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LIFESTYLE インタビュー

2023.02.02

宝塚歌劇団元星組トップスター・紅ゆずるが演じる悪女に注目!写真集『悪い女 A BAD WOMAN』発売インタビュー

 

宝塚歌劇団の元星組トップスター・紅 ゆずるさん。端正なビジュアルとユニークなセンスで多くのファンを虜に! 写真集の発売に先がけ、紅さんの「今」を取材しました。

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心をつかまれるのは複雑な感情が渦巻く「悪さ」。見る人を裏切る写真集を届けたい

元星組トップスターの紅 ゆずる(くれない・ゆずる)さんが、芸能生活20周年を記念して写真集『悪い女 A BAD WOMAN』を発売。涼しげな顔立ちとスッと美しい立ち姿の、2次元の世界から飛び出したような男役で、抜群のアドリブセンスやトーク力をあわせ持ち、圧倒的なオーラでファンを魅了しました。

今回の写真集では「悪い女」をテーマに、ワイルドに、可憐に、はたまた妖艶に…。さまざまな顔をもつ「ひとりの悪い女」の物語を創作。ページをめくるたびに、紅さんの新たな魅力に触れることのできる1冊になっています。

そこで、発売を前に紅さんにお話をうかがいました。

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「悪い女」というテーマは紅さんご本人が決められたのでしょうか?

紅さん(以下敬称略):そうです。私は以前から“悪い”ものに魅力を感じていました。宝塚歌劇における2番手って、物語の中で悪役になることが多いじゃないですか。悪さの中に色気や哀愁、孤独さなど複雑な感情があって、それが透けて見えるところが気になるんだと思うんです。

悪者には悪者なりの正義があるんだけど、それが一般的な正義とちょっと違うから悪者なわけで。どうしてその(悪者の)正義にたどり着いたのか、という過程や理由に興味があります。いろんな感情を抱えているだろうし、そこから出る憂いやはかなさに強烈に惹かれる。私自身、ディズニーのヴィランズがめっちゃ好きなんですよ(笑)

そしてその「悪さ」は、私自身と対極にあるものだなと思って。逆位置にあるものって意外とハマるんですよね。それでこれをテーマにしてみました。

「ひとりの悪い女」のさまざまな表情を写真集に落とし込んだということで、色気やはかなさなど紅さん的に意識した表情はありますか?

紅:この写真集にいるのは私自身ではなく、「悪い女」を演じている私なんです。撮影現場に行き、メイクをして衣装を身につけて、その状況になって出てくるものもありますし。一応テーマごとにタイトルをつけていますが、みなさんが手にとってどう感じていただけるかは…みなさんにお任せしたいなと思っています。いろんな想像ができるところがこの写真集の醍醐味かなと。

肌の露出が多くてセクシーだと思われると思うのですが、私としてはそこに潔いカッコよさを表現したかったんです。肌を見せたからカッコいいというわけではないのですが。でも露出が多くなる分、きっちり体を仕上げないとと思いました。きちんとトレーニングをして体を引き締めることで、色気はあるけれどいやらしくは見えないように。上質で品格のある色気を追求しています。女性が見ても、後味の悪いものには決してならないと思います。

▲紅ゆずる写真集『悪い女 A BAD WOMAN』より

どんなトレーニングをされたのですか?

紅:パーソナルトレーニングを週5でやりました。特に撮影直前はかなり追い込みましたね。「ふくらはぎのここの筋肉の影をどうしても出したい」って。やせているからキレイという考えは私の中になく、メリハリやしなやかさが大事だと思っています。舞台もそうですが、準備期間にどこまでやったかという事実は結果に出るんですよ、絶対に! それだけは嘘をつかない。そこにかけた想いが投影されてしまう。

その時だけうまくやろうというのは絶対に通用しないから、きちんと準備をして備えました。ですが、2回に分けて撮影をしたため1回目と2回目の間が3か月空きまして、その間に体の状態をキープし続けることがとても大変でした。

