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LIFESTYLE暮らし

2020.06.10

アメリカを大きく変える【With コロナとBlack Lives Matter】

ついに経済活動が再開することとなり、また同時に人種差別運動への抗議活動も拡大するニューヨーク。現地の日系企業で働く白子真由美さんに現在のニューヨークの状況についてリポートしてもらいました。

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ついに経済活動が再開するN.Y.

ついに、ニューヨークでも8日(月)から、経済活動再開の第1フェイズに入りました!本格的な経済活動再開までのフェイズは第4段階に分けられて進められる予定で、この第1フェイズでは、これまでのエッセンシャルワーカーに加えて、建設業や製造業、卸売業、また雑貨店や書店など一部の小売店が営業を再開します。

小売店ビジネスは、路上または店頭受け渡しのみというまだ限られた範囲ですが、それでもこの約3ヶ月間の先の見えない状態から比べたら、大きな一歩です!暗いトンネルの先が少しは見え始めたかな?と誰もが感じているところではないでしょうか。

ニューヨーク州クオモ知事は6日の会見で「私たちは自らの行動を変えることによって、この危機を乗り越えることができた」と発言。今後は、失業率が高まり、立ち止まった経済を、再び感染が拡大するリスクを抱えながらどう立て直していくかが大きな課題となってきます。

▲経済再開と同時に、地下鉄構内にはマスク着用を促す多言語サインが!

抗議デモを規制する仕事をしていてもデモへの連帯を示す行動が…

コロナに加え、この2週間は抗議デモが拡大。まさにアメリカの歴史のなかに生きていることを実感した日々でした。ニュースでも報道されているように、アメリカ ミネアポリスで警察官の過剰な力の行使により亡くなったアフリカ系アメリカ人ジョージ・フロイドさんの死をきっかけに、大規模な抗議デモが今でも毎日全米で続けられています(6月9日時点)。

一時はニューヨークでも、抗議デモに紛れた暴動や略奪が多発したため、夜間外出禁止令が引かれ、ちょっとした内乱状態でした。五番街をはじめ、ほとんどのお店でウインドウを板張りで防御。これまで見たことがないような風景に殺伐とした毎日を過ごしたニューヨーカーたち。

ただ、そんな報道をご覧になった日本にいるみなさんに誤解していただきたくないのは、ほとんどの抗議デモは暴動や略奪のない平和的な抗議活動だということです。暴動や略奪などのの犯罪行為と平和的デモはまったく別のもの。本来であれば抗議デモを規制する立場の警察官や州兵のなかには、デモ参加者とともに膝まづき、その意志に連帯感を示す人たちもいたくらい。立場は違えど、求めていることは同じ「差別なき正義」だということを感じた瞬間でした。

▲ウインドウを板張りしたショップが並ぶ5番街

▲高級デパート サックス・フィフス・アベニューでは板張りの前に防衛隊も

▲Apple Storeはエントランスごと白く囲われていました

長いアメリカの歴史のなかで、みんなが何度も訴えてきたけど変わらない、変えられない差別。私の友人のアフリカ系アメリカンの男性は、エレベーターで誰か(特に女性)と2人きりになるときは、必ず前に立つと言います。相手に恐れさせないように、誤解させないようにするためだそうです。

最近見たTED TALKS 「How to raise a black son in America」 / Clint Smith / TED2015 では、詩人クリント・スミス氏が、幼い頃に白人の友達と暗がりのなか水鉄砲で遊んでいたところ、彼の父親に「お前は白人の友達と 同じような行動はできないんだ!」と激怒された記憶を語っています。

ニューヨーク州ではこの抗議デモを受け、「Say Their Name」と名付けた改革を進めていくようです。例えば、警察官の懲戒処分履歴を公開したり、チョーク・ホールド(警官が容疑者の首を圧迫して拘束すること)の禁止、また人種差別に基づいた通報をヘイトクライムに指定したり、州司法長官が警察官による殺人を独立した立場で起訴するようにしたり…。ニューヨークだけでなく、アメリカ全土でも議会が警察改革を提案したりなど、州を超えて国を挙げて、差別の根源になる社会システムの変革に手をつけようとしています。

▲ショップの板張りの上に、アートのように書かれた”BLM (Black Lives Matter)” への思い。

With コロナとBlack Lives Matter運動により、アメリカ社会はものすごい勢いで変化しているところなのです。

画像ALT
白子 真由美

大学卒業後、東京にて、ファッションブランドのPR・コミュニケーションに従事。2016年からニューヨークへ渡米。MBAを取得後、現地日系企業に勤務しマーケティングを担当。インスタグラム @mayumi.shirako.nyc

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