こんにちは、editor_kaoです。
仕事が慌ただしくなってくると、ファッション界の人といえど、毎日の着こなしにまで頭が回りません。私も然り。これからの季節はブラウスとパンツの組み合わせ、もしくはワンピースを、ただただルーティーンしていくような現象も、頻繁に起こってきます。さらに夏になると、暑さが「洋服を選ぶ」という行為を邪魔してくるので、仕事では、誰に会っても失礼にならない黒を、無意識に手に取っているといっても、過言ではありません。
みんな黒なのに地味じゃない、という驚き
ところが先日、あるファッション誌の編集部を訪れたら、編集者全員が黒スタイルだったのですが、意外な驚きがありました。みんな黒を着ている、だけど決して地味ではなかったのです。私も最初は「今日はフォーマルなイベントがあるんだ」と、勘違いしたくらいで(あとで聞いたら何もなかった)。みんなが劇的に忙しいのは確かですし、ハイブランドとの打ち合わせも多いと推測すると、黒を着ていれば間違いないのですが、それにしても、はて……?(わかる人にはわかる言い回し) これだけ全員が黒スタイルでいるのに、地味と思わせないのはなぜだろうと、理由を考えてみました。
【理由1】シアー素材を取り入れている
今年トレンドのシアートップス!なるほど、これなら黒でも暗く見えません。さらにボトムに黒パンツを合わせ、ブランドのスマホバッグを斜めがけする着こなしが印象的でした。これなら、複雑なことを考えずに、真似できそうな組み合わせです(私はスマホバッグをもっいてないので、ミニバッグで代用しようかと)。
【理由2】立体的なワンピースを着ていた
これはワンピースを選ぶにしても、デザインが大事というお話です。私が目撃したのは、バルーンスリーブのタイプ。身ごろもウエストがシェイプされており、スカート部分はすそに向かってかすかに広がるラインを描いていました。装飾はないのですが、全体的にドレッシーな雰囲気。このシルエットでなくては!ということではありませんが、視覚的に立体的であることが「地味」と「華やか」の境界線ではないかと。
【理由3】アクセサリーが大ぶり
太めのチェーンネックレスや、インパクトのあるバングル、大きなブローチなど、洋服は黒でも、大きなアクセサリーをひとつ(もしくはそれ以上)加えることで、一気に着こなしが様になります。個人的に新鮮だったのはブローチ。シャツの襟元にあしらっていた、ゴールドのリボンを結んだようなデザインがあまりに素敵で、思わずブランドを尋ねたのですが、ヴィンテージショップで見つけたものでした。ヴィンテージのアクセサリーって、それほど高くないものも多いですし、今はつくれない凝った細工のものもあるので、オリジナルなおしゃれを目指すなら、狙い目なんですよね。
以上、黒スタイルが地味に見えない理由を、ざっくり発表してみました。こうして見ると、コツは意外と簡単そうです。ファッション界は真夏がいちばん忙しいので、自分のワードローブに足りないものを考えつつ、今年こそは地味にならない、上手な黒の着こなしを実現させたいと思います!
【今日のひと手間】
未使用なのをいいことに公開しちゃいますけど、コットンシルクの腹巻きを愛用中。薄着の季節、これからは素足になることも多いので、なるべく体を冷やさないように対策しています。色は、白Tの下にも着られそうなベージュをセレクト。しかし、腹巻きのかわいい撮り方ってむずい……。
エディター
editor_kao
大人の実用ファッションを中心に、人物インタビューや日本の伝統文化など、ジャンルレスで雑誌やブランドサイト、ウエブマガジンで活動中。また、インスタグラム@editor_kaoでは、私服コーディネートを紹介するかたわら、さまざまなブランドや百貨店とのコラボレーションも手がけている。ライフスタイルWEBメディアkufura(クフラ)でも「4ケタアイテムで叶えるオシャレ」を連載中。
イラスト/柿崎こうこ
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