今回お話を伺ったのは、
「ベア シグネチャーショーツ」開発者の山本未奈子氏
MNC New York 株式会社 代表取締役・CEO/株式会社 Bé-A Japan 代表取締役社長/美容家。NYの美容学校 L’atelier Esthetiqueを首席で卒業後、同校で教鞭を執る。「日本で一番女性を幸せにする会社」をビジョンに掲げ、ビューティーブランド「シンプリス」など多数の事業を展開。2020年には、ビジネスパートナーと共に「Bé-A(ベア)」を発表。著書7冊。プライベートでは3児の母。
「すごいのが出た!」と美容業界でも話題の超吸収型サニタリーショーツ、
開発者の想いとは…
千 (千幸 – 以下同):初めて「ベア シグネチャー ショーツ」のことを知ったときは正直驚きました。「どうなってるの?」「本当にこれ一枚で過ごせるの?」「漏れないの!?」 って、頭の中はクエスチョンマークだらけで。でも実際に履いてみたら安心感がケタ違い。体勢を変えたときや急にドバッと出てしまったときも漏れることなく快適に過ごせました。(詳しい体験レポートはこちらから)
未 (山本さん – 以下同):漏れの心配ってストレスですよね。長時間の会議、立ちっぱなしの仕事、頻繁にトイレに行けない移動中。たとえば、医療に携わっておられる人やスポーツ選手など、自分でタイミングを選べない人たちはなおさら。そんなすべての人たちが安心できる商品をつくりたいと思ったんです。生理や性についてまわりと話すきっかけになってくれたらうれしいです。
「小さいときから正しいケアができていれば、大人になってから悩みを抱えることもなくなるはず」 (山本さん)
千:実は先日Domani読者50人を対象に “ワーママの性にまつわる実態” についてのアンケートを行ったところ、約4割の人が今後使ってみたい製品として吸収型のサニタリーショーツを挙げていました。「夜用ナプキンでも朝漏れていることがあるのでぜひ試してみたい」や「トイレに長く行けないシチュエーションで使いたい」という声が聞かれました。今では「ベア シグネチャー ショーツ」のようなフェムテックが注目され始めたことで話題にもしやすくなりましたが、それでもやっぱり生理のことや性にまつわることって人には聞きにくいですよね。
未:ええ。私たちの世代は膣まわりについてきちんと教わったことがない人がほとんど。だから悩みがあったとしても相談しづらいんじゃないかと思うんです。
千:デリケートなことだからこそ、小さいころから正しい情報に触れるって大切なんですね。
未:自分で見ることも触れることも必要なことだって教わりながら成長することで、悩みや不安を口にすることもできるようになるのではないかと思います。たとえば、デリケートゾーンにおける2大悩みは、ニオイと黒ずみ。小さいころからきちんとしたケアができていれば、そもそもそういう悩みも抱えることはなくなるはず。
千:なるほど…。子どもが小さいなら、一緒に洗ってあげるところから始めてみるのもいいかもしれませんよね。専用アイテムが普通にバスルームに置いてあれば、家族と自然とそういう話をするようにもなるかもしれませんし。
未:そう。そうやって話題やニュースになることで、男性の意識だって変わるはず。少しずつ性について口にすることが憚られる世の中が変わっていけばいいなと思うんです。それは結局、性にまつわる悩みやコンプレックスを減らすことに繋がるから。まずはこうやって私たちが発信していくことで小さい波でも起こすことが大切だと思っています。そうしたらきっと、人生も世界も、そして未来も変わるから。
Domani 2020年12/1月号「有田千幸の美容の(ビ)物語」
本誌撮影時スタッフ:撮影/田中麻以 ヘアメーク /堀 紘輔(山本さん分) イラスト/小迎裕美子 モデル・構成/有田千幸
美容ライター
有田 千幸
外資系航空会社のCA、建築設計事務所の秘書・広報を経て美容ライターに。ニュージーランド・台湾在住経験がある日・英・中の トリリンガル。環境を意識したシンプルな暮らしを心がけている。プライベートでは一児の母。ワインエキスパート。