〝小さな好き〟を見つけて、自分で自分を立て直す
2冊同時に発売され、人気シリーズとなった書籍『高山都の美食姿3 ココロもカラダも「いい姿勢」。』、『高山都の美食姿4 わたしが「作って」「食べる」理由。』は、前作『高山都の美食姿』の2年ぶりとなる続編。ファッションから美容、レシピから器づかい、マインドまで、高山さんの“変化”や”今”が本音でたっぷりと綴られています。
書籍では、“PMSとの付き合い方”、“自分の機嫌のとり方”など、大人の女性ならではの“あるある問題”にもポジティブな目線で向き合っています。そんなふうに“今”の日常を自分らしく心地よく整えている、高山 都さんに話を伺いました。
読者からの反響が大きかったのはどんなコンテンツですか?
「『自分の機嫌は自分でとる』という言葉は、読者からの反響が特に大きかったですね。これは、コロナでの自粛期間がなかったら生まれていなかったと思うんです。なにもできないと嘆くより、その与えられた休みや限られた空間の中で、どうすれば自分は楽しくいられるか? と問いながら日々を過ごすなかで、ふと浮かんだ言葉です」(高山さん)
実際に高山さんはどのように機嫌を自分でとっていますか?
1:ふと鏡を見たときに“げっ”ってならないように(笑)最低限のメイクをする
「実践しているのは、一日中家にいるときにでも最低限のメイクすること。生活している中でふと鏡を見たときに、ノーメークだったり、自分の顔が疲れていたりすると気分が上がらないですよね。自分の顔を見たときに落ち込みたくないなって思ったんです。ファンデーションまで塗らなくても、眉とリップだけとか、最低限のメイクをすれば、ノーメイクのときより、ちょっとだけ自分のことを上げられる。誰も褒めてくれないなら、自分で自分の気分を良くしてあげればいいと思うんです。これは、コロナ禍で家にいることが多くなり、強く感じたことです」(高山さん)
2:家事の気分を上げてくれる〝ご機嫌な窓際族〟
「日々の中でちょっとでも目の前が明るくなる工夫を、と飾るようになったのが花です。殺風景なキッチンの窓際に個性のある花たちを並べたときの様子から、〝ご機嫌な窓際族〟と名づけました(笑)。一見ちぐはぐに見えるけれど、この並んでいる様子が全部違って、全部可愛くて、ご機嫌だな、楽しそうだなって。料理の仕込みや片付け中に、ふとこの景色が目に入ると気分が上がるんです。
花瓶は、薬瓶とか、作家さんのもの、無印のものもあります。花瓶がなければ、小さいグラスに生けるだけでも可愛いと思います。花って、花瓶に生けなきゃとか、固定観念があったりするけれど、生け花じゃないからもっと自由でよくって。思いきって短くバッサリ切ってみたり、自分がいいと思ったバランスで挑戦してみるのもいい。お花もお花屋さんで買わなくてもいいんです。スーパーでなら、かごにポン! って買い物ついでに買えるからもっと気軽かもしれない。それをお子さんと共有するのも楽しい時間になりそうですよね」(高山さん)
〝自分の機嫌は自分でとる〟ことは、自分の心地よさと向き合うきっかけにもなりますね。
「生活しているとどうしても、何かに期待しちゃってしんどくなったり、煮詰まったり、息が詰まったり……ありますよね。例えば家族がいる場合なら、夫がどうとか、子どもがどうとか、言い訳をつくろうと思えばいくらでも出てくると思うんです。でも、そうじゃなくって、まずは自分ができることを探してみようと思ったんです。
〝自分のことは自分で〟という軸があれば、どんな環境にいても、誰といても、多少の歪みは治せるというか。誰かに何かを求めるより、まずは、〝小さな好き〟を見つけて、自分で自分を立て直す。自分の足で立つ。忙しい日常のなかでも、些細な幸せとか楽しみがあるだけで、毎日をニコニコ多めに過ごしていけると思うんです」
自分の機嫌のとり方を知っていれば、自分を少し労わってあげることができて、日常にいい循環が生まれるかもしれません。記事をヒントに、皆さんもぜひ見つけてみてください。
あわせて読みたい
▶︎いつもの料理がワンランク上がる 器と料理|高山 都の暮らしのヒント2
写真/田村昌裕(Freaks) 取材・文/根本美緒
第3弾は“姿”(ファッションやラン、マインド等)にフィーチャー。加えて“美”ではメイクやヘアアレンジ、“食”では器や外食の話など、姿とリンクする内容を紹介。
購入はこちら
第4弾は“食”(レシピ、器使い、愛用道具など)にフィーチャー。加えて“美”では発酵食と指先のケア、“姿”ではエプロン姿など、食とリンクする内容を紹介。
購入はこちら
モデル・女優
高山 都
1982年生まれ。大阪府出身。ライフスタイルモデル、ドラマや舞台の出演、ラジオ番組のパーソナリティなど幅広く活動。趣味は料理と器集めとランニング。自身のインスタグラム(@miyare38)では「♯みやれごはん」として日々のごはんを投稿している。