【登場人物】
あん（私）…メーカー勤務のシングルマザー。7年前に離婚し、実家に出戻り。38歳。
息子…生意気盛りの小学生。10歳。
Hくん…学生時代からの飲み友達。あんの恋愛復活に協力し、Rさん・Sくん・Oくんの3人を紹介。
Rさん…Hくんと同じ会社に勤める42歳。結婚歴はナシ。
Sくん…Hくんと同じ会社に勤める、バツイチ子なしの39歳。離婚理由は浮気。
【前回までの話】
40歳を目前に控え、「私、このままシングルでいいの？」と、ふと我に帰った私。再度恋愛に挑もうとマッチングアプリに登録してみるも、目の前に立ちはだかる様々な現実に直面し前途多難。そんな折、学生時代からの友達HくんからBBQのお誘いが。参加した男性Rさんが気になり、再度Hくんと3人でご飯をセッティングしてもらう。後日、SくんからRさんの過去の恋愛話を聞き、それでももう一度会いたいと思いRさんにLINEを送る。「既読スルー」状態が続く中、ようやくLINEの返信があり食事へ。お互いの”譲れない家族”の存在を確認した上で付き合うことに。
こんにちは。恋愛に再度挑むシングルマザー歴7年のあおいあんです。前回はRさんとついにお付き合いできるところまでお伝えしました。
【目次】
彼氏が出来たことをどう伝える？
家に帰ると息子は布団を剥いで寝ていた。さっきまでのとろけるような幸福感から、一気に現実へと引き戻される。“息子になんて言えばいいのだろう”“ママに彼氏ができたと聞いたらやっぱりショックなのかな”…大切な息子を傷つけたくない。幸せモードが急降下していく中、LINEの新着が。
Rさん「今日はありがとう。息子くん大丈夫だった？ 付き合ってること、どう伝えるか一緒に考えていこう。これからよろしくね」
テレパシー!? 何で困っていること伝わったんだろう。
私「こちらこそありがとう。まさに今、息子の寝顔を見て悩んでたの。Rさんのことどう伝えるか。多分、考えても行き詰まっちゃうと思うから、相談乗ってほしいな。これから親子共々よろしくお願いします」
急降下していた私の気持ちも落ち着きを取り戻して、息子の気持ちが考えられるように。突然「彼氏ができました」と告げられても、息子は消化しきれないだろう。以前、早退した日の公園で“もうひとり家族を作る勝負”は、息子だって冗談半分だったはずだ。
またみんなでBBQへ行って、Rさんと息子の距離を縮めるのがいいの？
そうして会う回数を増やしていけば、息子も勘づいてくれる？
…そんな息子任せなことはしたくない。
息子に彼女ができたら、Rさんとの関係を話す？
それじゃいつになるか分からないし、その間に気づかれてしまう。
…もう嘘をついて出かけるのも、話を誤魔化すのもしたくない。
そもそも息子から見たら、私は自分勝手なのかもしれない。Rさんと付き合いたいと思ったり、離婚に賛成はしていたものの、息子から父親を離してしまったのも私。たった今、息子はそこまで責めることをしないかもしれない。でも思春期になったらどうだろう。私の身勝手さに気づく時が来るかもしれない。「あの時ママだって◯◯だったじゃん」と反発されるのが怖いのではなく、大きくなった時、あの時自分は傷ついていたんだと気づくのが怖い。
そうならないためにも考え抜こう。息子を笑顔にする、幸せにするのは私しかいない。私やRさんではなく、息子にとって一番納得できる伝え方を探そう。
今日はせっかくの記念日。悩みは明日からにして、せめて今はRさんとの時間を思い出し幸せ気分のまま眠りにつきたい。
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あおいあん
契約社員でメーカー勤務、現在38歳のシングルマザー。高学年になりちょっと生意気になった10歳の息子と実家に出戻り。40歳を前に「もう一度、女としての人生を！」と一念発起。離婚をしてから7年という恋愛ブランクを埋めるべく奮闘中。
