送付関連でありがちなトラブル事例
送付に関するメールでの不注意は、納期遅れや誤解を招きやすいものです。
事例1:送付物が特定できない
「資料をご送付ください」とだけ書かれ、どの資料なのか不明。
→ 対策:正式名称・バージョン・日付まで明記する。
事例2:期限が不明確
「お早めにご送付ください」と依頼したが、相手は1週間後に送付。
→ 対策:「〇月〇日まで」など具体的な期日を入れる。
事例3:送付方法の指定漏れ
郵送で送ると思っていたが、相手はメール添付で送ってきた。
→ 対策:「郵送にて」「PDF添付にて」など手段を明記する。
相手別・状況別で押さえたい注意ポイント
送付依頼やお礼の表現は、相手との関係性や立場によって微調整しましょう。
顧客・取引先
丁寧さと明確さが重要。「お願い申し上げます」「ご査収くださいませ」などの文末表現を使います。
上司・社内上位者
フォーマルな敬語を維持しつつ、簡潔に。過剰な装飾は避け、業務連絡としてスムーズさを心がけましょう。
同僚・部下
適度に簡潔に。「送ってください」や「送付してください」で十分ですが、依頼期限は必ず明記しましょう。

二重敬語や不明確な依頼は誤解の原因に。
【目次】
「ご送付」の英語表現
グローバルなビジネスシーンで役立つ英語表現も押さえておきましょう。
「ご送付」に対応する英語表現
・send(送る):最も一般的で、幅広く使える単語です。
(例):I will send you the document by email. (メールでその書類をお送りします。)
・attach(添付する):メールにファイルを添付する際に使います。
(例):I have attached the report. (報告書を添付いたしました。)
英語には日本語のような複雑な敬語体系はありませんが、“Please” をつけたり、”Could you …?” や “I would appreciate it if you could …” のような丁寧な依頼表現を使うことで、相手への敬意を示します。
最後に
POINT
- 「ご送付」は尊敬語にも謙譲語にもなるため、主語を意識して使う。
- 依頼時はクッション言葉を添えて柔らかく伝えるのがマナー。
- 二重敬語や不明瞭な依頼は誤解やトラブルを招くので注意が必要。
「ご送付」というたった一言。しかし、その背景には、相手への敬意、状況判断、そして円滑なコミュニケーションへの願いが込められています。言葉遣いをほんの少し工夫するだけで、相手に与える印象が格段に変わるはずです。
次に「ご送付」という言葉を使うときは、ぜひ本記事のポイントを思い出し、丁寧かつスマートなコミュニケーションを心がけてください。
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執筆
武田さゆり
国家資格キャリアコンサルタント。中学高校国語科教諭、学校図書館司書教諭。現役教員の傍ら、子どもたちが自分らしく生きるためのキャリア教育推進活動を行う。趣味はテニスと読書。
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