(取材データ)優さん(仮名)、44歳。ライター。6歳の娘を育てるシングルマザー。バー店員の元夫とバーで知り合いデキちゃった婚。その後、夫はバーの別の常連と子どもを作り離婚を要求される。
バーで知り合った夫に妊娠を告げると「無理!」と…
優さんが夫のAさんと出会ったのは、地元・京都で学生時代から通っていたバー。自宅から歩いて行ける距離にあり、ひとりで行ったりみんなで行ったり、溜まり場のようになっていた場所でした。
バーで知り合うっていう話はよく聞くし、実際、私も離婚してから何人かの人に「出会いが欲しかったら近所に行きつけのバーを持った方がいい」と勧められたことがあるのですが、Aさんに言ったら「やめた方がいいですよ」と、即座に却下されました。
さかい:えっ、何でですか?
優さん:お酒が入るから…。私が彼と付き合ったのもお酒が入った勢いでというのがあったと思うので、今は後悔してるんです。
25歳で3つ年上の行きつけのバーの店員、Aさんと付き合い始め、優さんが27歳で結婚したのは、妊娠したから。「正直、この人と結婚なんて、全然考えていなかったんです」。
しかも優さんが妊娠を告げると、Aさんは「子どもなんて無理!」というリアクション。これには優さんもショックを受けたのですが、相談していた職場の上司が彼を呼び出して「結婚してやれよ」と説得。そのおかげでAさんは「結婚しよう」と言ってくれて、うれしかったそう。
結婚したら、彼の長所が欠点に変わってしまった
しかし結婚してみると、付き合っていたときは彼の「かっこいい♡」と思っていたところが「もっと現実見ろよ!」という想いに変わってしまって、どんどん尊敬できなくなって行ってしまったのです。
優さん:彼はずっと「いつか自分のバーを経営したい」という夢を語っていて。交際中はそんな彼に「は〜〜♡ 素敵」ってなって応援したいなって思えてたんだけど、子どもが生まれても全然何も行動に移さないんですよ。仕事でも全く成長しないし。だらしないし、お金を持って帰ってこないし、夜の仕事だから家にいるときはひたすら寝てて、夜はいない。すごく孤独でした。
初めての育児で生活は激変。経済的にも精神的にも余裕のないワンオペ育児を余儀なくされた優さんは、うつ状態に。
「浮気相手に子どもができたから別れたい」と突然の告白
さかい:それにしても、だらしないとかって、結婚する前にわからなかいものなんですか?
優さん:結婚前から同棲はしてたから生活自体は変わらないはずなのに、やっぱり結婚するといろんなことが気になり始めるんです。
なるほど〜。恋愛中はフィルターがかかって見ないようにしていた欠点が、結婚という「生活」になると、見え始めてしまう、ということなのでしょうか。同棲しても欠点に気づけないなんて、一体ど〜すればいいんだ。
そんな結婚生活でも、「自分が我慢すればいいんだ」と思って過ごしていた優さんに、ある日夫が「浮気相手に子どもができたから別れてくれ」と言い出します。
しかも相手は、優さんも知っている、バーの常連仲間。
優さん:超修羅場でした。
その修羅場の内容は、次回に続きます。
インタビュー・文
さかい もゆる
出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。