス???美容に疎い私でも、さすがにボトックスは知っています。でも、ボトックスって、シワに効くものでは? 肩にボトックスってどういうこと???しかも首が長くなって顔が小さくなるってどういうこと???
頭の中は?マークでいっぱいに…。あまりに私の美容知識が拙すぎるので、とりあえず先輩が“肩ボトックス”をしてきたという「自由が丘クリニック」の理事長、古山先生に話を聞いてくることに!
自由が丘クリニックで聞いてきた、肩ボトックスっていったいなに?
実は美容クリニックにはこれまで足を踏み入れたことがありませんでした…。私の脳内では、足を踏み入れにくいイメージだったけれど・・・なんてゴージャスでおしゃれな空間!もうこれだけできれいになれそうな予感しかしません。
編集部:「さっそくですが先生、ボトックスってそもそもなんですか? まったくの予備知識がなくてすみません…」
古山先生:「ボトックスの正式名称はA型ボツリヌス菌療法です。天然のタンパク質を精製したお薬、 シワの原因となる筋肉の緊張をやわらげてシワを目立たなくする治療ですよ」
編集部:「やっぱりシワの治療のための薬ですよね。でも、先輩はあっという間に痩せて、その理由がボトックスだっていうんです」
古山先生:「そうそう、肩にボトックス注射をしたんです。名付けて”首長ボトックス”。下のビフォアアフター写真は、治療前と注射から約2か月後のものですが、首がすっと長くきれいになりましたね。首が長くなると顔も小さく見えます。痩せたのではなくて、肩の緊張がやわらいで首が長くなったから痩せて見えているんです」
編集部:「そうなんですよ。すごくこっそりダイエットでもしていたのかなと思っていたら、このボトックス以外はなにもしていないっていうんです。ビックリしました」
古山先生:「そもそもボトックスは筋肉の動きを弱くするもの。なぜシワに効果があるかというと、表情を司る筋肉の動きが弱まるからなんです。だから、エラの筋肉に注射すれば筋肉が使われなくなるので、小さくなって小顔になる。ふくらはぎに注射をすれば、ひざ下が細くなります。
脚を骨折した人が片足だけギブスをして使わなくなると細くなるでしょう?あれは、筋肉を使わないから。それと同じ理由なんですよ。首長ボトックスの場合は、肩の緊張をゆるめて肩の筋肉の緊張をとり、 肩の位置を下げる。すると首が細く長く見えるというわけ」
編集部:「え? 筋肉が動かなくなるんですか? でも普通に生活してましたよ」
古山先生:「日常生活に支障が出ない場所に、適切な量を注入すれば普通に生活はできますよ。注射のあと、少し腫れたり、内出血をしたり、重だるく感じる人もいますが、肩凝りがなくなった、という人も多いですね」
編集部:「なるほど。後ろ姿が若返るだけじゃなくて、肩凝りがなくなるのはいいなぁ。他に注意することはないんですか?」
古山先生:「ボトックスの効果は3〜6か月なので、効果がなくなって、また重いものを持ったり、姿勢が悪いと元に戻ることもあります。大きな筋肉なので、それなりにボトックスの量も必要ですし、医師と相談しながら決められるといいのではないでしょうか」
なるほど〜。聞けば聞くほどやりたくなってきた。。。
実際に施術を受けた先輩によれば、痛みは「鍼治療に慣れていればどうってことない程度」なのだとか。
「子供を産んでからどんどん首が短くなっていく気がして、本当にコンプレックスだったの。特にタートルネックが似合わなくなって、冬はとっても困ってたんだよね。首って小さな骨が連なっているわけで、数も決まっているから、なんで首が短い人と長い人がいるんだろうって思ってた。けど、肩が内側に入ってしまって、凝っているから筋肉がどんどん盛り上がってそうなってるんだよね。私みたいに、短い首にコンプレックスがある人にはいいんじゃないかな。ただし、信頼できる先生とよく相談して、リスクを理解した上でするのが大事。私が古山先生にお願いした理由は、大学の美容医療の教科書に登場しているくらい知見をお持ちだということもあるけど、その人のことをよく見て、とことん考え抜いてくれるから。そういうお医者様と出会ったら、トライしてみてもいいかもね」
古山 登隆 先生
形成外科・美容外科 「自由が丘クリニック」 理事長 。医学博士。1995年に自由が丘クリニック開設。日本の大学病院における“美容外科”を本格的にスタートさせ、美容医療をリードしてきた業界のパイオニア的存在。“メスを使わない若返り治療”を得意とし、特にボトックスやヒアルロン酸注入、糸によるたるみ治療は国際的にも高い評価を得ており、注入指導医のヘッド・ファカルティとして国内外の美容医療の発展に貢献している。著書『“すぐに使える”ボツリヌス美容医療ハンドブック 初級から上級まで』(2016年 コスモの本/総監修)がある。