「デリカシー」の意味とは？ノンデリな人の特徴や直し方を解説

そもそも「デリカシー」とはどういう意味？

はじめに「デリカシー」という言葉の意味から詳しくご紹介しましょう。

「デリカシー」の意味

デリカシー【delicacy】
感情、心配りなどの繊細さ。微妙さ。「—に欠ける振る舞い」「—のない人」
『デジタル大辞泉』（小学館）より引用

「デリカシー」は、相手の気持ちや状況を思いやる繊細な心づかいや配慮を意味する言葉です。主に、感情的な側面や人間関係の機微に言及する際に用いられます。日本語では、「あの人にはデリカシーがない」のように、否定的な文脈で使われることが多いです。

「デリカシー」は、英語の delicacy （語幹: delicate）に由来します。英語の delicate は、もともと「扱いに注意が必要な、壊れやすい、繊細な」といった意味を持ちます。時代とともに、人の感情や心を傷つけやすい、扱いに注意が必要なものという意味合いが加わり、精神的な配慮や心づかいを指すようになりました。

「デリカシーがない」は配慮がないこと

「デリカシーがない」は、「心配りなどの繊細さがない」「気配りができない」ことを表し、「デリカシーがない」と言われてうれしい人はあまりいないでしょう。

ネガティブな言葉のため、相手に「デリカシーがない」と言うときは注意が必要です。「デリカシーがないよね」と平気で相手に伝えることこそ、まさに「デリカシーに欠ける」ことだからです。

「デリカシー」の使い方と例文

ここでは「デリカシー」の使用シーンや注意点といった言葉の使い方、例文を紹介していきます。

使い方

「デリカシー」は、主に他者への配慮や心づかいを意味します。日常生活やビジネスのさまざまな場面で見聞きする言葉ですが、前述のように否定的な文脈で使われがちです。

「デリカシー」は、個人の価値観や文化によって捉え方が異なる場合があります。ある人にとってはデリカシーがない発言でも、別の人にとっては気にならないこともあるのです。そのため、この言葉を使う際は、相手との関係性や場の雰囲気をよく考えるべきでしょう。

例文

「デリカシーがない」の類語や言い換え表現

「デリカシーがない」の類語には、「無神経な」「配慮のない」「無頓着な」などが挙げられます。それぞれの言葉の意味は、次の通りです。

無神経な

「無神経な」とは、他人の感情や状況を考慮せず、配慮に欠けた言動をとることを意味します。相手がどう感じるかを想像できず、平気で失礼なことを言ったり、不快にさせるような振る舞いをする様子を表す言葉です。

配慮のない

「配慮のない」とは、相手への思いやりが欠けた状態を表す言葉です。相手の立場に立って考えることができず、不快な思いをさせたり、迷惑をかけるような言動や態度に対して使われます。

無頓着な

「無頓着（むとんちゃく）な」とは、物事に深く関心を持たず、気にかけない様子を表す言葉です。特にファッションやお金・世間の評価など、通常は多くの人が気にするようなことに対して、関心がなく、こだわらない様子を指します。

相手の気持ちや周囲への配慮に関心が向かない様子を指す場合、「デリカシーがない」と近い意味で使われることがあります。

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「デリカシーがない」の英語表現

「デリカシーがない」を英語で表現するときは「insensitive」を使います。「insensitive」は「無神経な」「思いやりに欠ける」という意味で、「デリカシーがない」とほぼ同じです。

【体験談】身近にいるデリカシーがない人

身近にいるデリカシーがない人について、アンケート調査や実際の体験談を紹介していきます。

【質問】周囲に「デリカシーのない人」はいる？

みなさんの周りには、「この人は、デリカシーがないな」と感じる人はいるでしょうか。女性約100人にリサーチしてみました。

・いる…37.5％
・いない…62.5%

※アンケートは30~49歳の日本全国のワーキングマザーを対象にDomani編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数120名。

