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2020.12.14

毎年「目標を達成できない人」に欠けていること|目標の「スケジュール管理」をやっていますか?

 

Text:
安井 元康(『非学歴エリート』著者)
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初めまして、いつも楽しく拝見しております。今回ですが、年末が近づいてきたこともあり、毎年の悩みを相談させてください。

私は30代前半の会社員ですが、毎年年初に今年の目標を立ててその年の誓いとするのですがいつも達成できたためしがありません。ちなみに今年は社内の新規事業コンテストで採用されることでしたが、採用プレゼンに行く前の書類選考の段階であえなく玉砕し今に至ります。

そのほかにもかつては資格取得や営業成績ナンバーワンといった目標を立てましたが、惜しいところでカスって未達成で終わったりしています。とはいえ諦めるつもりもないのですが、そろそろ目標達成の醍醐味を味わいたいです。目標を達成できるような気持ちの持ちようやモチベーション維持の方法、仕事のやり方などにつきぜひ教えてください。よろしくお願いいたします。

                                                会社員 K

 

次の目標達成に向けた「目標設定」を

今の目標は次の目標を設定し達成するためのステップであると認識し、まずはご自身の現状のサイズにあった目標設定をする、これにつきます。

目標を達成できない理由はいくつもあるかと思いますが、少なくとも目標を達成できる人は目標設定がうまいということは言えます。

目標、というと何か大きなことを目標としたり、達成しようとしないといけないというように考えられがちですが、大事なことは現在の目標は次の目標を設定し達成するためのステップである、と認識することです。

人間誰しもいきなり大きなことを達成できたり、成し遂げたりでできるわけではありません。日々の人生の積み重ねが人生であり、過去の目標や行動の結果が今日の自分自身なわけです。

したがって、目標というのはそれ単体で考えるべきものではなく、あくまでも次のステージの自分に出会うためのステップの1つであるべきなのです。

1つの目標を達成したら、次の目標達成に向けて努力をする。その積み重ねがやがて大きな偉業となって将来現れるのです。

いきなり大きな目標を設定したからといって、それが達成できるというわけではありません。大きな目標を達成するためには、やるべきことのステップを組み立てるための冷静な読みと努力の積み重ねが大切です。

つまり求められるのは連続性であり、継続性が大事ということであり、その意味では現時点における自分自身の立ち位置やサイズをキチンと把握していることが大事です。

自分自身のポジションやサイズをキチンと理解していないと、無理難題な目標を立ててしまい、結果として何も達成できない、ということになりかねません。

大きな目標の前にはやるべきことがあるはずです。Kさんのケースでも、例えば営業成績社内ナンバーワンという目標に照らし合わせて、現在のご自身のポジションは適切な場所にいらっしゃいますか?

社内でナンバーワンになる前に部署内ナンバーワンとか、その前のステップがあるわけでしょうし、最終的なゴールが社内ナンバーワンだとしても、その前にやるべきことや達成するべきことは何かの見極めは大切でしょう。

新規の事業にしても同様に、新しい事業を立案し実行しようとしたら、既存事業や会社の方向性を誰よりも深く理解している必要が当然ながらあります。

そのような状態に現時点でKさんはいらっしゃいますでしょうか?
大きな目標を持つことは大切ですし、素晴らしい心がけだと思います。
しかしながら、大きなゴールを達成するためには、しかるべき手順と方法が必要です。

焦らず、小さな成功体験を積み重ねて

現在のご自身のポジションと到達したいゴールの距離を鑑みて、今年何をするか、今やるべきことは何か、そうやってブレイクダウンして小目標のようなものを作っていけばおのずと目標を達成する癖もつくでしょうし、やがてそれが自信にもつながります。

いきなり挑戦して失敗して諦める。こういったパターンにはまってしまってはいけません。ですから、目標設定自体にうまくならないといけないのです。

そのためには、ご自身の現在のポジションやサイズをキチンと理解したうえで、最終的に自分は何を達成したいのか、というゴールに照らし合わせて、目標のスケジュール管理をするべきです。

繰り返しですが、小さな積み重ねが大きな結果に最終的にはつながるのです。自分自身に自信を持ち、次なる大きな目標に自信と勇気を持って立ち向かえるように、小さな目標設定と達成を通じて小さな成功体験を積み重ねていきましょう。

小さい、とは言いましたが、全体の中では小さいというだけであり、それでもそれを達成すれば着実に前に進んでいるということであり、決して楽に達成できる目標というわけではありません。

現時点のご自身の身の丈にあった目標、という意味です。それを達成すればご自身の身の丈やポジションも当然今よりも上がるわけですから、そうしたら次のちょっと大きな目標設定が可能になるわけです。

焦らずゆっくりと、大きな目標の達成に向かって歩んでいきましょう。Kさんが今後そのような適切な目標設定を通じて、目標達成の醍醐味を感じ、より大きな人生のゴールに向かって邁進されるであろうことを応援しております。

『非学歴エリート』著者

安井 元康(やすい もとやす)

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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東洋経済オンライン

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