働く女性は、30代後半からは体力の維持も〝能力〟のうち。 企業や大学での講義、会社経営や執筆などさまざまな業務のタイムマネジメントを工夫しながら睡眠や食事、運動時間の確保で健康維持に努めています。
今月の妻:愛場吉子さん
Q-Leap Inc. 代表取締役副社長 COO 中央大学ビジネススクール兼任講師・39歳
病気がちだった10代に願った、人生に妥協せず走るというスタンス
今や、ビジネスシーンにおける英語力の必要性はだれもが痛感するところ。国内大手企業で英語研修講師として活躍する愛場さんは、〝より効果的な学び直し〟のために独自の工夫をこらした講義を展開している。 「私自身、日本で勉強した英語が海外では通用しなかった苦い経験をもっています。そのため学校教育とは異なる、知識を運用する力をつけるアウトプットの練習や、敬語のように状況によって使い分ける丁寧表現、プレゼン英語のレッスン等に主眼をおいています」
彼女の強みは海外企業でのビジネス経験と、論理的な英語教授法のスキルをあわせもっていること。講義では日本と欧米のコミュニケーションスタイルの違いや、欧米の人事考課のポイントなど実践的な知識も伝える。
会社設立以降、経営と研修講師、英語アプリの講師兼コンテンツ制作に、大学やビジネススクールでの授業を並行する激務の日々。その間に英語の教則本も執筆。3冊目の発売後、ついに体を壊してしまう。
「悲しかったですね。10代は病気がちだったせいか、元気になった20代以降は、機会をムダにしないよう、ずっと走り続けてきた気がします。でもこのとき体力や健康の大切さを再確認。それ以降、睡眠時間を増やして朝ヨガを行い、食生活も改善。仕事面では週末に幹部でオンライン会議を開き、翌週の業務をシェアしてタイムマネジメントに留意しています。教育は息の長い仕事です。会社の共同代表も夫も私を理解してくれ、あたたかく支 えてくれているので、70歳くらいまでは現役でいられたら。心身の研鑽をしながら、毎日を大切に過ごしていきたいです」
あいば・よしこ/1977年生まれ。福岡県出身。大学時代にオハイオ留学を経験、筑波大学国際 総合学類卒業後、新卒で人材ビジネス会社に入社。社会人の英語力向上の必要性を痛感する。 27歳で結婚。夫の海外赴任でN.Y.へ。コロンビア大学大学院で英語教授法の修士課程修了。34 歳でカルバンクライン本社に転職。37歳で帰国、 大学院のクラスメイトとビジネス英語研修会社を設立。目標は〝世界で輝く日本代表の育成〟。 
Domani11月号 女[独身]、妻[既婚子供なし]、母[子供あり]Catch!働くいい女の「水曜16時15分」より
本誌撮影時スタッフ:撮影/真板由起( NOSTY) ヘア&メーク/今関梨華( P-cott ) 構成/谷畑まゆみ