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9月の時候の挨拶はこちらから
8月下旬の「時候の挨拶」3つの使用ポイント
「時候の挨拶」は挨拶文のはじめに置く季節を表す言葉で、季節に合わせて使用する必要があります。8月下旬の時候の挨拶には、正しく使用するための3つのポイントがあります。時候の挨拶の基本的な使い方とあわせ、それぞれチェックしていきましょう。
「漢語調」と「口語調」を使い分ける
時候の挨拶には「漢語調」と「口語調」があります。「漢語調」はあらたまった文書やメールに適した表現、「口語調」は親しい間柄の挨拶で用いられます。「残暑の候」「処暑の候」は、あらたまった「漢語調」の挨拶です。月ごとにさまざまな種類があり、季節に応じて使い分けます。
これに対し「口語調」の挨拶には、やわらかな表現を用います。季節に応じ、相手の様子を気遣う言葉を投げかけるのが一般的です。時候の挨拶を考えるときには、使用するシーンや相手に合わせ、それぞれを使い分けるように心がけましょう。
「拝啓」のあとの書き出しは送付日に合わせる
「漢語調」の挨拶は、「拝啓」「謹啓」などから始まります。その後に続く時候の挨拶は、送付日に合わせたものを選びましょう。春・夏・秋・冬といった四季だけでなく、二十四節気を意識して選ぶことが大切です。
二十四節気とは、1年を24に分けて季節の指標としたものです。8月の二十四節気の呼び名は以下を参考にしてください。日付に「頃」とついているのは、その年によって二十四節気は前後するからです。
・大暑(たいしょ):7月23日頃~8月7日頃
・立秋(りっしゅう):8月8日頃~8月22日頃
・処暑(しょしょ):8月23日頃~9月7日頃
例えば、挨拶文の送付日が8月5日の場合、二十四節気は大暑にあたります。そのため時候の挨拶も大暑に合わせたものを選ぶのがポイントです。8月下旬は8月23日頃~9月7日頃にあたるため、時候の挨拶は処暑に適したものを使用します。細かな違いですが、季節感を伝える言葉として正しい使用法を覚えておきましょう。
残暑疲れを気づかう内容を取り入れる
時候の挨拶には、季節に応じて相手を気遣う言葉を用います。8月下旬は、暑さがひと段落するにつれ残暑疲れがみられる時期です。時候の挨拶にも、季節の変わり目の体調を気遣う言葉を取り入れましょう。9月に差しかかる頃は「涼しい風も吹く時期になりました」と、秋の始まりを感じさせるフレーズもおすすめです。四季の移り変わりのなか、離れていても相手を想う気持ちを伝えましょう。
8月上旬・中旬・下旬の「時候の挨拶」
前述したように、時候の挨拶は二十四節気に応じた言葉を用います。8月は、暑中見舞いやお中元へのお礼などで挨拶を送る機会の多い時期です。使い方を間違わないよう、上旬・中旬・下旬に合わせた挨拶の意味を確認しておきましょう。
8月上旬「盛夏の候」「盛暑の候」「大暑の候」
8月上旬は、二十四節気では7月23日頃~8月7日頃にあたります。夏が始まり、厳しい暑さを感じ始める時期です。時候の挨拶にも太陽が輝く夏の暑さを感じさせるものが並びます。
・「盛夏の候」
・「盛暑の候」
・「大暑の候」
・「甚暑の候」
・「厳暑の候」
・「猛暑の候」
「盛夏の候」や「盛暑の候」は、梅雨が明け本格的に暑くなる時期を意味します。「大暑の候」は、夏になり日が長くなる時期を表しています。「甚暑の候」「厳暑の候」「猛暑の候」は夏の大変暑い時期を表しています。
8月中旬「立秋の候」「晩夏の候」
8月中旬は、立秋である8月8日頃~8月22日頃を捉えるのが一般的です。時候の挨拶では、主に以下の表現を使用します。
・「立秋の候」
・「晩夏の候」
・「残炎の候」
「立秋の候」は、「もう夏も過ぎて秋が始まるころですね」と相手に伝える挨拶です。「晩夏の候」も、夏の盛りが過ぎたことを意味します。実際には暑さを感じる時期のため、挨拶文のなかでも「まだまだ暑い日が続きますが」という、気遣いを忘れないようにしましょう。「残炎の候」は立秋以降に残る暑さを表しています。
8月下旬~9月上旬「残暑の候」「処暑の候」
前述したように、8月下旬は処暑にあたります。「残暑の候」「処暑の候」のほか、8月下旬には以下のような時候の挨拶が用いられます。
・「残暑の候」
・「処暑の候」
・「秋暑の候」
・「早涼の候」
・「初秋の候」
・「向秋の候」
暦の上では立秋を過ぎたものの、まだ暑さの残ることを表すのが「残暑の候」や「処暑の候」「秋暑の候」です。「早涼の候」や「初秋の候」「向秋の候」は、秋の気配を感じ始めたことを表しています。
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8月下旬「漢語調」の「時候の挨拶」の例文
「漢語調」の挨拶は、ビジネスメールや文書に適しています。8月下旬には、前述したような「残暑の候」や「処暑の候」を用います。それぞれの具体的な使用法を、例文を参考にマスターしていきましょう。