周囲にデリカシーのない人が「いる」と答えた人は37.5%でした。ではどんな人のことをデリカシーのない人だと感じてしまったのでしょうか。体験談もご紹介します。

その人を「デリカシーがない」と感じた理由は？

【体験談】episode1：部下の「デリカシーがない」発言に指導した経験

【体験談】episode2：相手の気持ちを想像できなかった失敗談

デリカシーがない人の特徴

デリカシーがない人とは、どのような人のことを指すのでしょうか。なんとなく理解してはいるものの、はっきりとした特徴は挙げにくい人も多いかもしれません。

ここでは、デリカシーがない人の主な特徴をご紹介します。この特徴に当てはまる人は、デリカシーがない人と思われている可能性があるため気をつけましょう。

人のコンプレックスを笑い話にする

デリカシーのない人は、人がコンプレックスに感じていることを笑い話にしたり、馬鹿にすることがあります。ひょっとしたら場を盛り上げたいだけかもしれませんが、言われた本人は嫌な気持ちになるでしょう。また、周りで聞いている人のなかでも、不愉快に感じる人は少なくないはずです。

たとえば、体型のことを気にしている人に「最近少し太ってきたんじゃない？」と質問したり、恋人ができない友人に「一生ひとりかもね！」と気づかいのないことを言ったり…「仲がいいから何を言っても許してもらえる」と、勘違いしている人もいるかもしれませんね。

容姿に関することは話題にしない、人が悩んでいることをバカにしないというのは常識的な配慮といえます。人のコンプレックスを笑い話にするような人は、典型的な「デリカシーがない人」です。

自分の話ばかりで空気が読めない

自分の話ばかりで、空気が読めない人もデリカシーがない人と思われるでしょう。

たとえば、みんなが真剣に話しているのに、ひとりだけ冗談を言ったりゲラゲラと笑い続けたりするのは、デリカシーのない態度のひとつ。こういった人は、デリカシーがないと思われるだけでなく、「周りが見えていない人」「大人の対応ができない人」と評価されます。

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年収などプライベートなことを知りたがる

年収など、プライベートなことを知りたがる人もデリカシーのない人です。

それほど仲良くない人に「どこの大学を出ているの？」と学歴を聞いたり、「旦那さんってお医者様なのでしょう？年収ってどれくらい？」と聞いたりするのは、まさにデリカシーのない証拠。 こういったプライベートの話題にズカズカと土足で踏み込む人は、そう思われても仕方ないでしょう。

ゴシップ話が大好き

ゴシップ話が大好きな人もデリカシーのない人と思われます。

例を挙げると、話す内容が隣近所の家庭のことや職場の同僚のゴシップ話ばかり、という人もデリカシーのない人の特徴です。面白おかしい噂話やゴシップの話ばかりする人はデリカシーがないというよりも、品性に欠ける人と思われるでしょう。

大人としてのマナーがなっていない

大人としてのマナーがなっていない人も、デリカシーのない人とみなされます。

デリカシーのない人は、基本的に動作が雑なことが多いです。食べ方が汚い、もしくは身だしなみがきちんとしていない場合もあるでしょう。マナーを重視しないのは、他人を不快にさせることや人からどう思われるかをあまり気にしていないせいです。そういった人は、デリカシーのない人と思われるだけでなく、教養のない人と低く評価される可能性もあります。

デリカシーのない発言の例

人の容姿や体型に関する発言のほか、結婚や出産、家族構成に関する踏み込んだ発言・年齢に関する発言は相手が気にしている部分に踏み込むおそれがあり、デリカシーがないと思われやすいでしょう。また、お金の話は個人的なこと。相手の価値観や生活状況を推し量るような質問は、非常にデリカシーがないと受け取られます。

「デリカシーがない」態度の直し方

大人になっても、デリカシーがない人は周りの人から嫌われたり、さりげなく距離を取られたりするものです。ふと気づくと、ひとりぼっちということもあり得るでしょう。また「デリカシーがない」と言われ、態度を改善したいと悩んでいる人もいるかもしれません。

ここでは、「デリカシーがない」態度を直す方法をご紹介します。デリカシーがないと自覚のある人は、紹介したことを実践してみてください。

相手に興味を持って気持ちを汲み取る

「デリカシーがない」態度を改善するには、相手に興味を持ち、どのように感じているのか、その気持ちを汲み取ることが大切です。

デリカシーのない人は、他人への関心が薄いケースも少なくありません。だからこそ、相手が傷つくことを平気で言えるのでしょう。 相手に興味を持って接することや相手の気持ちを推測することを心がけると、「デリカシーがない」態度は改善されます。

まずは相手に興味を持ち、人として好きになることがいちばんの近道です。相手のことを大切と思えれば、配慮を欠いて傷つけるような態度を取ることはなくなるはずですから。