Contents
毛布を洗ったものの、なかなか乾かず困った経験はありませんか? 特に冬や雨の日は乾きにくく、いつ取り込めばよいのか判断が難しくなります。そこで本記事では、季節や干し方、乾燥機の活用など、毛布の乾燥時間を左右する条件を創業80余年の歴史を持つ京都発祥の染み抜き・お直し専門店である「きものトータルクリニック吉本」さんにお聞きしました。
生活スタイルに合った方法を知ることで、効率よく快適に毛布を乾かすヒントが見えてきます。
毛布はどれくらいで乾く? 季節や干し方で変わる乾燥時間の目安
まずは、毛布の乾燥時間の目安について見ていきましょう。

(c) Adobe Stock
冬は特に要注意! 毛布が乾くまでにかかる時間とは?
冬は外気の温度が低いため、毛布が乾くまでに多くの時間を要することがあります。暖房を使っている部屋であっても、厚手の毛布では朝から干しても夜まで乾かないことがあるでしょう。特に風が弱い日や湿度が高い日は、室内干しでも乾きにくく、翌日に持ち越すケースもあるようです。朝の時間帯から干し始めるか、暖房と送風を組み合わせて風の流れを意識すると、乾燥のスピードが変わってきます。
春夏秋は乾きやすい? 季節ごとの乾燥時間の違い
夏は気温が高く、日差しも強いため、毛布の乾燥に最も適した季節といえます。風通しのいい環境であれば、6時間以内に乾くこともあるでしょう。春と秋は気温や湿度に波があり、快晴の日でも乾く時間に差が出やすいです。春先は花粉や黄砂、秋は日照時間の短さに配慮する必要があります。どちらの季節も午前中から干し始めると、スムーズに乾燥します。
毛布の素材別に見る、乾きやすさの違い
毛布の素材によって乾き方には明確な差があります。ポリエステル素材は軽く、水をはじきやすいため比較的短時間で乾きます。綿素材は水を含みやすく、乾くまで時間がかかる傾向があるでしょう。ウールは吸湿性に優れる一方で、乾燥には慎重な扱いが求められます。
また、両面が起毛している毛布は風が通りにくいため、干し方に工夫が必要です。
部屋干しと天日干し、どちらが早い? 干し方による違いと注意点
天気や時間に左右される洗濯物の乾燥。部屋干しでもきちんと乾かすには、ちょっとした工夫が必要です。干し方によって差が出る乾燥時間の違いと、失敗を防ぐ方法を解説します。
部屋干しで毛布を乾かすときのポイント
部屋干しは天候の影響を受けにくい一方で、湿気がこもりやすいという特徴があります。毛布の裏まで風を通すために、壁から離して干す工夫が必要です。毛布の中心が重ならないように山形に折り、空間を作ると空気の通り道ができます。換気扇やサーキュレーターを併用すると、室内でも乾燥時間を短縮しやすいでしょう。
また、室内でも、浴室など湿度の高い場所は避け、リビングや窓際など風が通る場所に干すのが向いています。
天日干しでの効果的な干し方と時間帯の選び方
天日干しは、乾燥させるだけでなく、雑菌の増殖を抑える働きも期待できます。午前10時から午後2時の間は気温が高く、風もよく通る時間帯です。この時間を中心に干すと、余分な湿気をしっかり飛ばせます。2本の物干し竿を使い、毛布をだらんと垂れないように張ることで、全体に均等に日が当たりやすくなります。厚手の毛布は裏返して干すと、乾き残りを減らすことができるでしょう。
失敗しないための、毛布の干す前の準備とコツ
干す前にちょっとした準備をするだけで、乾燥の仕上がりが変わります。脱水後すぐに干すと、ニオイやカビの原因になりにくいでしょう。軽く毛布を広げてシワをのばしてから干すと、空気の流れがスムーズになります。干す前に表面のごみや糸くずを取り除くと、乾いた後の手触りにも差が出てきますよ。

(c) Adobe Stock
浴室乾燥や乾燥機を使った毛布の乾かし方
共働き家庭や花粉・雨対策として人気の高い浴室乾燥や乾燥機。時間や温度、素材への影響を踏まえた使い方を紹介します。
浴室乾燥で毛布を乾かすときの時間とコツ
浴室乾燥機を使うと、天気に左右されずに毛布を乾かすことができます。ただし、毛布の厚みによっては、4〜7時間ほどかかる場合があるでしょう。効率を上げるには、干す前に脱水をしっかり行い、広げて吊るすことが肝要です。浴室の床に接しないよう、高さを確保しましょう。