かわいいから?寂しいから?親が〝子離れできない理由〟とは
「子どもがかわい過ぎて」「子どもが心配で」「離れるのが寂しくて」「子どもを信用しきれなくて」…親が子離れできない理由は様々。スクールカウンセラーでもあり、臨床心理士・吉田美智子さんは「何より子どもが自立していくのに対し、気持ちが切り替えられないのが大きな要因」と話します。
生まれた瞬間から費やしてきた時間分、想いも強く
「子どもが生まれたときを思い出してみてください。24時間体制で目を離さず、世話をしなければいけないことに驚いたのではないでしょうか。それまでの自分の生活も仕事も趣味も、何もかも投げ出して子どもに尽くさなくてはいけませんでした。子どもの成長と共に少しずつ手は離れるけれど、手が離れることによって、戸惑ったり、寂しかったり、不安になってしまうのは自然なことです。この感情を味わうのも、親業の〝必須科目〟と思ってください」
離れて空いた時間をどう充実させるか
「目に見える形としては、子どもと一緒に過ごす時間が少なくなることがあると思います。休日も親よりお友達と過ごす時間が増えたりすると、今まで一緒だった休日が手持ちぶさたに。ただ家で子どもを待ち続けていると、いらぬ心配や寂しさを抱いてしまいます。ぜひ、自分もお出かけや趣味、子育てで諦めてきたことなどを思い出し、実践してみてください。親になる前の自分を取り戻す、新たなステージを作り出すイメージでいいかと思います。
子離れで大切なことは、〝もう◯歳だから〟〝世間的にベッタリは良くない〟などの理由ではなく、【子どもが離れて行くタイミングに親が合わせること】が大切です。いつか来るその時期まで、自分の楽しみややりたいことをリストアップして前向きに迎えられるといいですね」
取材・文/福島孝代
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