写真集について改めてうかがいます。紅さん的見どころを教えてください。

紅:例えばこんな悪い女がいて、次にはまた違う表情の悪い女がいて…という流れで、その悪い女が同一人物なのか、それともまったくの別人が演じているのか。とにかく見方は自由なんです。タカラヅカにいた時、ショーでも私は物語性を意識しながらやっていました。この振りにはこんな意味があって、私はこんな感情で踊っている、と。なんだかそれと似ているかもしれません。

ただ(写真を)撮られているわけでなく、流れの中で撮っていただいているから、できた写真を見た時に自分が知らない表情だったりするんですよ。それがものすごく刺激的でした。私自身が知らないのだから、みなさんもたぶん知らない私の表情だと思います。

写真は(編集の方に)セレクトしていただいたのですが、入れ替えやトリミングはちょっと自分流にやらせてもらいました。役者兼演出家みたいな形で(笑)

紅さんがいちばん気に入っている写真はどちらですか?

紅:最後の、海での写真です。ここに写っている私は、本当に解放された時の自分の表情だなと思います。これは千葉の海で、夕方に撮りました。前日はものすごい雨だったのですが、奇跡的に晴れて。太陽が沈む前のラストチャンスで撮影しました。昼でも夜でもない黄昏時は、あり得ないことが起こるミラクルタイム。それがまたよかったんだと思います。写真でここまで感動したことないと思うくらい、気に入っている写真です。

▲紅ゆずる写真集『悪い女 A BAD WOMAN』より

インスタに載せられていた撮影場所のホテルも素敵でした。

紅:ドラマ『全裸監督』のロケでも使われたホテルです。そこで撮った時は(海の写真とは)ヘア&メイクも衣装も全然違うから、まったく違う印象ですよね。この時の衣装は、体のラインに合わせて作っていただいた総レースのドレスなのですが、実はいっさい下着をつけていません。「普通は穿くよ?」と言われましたが、潔く臨みました。

悪い女 A BAD WOMAN』というタイトルにかけて、紅さん自身が「私って悪い女だな」と思うことはありますか?

紅:いたずらが大好きなこと。昔からガキんちょなんですよ。タカラヅカにいた時から、よくしていました(笑)。最近やったのは、友達へのプレゼント。ハイブランドの袋に全然違うところのものを入れてそれを贈ったこと。友達は「えー、すごいー!」と言いながら開けてみたら、想像もつかないようなものが入っているというね。あのね、びっくりさせたいんですよ。面白がって笑ってほしい。そういうマインドがやっぱりコメディにつながるのかな。

悪さとはまたちょっと違うのですが、想定内のことだと人は興味を持たないんです。想定外のことがいい裏切りにつながるから、舞台でもこの写真集でもそれを狙っているんです。安全パイだと面白くないでしょう?(笑)

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大阪愛の強い紅さんならではの、大阪のおすすめスポットと食べてほしいものはなんでしょうか?

紅:行ってほしい所は通天閣。昔はあまり治安がよくなくて近寄りがたいエリアだったのですが、今は観光スポットになっていますよね。大阪らしさがギュッと詰まった場所なので、一度は行っていただきたいです。あと、法善寺横丁。ごちゃっとしたグリコの看板前から少し入っただけなのに、「ここどこ? 京都?」みたいな。京都ほど雅ではないんですけど(笑)、イメージがガラッと変わるんですよ。上方浮世絵館もあり、古き良きなにわの真髄が感じられる場所です。

飲み物ですが、ミックスジュースを喫茶店で頼んでほしいですね。大阪名物って知らなくて、東京の喫茶店で頼もうと思ってもないんですよね(笑)。だいたい、入り口でカランカランと音が鳴るような大阪のレトロな喫茶店にはミックスジュースがあります。使っている果物も味もお店によって違うから、飲み比べてみるのも面白いかも。

私の母は大阪出身ではないですが、子供の頃から毎朝ミックスジュースを出してくれました。それが当たり前のことだったので、大好きなんですよ、ミックスジュース。

紅さんのマイブームはなんですか?

