Summary
- 「一網打尽」の意味は、「一味の者を残らず捕らえる」こと。
- 元々の意味は「一度の網で多くの魚を取り尽くす」こと。
- 類語には、「一掃」「払拭」「根絶」が挙げられます。
「犯罪組織を一網打尽にした!」などというように、刑事ドラマなどで「一網打尽」という言葉を聞くことがありますね。しかし、「なんとなく意味はわかるけど、刑事ドラマのような使い方以外は知らない」という人も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、読み方と意味を押さえ、仕事で使える例文と言い換え、英語表現までを整理していきます。
「一網打尽」とは何か?|読み方・意味・由来を確認
まずは「一網打尽」の意味と由来を確認していきましょう。
読み方と基本の意味
「一網打尽」は、「いちもうだじん」と読みます。一度に打ち下ろした網で多くの魚を取り尽くすという意味の言葉です。そこから転じて、一挙に一味の者を全部捕らえることを指すようになりました。
辞書では次のように説明されています。
いちもう‐だじん〔イチマウ‐〕【一網打尽】
《「宋史」范純仁伝から》一度打った網でそこにいる魚を全部捕らえること。転じて、一味の者を一度に全部捕らえること。「密輸グループを―にする」
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

由来の要点と現代的理解
「一網打尽」の由来は、先述したように「一度の網で多くの魚を取り尽くすこと」。
これが転じて、「一味の者を残らず捕らえる」ことを意味するようになったのです。
「一網打尽」の意味は、一挙に一味の者を全部捕らえることを意味します。
「一網打尽」の使い方を例文でチェック
「一網打尽」の意味や由来がわかったところで、使い方を例文をもとに確認していきましょう。
「警察は長期間追っていた詐欺グループを、ついに一網打尽にした」
犯罪組織など「集団を一挙に捕らえる」状況でよく使われる定番表現です。
「迷惑メール対策を強化したところ、スパムが一網打尽でブロックされるようになった」
日常生活でも使う比喩の例。「一気にまとめて排除する・処理する」という意味をわかりやすく示しています。

「一網打尽」の英語表現
英語で「一網打尽」に近い表現としては、“round up”が挙げられます。特に「犯罪グループなどを一斉検挙する」際に使われますよ。
例文:The police managed to round up the entire fraud group in one operation.
(警察はその詐欺グループ全員を、一度の捜査で一網打尽にした。)
参考:『プログレッシブ英和中辞典』(小学館)


