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2023.06.15

「差し支えなければ」の正しい意味は? 例文で使い方のポイントを解説

 

「差し支えなければ」とは、「もし都合の悪い事情がなければ」という意味のクッション言葉です。失礼な印象を与えないように、選択の余地を残しつつ依頼したいことを伝えるために使われます。今回は、そんな「差し支えなければ」の意味や使い方、類語などをご紹介しましょう。

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「差し支えなければ」の読み方と意味とは

読み方は、「さしつかえなければ」。「都合が悪くなければ」との意味を持つ言葉であり、お願いしたいことがある場合に、柔らかい表現にするためのクッション言葉として使われます。詳しい意味や、どのような効果を狙って使われるのかを確認しましょう。

PCを前に、笑顔でカメラ目線のビジネスマン

(C)Shutterstock.com

読み方は「さしつかえなければ」

「差し支え」は、「さしつかえ」と読みます。「支え」は「ささえ」と読むことが多いですが、「さしささえ」では誤りとなってしまうため注意してください。音としては知っていても、「差し支えなければ」と漢字になっていると読めない場合もあるため、読み方と漢字での書き方をしっかりと覚えましょう。

「差し支えなければ」とは「不都合がなければ」を意味

「差し支えなければ」は、「もし不都合がなければ」を意味する言葉です。そのうち「差し」とは、言葉の意味を強めるために使う接頭語にあたります。「支え」の部分を「ささえ」ではなく「つかえ」と読む場合、「邪魔なものがあるなど手詰まりになり、先に進めない・滞る」という意味となり、「つかえる」と使います。「排水管で何かが詰まってしまって、水が流れていかない」といったときに使う「つかえる」と同じ使い方です。このように、「支え(つかえ)」だけでも何かにとって障害となることを指す言葉なのです。「差し支え」のひとまとまりでは、「都合の悪い事情」「さわり」「さまたげ」「支障」との意味があります。

「なければ」の部分は、形容詞である「ない」を仮定形にしたものに、「ば」の接続助詞が付いている言葉です。仮定の条件を表しており、「もしもないのなら」を意味します。つまり「差し支えなければ、」は、「もしも、あなたにとって都合の悪い事情やさまたげとなるものがないのなら、」と、選択の余地を残して相手に伝える言葉なのです。

お伺い・配慮を表現するクッション言葉

この「差し支えなければ」は、相手に対してのお伺いや配慮の気持ちを表現するためのクッション言葉です。クッション言葉とは、伝えたい言葉とあわせて使うことで、柔らかい印象にするための表現。相手に何かをお願いしたい場合などに丁寧さを印象付け、依頼の表現をやわらげる役目を果たします。自分がお願いしたい内容だけを伝えると、強引な印象を与えてしまったり、失礼な物言いとなってしまったりして、お願いしたい内容を伝えにくいという経験はないでしょうか。このような場合に「差し支えなければ」を使うと、伝えたいお願いはしっかりと相手に伝えつつ、押しつけではなく遠慮がちな印象にできるのです。

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「差し支えなければ」の使い方・例文

「差し支えなければ」は、ビジネスシーンで使われることの多い言葉です。話し言葉として使えるだけではなく、書き言葉でも使える表現のため、メールでもよく用いられます。さらに「お」を付けて、「お差し支えなければ」と表現することも。あまり聞きなれない表現のため違和感を覚える人もいるでしょうが、「お差し支えなければ」も正しい言葉遣いです。それでは「差し支えなければ」の使い方について、例文をチェックしましょう。

デスクに置かれたノートとペン、照明、観葉植物

(C)Shutterstock.com

「差し支えなければ」はビジネスでよく使われる

「差し支えなければ」は、ビジネスで用いられることの多い表現です。目上の人にも使われる表現であり、社内の上司へも取引先など社外の人へも利用できる言葉です。丁寧さや相手への配慮をアピールできる言葉のため、自分の要望をはっきり伝えつつ礼を欠いてはいけない、仕事関係などのシーンでも使える表現なのです。「差し支えなければ」には、「こちらがやっていただきたい希望はお伝えしますが、都合が悪い場合は断っていただいて構いませんので」との意味が含まれています。自分の要望は伝えつつ、相手の都合を最も優先すると表現できるため、通常なら少し尋ねにくい内容であってもスマートに確認が可能です。

「差し支えなければ」はメールでも使用可能

「差し支えなければ」は声に出して表現する際だけではなく、メールや手紙、SNSなどの書き言葉としても使用可能な表現です。そのため、ビジネスメールでもよく用いられます。メールでは実際に会って話をしているときとは違って、相手の表情や話しているトーンといった情報が得られません。また、自分から相手に伝えられる情報も少ないです。相手からすると、お願いされたら断りづらく、時には圧力のように伝わってしまうこともあるでしょう。そのため、クッション言葉をうまく使わないと、強く依頼をしているように受け取られてしまいかねません。メールで依頼内容を伝える場合には、いつもよりも意識的に「差し支えなければ」を活用することをおすすめします。

「お差し支えなければ」は正しい表現!

「お差し支えなければ」は使われる頻度が低くなるものの、言葉として正しい表現です。ただし、「お」の連用に注意する必要があります。例えば、「お差し支えなければ、お名前をお書きいただいてもよろしいでしょうか」では、「お」が付いた表現が過剰です。「差し支えなければ」としたり、「記入していただいても~」としたりなど、「お」を減らしましょう。お願いするときに用いる言葉だからこそ、プレッシャーにならないように「いつもより丁寧な言葉遣いを」と考えて「お」を使ってしまいがちです。一般的な表現である「差し支えなければ」を用いるようにしたほうが、気を付ける部分が減っていいでしょう。

「差し支えなければ」の例文

「差し支えなければ、」を実際に使った例文も確認しましょう。

例文

差し支えなければ、この後お時間をいただきたいのですがよろしいですか?
差し支えなければ、個人情報をお伺いしてもよろしいでしょうか。
差し支えなければ、ミーティングで発表された内容について少しお聞かせ願えますか。
・〇〇の件ですが、差し支えなければご教示よろしくお願い致します。

 

「差し支えなければ」の使用で注意する点

「差し支えなければ」はお願いしたいことを伝えつつ、受けるかどうかの判断を相手にゆだねるときに使う言葉です。そのため、断られると困ってしまうようなお願いの内容の場合には使えません。そのほか、丁寧な言葉遣いではあるものの敬語にはあたらないことや、返答はどのようにすればいいのかなどもあわせて確認しましょう。

ノートと鉛筆とクリップと多肉植物

(C)Shutterstock.com

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