この春は、丈やシルエットが進化したベーシックアイテムを買い足し!
ベーシックなアイテムをベースに、トレンドをエッセンスとして加えるのが渡辺さん流。この春も、特別珍しいものをワードローブに加えたわけではないそう。「今シーズンは『丈』と『シルエット』が劇的に変化! ベーシックアイテムにもその流れがきています。だからこそ、デニムやカットソーのような定番アイテムを見直す必要があります」 (スタイリスト 渡辺智佳さん 以下同)
色や柄といったわかりやすいトレンドではないけれど、更新することでグッと洗練された雰囲気になる、スタイリストならではの厳選アイテムをご紹介します。
Item1:カーブしたレッグラインが特徴的な「コクーンシルエットデニム」
【左】デニム/ウィム ガゼット
ふくらみをもたせたカーヴィラインが特徴的。裾のダメージ加工がヴィンテージな雰囲気を香らせる。
「太もも部分にダメージを入れたデニムが多い中、これは裾にだけ入っているので、きれいめアイテムにも合わせやすくて便利。濃い色とも淡い色とも相性のいい薄いブルーも気に入っています」
【右】デニム/ガリャルダガランテ
白地にグレーのステッチをあしらったコクーン型デニム。マットなシルバーボタンもさりげないアクセントに。
「久々に買った白デニム。腰まわりはタイトで、太ももあたりから膨らみをもたせたカーヴィシルエットが今春らしいですよね。太ももからひざにかけては太めですが、足首に向かって絞られているので、脚のラインをカバーしつつすっきりはくことができます。コクーン型のパンツは裾をカットするとシルエットが変わってしまうので、切らずにはける丈だったのも、選びのポイントです」
Item2:人気再熱のボーダーを今季らしい丈感で!「丈短ボーダーカットソー」
カットソー/ドゥーズィエム クラス
やや肉厚なパネルボーダーカットソー。白地が多いため、顔まわりが明るく見え、きれいめに着られる。
「今年のトップスはショート丈が主流なので、定番のボーダー柄も丈感が更新できる新しいものを追加しました。丈は短めですが、ワイドスリーブなので、ダルッと着られます。ハイウエストデニムを合わせて1枚で着たり、中にシャツを入れてアレンジすることも。あまり色は入れず、モノトーンで潔く着ることが多いです」
Item3:たっぷりとしたドルマンスリーブが今季らしい「クロップドプルオーバー」
プルオーバー/ウィム ガゼット
メンズっぽく着られる、オーバーサイズのスエットプルオーバー。そでをキュッと上げたとき、たるみが出るボリュームスリーブが特徴的。
「ニットからTシャツまでの期間を埋めてくれるスエットは春の必需品。シンプルですが、首まわりと裾の切りっぱなしデザインや肩落ち具合がかわいいんです。黒のスラックスを合わせて辛めに着たり、白デニムを合わせてワントーンで着たり。肌触りがいいので、レイヤードせず1枚で着ています」
Item4:マスクを外しても寂しく見えない「フレーム太めのメガネ」
メガネ/モスコット
伝統的なクラシックフレームを得意とするニューヨークブランド。フレーム太めの印象的なデザイン。
「そろそろマスクを外すシーンが増えてきそうですが、素顔をさらすにはリハビリが必要で(笑)。マスクなしでも寂しく見えないように、やや主張の強いメガネを買い足しました。シンプルなコーディネートもこなれた雰囲気にしてくれますよ。休日、薄いメイクで子どもと公園で遊ぶときも、メガネがあればいろいろごまかせて、便利です!」
渡辺さん的この春のポイントはやや短めの丈感と女らしさのあるボリュームシルエット
「見慣れたアイテムだけど、丈やシルエットが昨シーズンとは違う」そんな、渡辺さんのこだわりが垣間見えるラインナップ。自分の好きなテイストの中で、さりげなくトレンドを取り入れる、ブレない姿勢がうかがえます。
スタイリスト
渡辺智佳
大手銀行に勤務していた経験から、働く女性に向けたファッション提案が得意なワーキングマザー。『Oggi』『Domani』を中心に活躍中。等身大でありながら、卓越したそのおしゃれワザで高い支持を集めている。
インスタグラム:@nabechikas
撮影/坂根綾子 構成/木戸恵子
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