【目次】
生活習慣の見直しで脱・酸素不足!
ほとんどの方は、特に意識することもなく、普通に呼吸しているつもりだと思いますが、実は呼吸が浅く、酸素が足りていないことがあるそう。その結果、体にも肌にも悪影響が及んでしまうことも。では、酸素をたっぷり体に行き渡らせるためには、どんなことに気をつければいいのでしょうか? 山崎まいこ先生に聞きました。
Q1:呼吸が浅くなると、体にはどんな影響が出ますか?
「たかが呼吸と思うかもしれませんが、毛細血管内の酸素が不足して末端まで酸素や栄養が十分に運ばれなくなることもあるため、肌のくすみや手足の冷えといったさまざまなトラブルが出てきます。脳が酸素不足になることでぼんやりしてしまったり、処理能力が低下することも。1日に数回、2〜3分でいいので深呼吸するなど、呼吸を意識することが大事だと思います。」(山崎先生 以下同)
Q2:以前より眠りが浅くなった気がするのですが、どうすればいいですか?
「夜まで仕事や育児に追われていると、うまくリラックスできず呼吸も浅いままで、寝る直前まで緊張状態が続いてしまいます。すると、寝つきが悪い、眠りが浅い、朝起きても疲れが取れないなんて事態に。寝る前はスマホやパソコンを見ないようにするなど、デジタルデトックスをして脳や体をリラックス状態に導きましょう」
Q3:呼吸が浅くなりがち。深い呼吸のためにできることは?
「仕事の合間や休憩時間に、手のひらで肌を優しくゆっくり触ってみてください。〝皮膚へのタッチ〟でストレスホルモンが軽減するため、リラックスできて呼吸も深くなるはず。信頼関係にある人に優しく触られることも、ストレス解消法のひとつですよ」
Q4:酸素不足を解消する生活習慣&食事は?
「取り込んだ酸素を全身に行き渡らせるためにも、血流をよくすることが大事。そう考えると、全身が温まるお風呂は効率のよい〝脱・酸欠習慣〟ですね。筋肉を緩めてリラックスさせるマグネシウムは経皮呼吸もできるので、エプソムソルト(硫酸マグネシウムの別名。海水などに多く含まれる天然ミネラルの結晶のこと)を入浴剤として使うのもおすすめ。また、貧血も酸素不足も原因になるので、貧血が疑われる場合は、鉄分を積極的に摂取しましょう。赤身の肉やレバーなど動物性タンパク質で摂るのが理想ですが、難しければサプリでもOKです」
Q5:仕事や育児に追われて、リラックスしようとしてもなかなかできません
「仕事や育児の合間に深呼吸をしたり、首や肩のストレッチをしてみてください。『大笑いする』というのも立派なリラックス法ですよ。緊張して呼吸が浅い状況だと、なかなか爆笑できませんよね? 大笑いできる楽しい時間を意識的につくるというのも、酸素不足解消の秘訣といえますね」
お風呂で血流をよくしたり、1日1回大笑いすることでリラックス効果が高まり、深い呼吸へとつながるようです。普段気にしていない「呼吸」に意識を向けることが、健康や美肌への近道なんですね!
皮膚科医
山崎まいこ
勤務医として形成外科医、皮膚科医、美容皮膚科医として務め、2017年東京・代官山にクリニックを開業。ホリスティックな視点から、外側の治療だけでなく、身体の内側、腸内の健康、心のあり方までサポートし、真の健康と美しさを追求している。オーダーメイドで患者に寄り添う医療には定評があり、各界著名人やビューティー関係者からの信頼も厚い。
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