紅:20年近く好きなのが、サウナ。実は「サウナ・スパ健康アドバイザー」という資格も持っています。サウナがもたらす効果や仕組み、具合が悪くなった人の救護方法などを学んで取りました。

私自身がサウナで重視することは、サウナの温度と水風呂の水温の温度差。水風呂は冷たい方がいいですが、サウナの温度が低いと気持ちよくないんです。サウナが100℃くらいなら水風呂は14℃とかかな。でも女性用でなかなか100℃のサウナってないんですよ、93℃くらいで。水風呂も男性用だとシングル(1桁台の水温)がありますが、女性向けのはそこまで低くない。水風呂を冷たくする機械をチラーというのですが、「チラー頑張れ!」と思っています(笑)

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星組の東京公演が一度中止になり、今は無事に再開されました。星組のみなさんへエールをお願いします。

紅:他の公演で何度も休演を経験し、本当に大変だと思います。そのたびに星組の仲間たちとは連絡を取り合っています。みんなちゃんと、モチベーションを保って過ごしていて。なんていうんでしょうね…もう怪我なく最後まで過ごしてほしい。お客さまが喜んでくださるパフォーマンスは必ず、絶対にできるから。元気に前向きに、舞台に立つことを楽しんでほしいです。タカラヅカを退団してしまうともう、あの舞台には戻れないですから。今しかできないことを思いっきり楽しんで!

今回の写真集には、「男役から女優になった自分への挑戦状」という裏テーマがありますが、今後挑戦してみたいことはありますか?

紅:そう、この写真集は自分自身に挑戦状を叩きつけた状況なんです。「こんなに(肌を)露出しちゃって大丈夫かな?」って。賛否両論あると思いますが、本当にやってよかったと思っています。せっかく出すのなら、タカラヅカ時代とは全然違うものを出したかったから。

今回のように、自分が挑戦したいことや納得のいく仕事をしていきたいですね。楽しいだけではなく大変なこともたくさんあると思いますが、お受けしたすべての仕事に紅ゆずるの爪痕をガリガリと残していきたいです。そこからまた自分で「こういうこともやってみたいな」というのが生まれると思いますし。なので、ひとつひとつ着実に、自分のものにしていきたいですね。

▲紅ゆずる写真集『悪い女 A BAD WOMAN』より

ひと足先に写真集を見せていただいたところ、とても素敵な構成でした。なんだかちょっと文学っぽい香りも漂う感じ。紅さんが言われるように、感じ方は人それぞれ。実際に手に取って、その世界を体感してみてはいかがでしょうか。

撮影/尾崎篤志 ヘア&メイク/miura(JOUER) スタイリスト/早川和美 構成・文/淡路裕子

ジレ¥198,000・パンツ¥146,300(アオイ〈FABIANA FILIPPI〉/店舗限定発売)
リング¥1,650,000・バングル¥990,000(ケイテン〈QAYTEN〉)
イヤーカフ¥42,900(キノシタパール〈Kinoshita pearl〉)

【問い合わせ先】
アオイ ☎︎03-3239-0341
キノシタパール ☎︎078-230-2870
ケイテン ☎︎03-6206-6429

紅ゆずる写真集『悪い女 A BAD WOMAN

■発売日:2023年2月2日(木)
※一部、発売日が異なる地域がございます。
■価格:¥5,500
■発行:東京ニュース通信社

【発売記念イベント開催決定!】
<東京会場>
2023年3月11日(土) 13:00〜
SHIBUYA TSUTAYA イベントスペースにて
<大阪会場>
2023年3月25日(土) 13:00〜
紀伊國屋書店グランフロント大阪店 イベントスペースにて

▶︎詳細はこちらでご確認ください。

女優

紅 ゆずる

くれない・ゆずる/8月17日生まれ、大阪府出身。2002年、宝塚歌劇団に88期生として入団、星組に配属。2016年、星組トップスターに就任。2018年には台湾公演も成功させる。2019年に退団後、松竹エンタテインメント所属となり、芸能活動を開始。退団後は、舞台『Jazzyなさくらは裏切りのハーモニー〜日米爆笑保障条約〜』、ミュージカル『エニシング・ゴーズ』、舞台『アンタッチャブル・ビューティー〜浪花探偵狂騒曲〜』に出演。毎日放送『よんチャンTV』にレギュラー出演中。
▶︎Instagram:@kurenaiyuzuru_official

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