35歳で一念発起。憧れのお花屋さんを開業!
離婚した35歳まで飲食店でのバイト経験しかなく、離婚後も元夫との財産分与で生活をしていた麻衣子さんですが、娘ふたりの学費を稼ぐために始めたのが、お花屋さんでの修業。
前回のお話▶︎元お嬢様が貯金ゼロで離婚!シングルマザーになってみつけた天職
2年間無償で働いたのちに、実家の援助によって都内にお花屋さんを開業します。
それにしても、2年間無償で修業って(しかもアラフォーで!)、すごい情熱ですよね?
よくよく聞いたら、麻衣子さんはその前から「来世でお花屋さんになる!」と発言したりして、どこかにお花屋さんになりたいという意識があったそうで、仕事でお花に携われていることがすごく幸せなんだとか。今では雑誌で有名フラワーアーティストとして紹介されるくらい、お花好きには名の知れた存在になっています。
麻衣子さんの場合、実家の援助があるという恵まれた環境はあったものの、アラフォーからでも好きな仕事で成功できるというのは、勇気をもらえる、いいお話♡
シングルマザーになってからの生活は、娘たちの反抗期と戦ったり、「何でうちは母子家庭になってしまったのだろう」と思うこともあるけれど、最近では娘たちが家事や炊事を手伝ってくれたりして、仲良くやっているそう。
さかい:元配偶者とお子さんたちは、会ったりしているんですか?
麻衣子さん:そうなんですよ。特に面会権とかは決めていないので、娘たちが勝手に会いに行ったり、家出して向こうの家に泊まりに行っちゃうこともある。本当は会って欲しくないけど、実の父親だし、強制はできないですからね。
さかい:裁判で親権を争ったくらいだし、子煩悩な父親だったんですか?
麻衣子さん:自分が気が向いたときだけ甘やかして、しつけもしないし責任は取らないタイプ。私がひとりで父親役も母親役もやっていたようなものでした。
今思えば、経済DVだけでなく、モラハラ気味だったという麻衣子さんの元配偶者。
麻衣子さんに「バカでブスが好き。頭のいい女は嫌いだ」と言ったり、ホメてくれないのに暴言はしょっちゅう。ケチなので旅行もほぼ連れて行ってくれず、行くとしたらギャンブル好きの彼がカジノで遊べる国のみ。
麻衣子さん:そういう人って、歳を取っても変わらないんですよね。一緒に精神的に成長できれば良かったんですけど…。
好きなものも自由に買えなかった窮屈な結婚生活を思えば、今の母子家庭状態は天国。
結局、自由を手に入れるには経済的な自立がマスト。だからこそ、私たちは、いつでも自分の好きな道を選べるように、自立できる道を確保しておくべきなのです。
後日談ではありますが、この取材後、私は麻衣子さんのお花屋さんに遊びに行ったのですが、想像以上に素敵なお花がたくさんある、居心地のいいお店でした。離婚という経験を経て、麻帆さんは自分の才能を開花させたんだなあ、と。感慨深く思いながら、芍薬を買って家路に着いたのです。
インタビュー・文
さかい もゆる
出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。
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