もしも会社が「来月から副業OK」になったらあなたはどうする?
去る1月31日、厚生労働省は企業が就業規則をつくる際の参考例『モデル就業規則』を改正し、副業が〝原則容認〟されました。そこで、自分の会社が副業解禁になる前に知っておきたいことを取材。Let’s 二足のわらじ!
Domaniにてウェブアンケート(会社員70%、専門職10%、公務員6%、自営業5%、その他9%/集計数100名)を敢行!さて、その結果やいかに!?
Q. もしも会社が副業OKになったら、あなたは副業をしますか?
回答者の9割がYESという、驚きの結果に。その目的は収入UP(52%)、夢の実現(36%)、リスク回避(4%)などで、すでに副業をしている人は15%も。「ダイエット講師として起業」(41歳・百貨店)、「会社ではマーケティング、副業ではフリーアナウンサーを」(36歳・IT)。NOと回答した人は「今の仕事で精一杯」(37歳・電子部品)
経済産業省に聞いてみました!
経済産業省 中小企業庁 経営支援部 創業・新事業促進課長
末富理栄さん
東京大学卒業後、防衛庁(現防衛省)に入庁。2017年より現職に。日本の開業率向上に向けて、全国の創業支援策の拡充や「兼業・副業を通じた創業」の促進に取り組む。
Q. 副業の定義を教えてください
A. いつもとは違う仕事をして収入を得ることは、副業です
「一般的に、収入を得るために本業よりも低い労力で携わる仕事を指すことが多いです」
Q. 国はなぜ今、副業を推進しているのでしょうか
「雇用環境の変化や少子高齢化が影響しています。副業の推進により、労働生産性を高め、個人の所得拡大や経済の活性化などを見込んでいます。厚労省も〝勤務時間外に他の会社等の業務に従事することができる〟とする『モデル就業規則』を発表しました」
Q. 将来、だれもが副業をするようになったら、社会にどんな変化が起こるのでしょうか
「より多様な働き方を選べてチャレンジできる、ポジティブな国に変わっていくのではないかと思います。政府も経済の新陳代謝を促進するため、副業や創業を支援していきます」
マネーの専門家に聞いてみました!
ファイナンシャルプランナー
大竹のり子さん
東京女子大学卒業後、金融専門書編集者を経てファイナンシャルプランナーとして独立。『美しく生きる女のお金の作法』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。
Q. ズバリ、副業のメリットとはなんでしょうか
「副業は生活のための仕事と、自己実現のための仕事を両立させるチャンスです。副業で得る収入の目安は月の生活費の2割がおすすめ。これは月々の貯蓄の理想額。それを副業で稼げれば人生の選択肢が広がります。やりたいことが目の前にあるなら〝使う〟。将来にあるなら〝貯める〟。まだ未定なら〝運用〟。お金を意識的に自分を高めるものに使うことが新しい経験や出会い、成長につながり、人生によい循環を生み出します」
Domani4月号 『もしも会社が「来月から副業OK」になったら』より
本誌取材時スタッフ:イラスト/本田佳世 構成/谷畑まゆみ