家で過ごすひとり時間をのぞいたら――
現在発売中のOggi1月号では、JAEJOONGさん特集を掲載。世界で活躍するアジア出身のスターを“休日”をテーマに撮りおろす不定期連載「オフ彼」の第8回ゲストとしてご登場いただきました。今回の撮影のテーマは「雨の降る夜、食材を買い込んで帰宅した、ひとり時間をのぞいたら—— 」。本記事では、誌面に載せきれなかったインタビューを公開します!
——仕事の合間のちょっとした休憩時間は、どのように過ごすことが多いですか?
自宅で仕事をする日だったら、ダイニングテーブルで過ごすことがほとんどです。ごはんを食べてそこでそのまま休んで…という感じ。ダイニングテーブルがある目の前が窓なんですよ。だから、ぼーっと外を眺めてみたり、仕事のスケジュールを確認して空いている日があったらそこにどんな仕事入れるか考えたりしてます。だから休憩するというより、「効率的に仕事に使う時間」になっていますね。
——10月に発売し、オリコン週間ランキングで3冠を達成したnewアルバム『Rhapsody(ラプソディ)』は理想の自分を探し求める過程で揺れ動く心情や想いを描き出した作品。“ファン”という存在に支えられ、心が重なり合うことで生まれたハーモニーをタイトルに託しているそうですが、制作過程で特にこだわったことはなんですか?
久しぶりに日本語のオリジナル曲を出すことになって、ジャンルは絶対にロックがいいと決めていました。最近の韓国での音楽活動は、ヒップポップでK-POPらしさのある曲を発表してきたのですが、今回はJ-POP寄りの曲をつくりたいという想いが強かったんです。作曲家の方に「こういう雰囲気の曲をつくってほしいです」と自分のイメージを伝えて生まれた曲なので、満足度が高い仕上がりになりました。アニメのタイアップにもぴったりな曲で気に入っています。
——アーティストとして活躍する一方で、自身の所属事務所のCSO(最高戦略責任者)も務めておられますが、仕事をする上で大切にしていることはなんですか?
心がけていることは「人を失わないように頑張ること」。人を失うことっていろんな原因があるじゃないですか。他人の考えをすべて把握することはできないから、何かが起きて初めてわかることも多い。だからこそ、何かよくないことが起きる前にちゃんと予防しようといつも考えています。会社という組式を運営していく中でいろんなトラブルが起きるのは当たり前のこと。
僕はだれかの失敗を助長する存在にはなりたくないんです。その人のことを尊重したいし、可能性を潰したくない。今、このタイミングでは自分とは求めていることが違う相手だとしても、この先、年齢を重ねていく中で独自のポジションを確立していく人もいる。その一方でずっと失敗を繰り返して価値観や欲がよくない方向に変わってしまう人もいるかもしれない。そうならないためにも、人としっかり向き合おうと頑張っています。

——アーティストとして活動しているときとCSOになってから、性格的なところで変化はありますか。
まったく違いますね。CSOとして仕事をしているときは、冷静すぎて少し冷たい人間に見えてしまうかもしれません。これまでは仕事に関して何かストレスを受けることがあったときに、ストレスを溜めないために「傷ついたよ」ときちんと気持ちを表現していたんですよ。でも、今はそういう表現ができない立場になっちゃいました…(苦笑)。
守秘義務があるから、会社でのストレスはもちろん友達には言えませんし、逆にプライベートでのストレスは会社の人には言えません。そして、親にも心配をかけたくないから言わない。だから、どんどん言わないことが増えていって、感情を表に出さない冷静な人に見えてしまっていると思います。
以前は、ちょっとでも空き時間があれば、友達に会って笑ったり、泣いたり。今を生きていると実感できるような会話ができていたのですが、今はそれができなくなっちゃって…。こういう仕事なので、どうしても人に言えないことがありすぎるんです。うっかり話して、もしだれかが録音をしていたら?何か起きて証拠になったら責任を取らなきゃいけない。だから、何も言えない。それがちょっと寂しいんです。
——その気持ちはどこかで解消できていますか?
できていないかもしれません。以前は、アーティストのひとりとして、「これからこういうことをやってみたいです」と言えたんですけど、今はあまり言えなくなりました。発言したらそのまま約束になっちゃうんですよ。今までは“事務所とアーティスト”の関係だったから、できないことがあっても「事務所がやってくれなかった」と言い訳できたんです。でも、今は「自分でやってみたいと言ったのになんでやってないの?」と言われてしまうので、自分の発言に責任を持たないといけません。選択権を持っている立場として、言えないことが増えていくことに不安を感じることもあります。でもその分、ちゃんと約束を守って得た結果がよいと満足度も高いです。
——どんなときに幸せを感じますか?
それが、「仕事をするとき」なんです!休んだらもう死ぬほどつらい。仕事中毒ですかね…(笑)。休むと未来のことを心配し始めちゃう人なので、本当にだれにもどこにも言えないことがたくさんあって、寂しいって感じていたんですよ。でも、何もしてないときのほうが、もっと寂しく感じる自分に気づきました。だから、今日も精一杯働くんです。

JAEJOONGさんに二者択一の質問!
※太字がJAEJOONGさんの回答です
好きなものは…先に食べる or 後から食べる
まわりの人に合わせる。
寝るときは…パジャマ or 部屋着
タイムマシンで行きたいのは…過去 or 未来
どこにも行かない
得意なのは…甘える or 甘えられる
どっちもありますけど、うーん。甘えられる!
好きなスタイルは…フォーマル or カジュアル
どっちもいいんじゃないですか?
好きな色は…モノトーン or カラフル
どっちもいいけど、大人になるとやっぱりモノトーン。
夏にダウンコート or 冬にタンクトップ
どっちも辛いですよね。
アウトドア派 or インドア派
必ず選ばないといけませんか…?(笑)。いや、インドア派。
好きなのは…甘い食べもの or 辛い食べ物
気心を知れた人との連絡は…電話 or メール
旅行先での過ごし方は…徹底したスケジュール or 到着してからなりゆきで決める
【取材メモ】
・夕方からスタートした撮影。テラスでの撮影では自他ともに認める「雨男」のJAEJOONGさんがスタンバイした瞬間に小雨が降ってくるハプニング。急遽、ビニール傘を持っての撮影となりましたが、エモーショナルな雰囲気のある素敵なカットに仕上がりました。
・ライブツアー真っ最中の忙しいスケジュールの中、取材に応じてくださったJAEJOONGさんにプロポリススプレーを手土産でお渡しすると、「ありがとうございます!さっそく」とその場でギフトを開封し使ってくださいました。
・好きなものを食べるタイミングについての二者択一の質問の際、「周りの人に合わせる」と答えた理由を尋ねると、「たとえばハンバーガーとポテトのセットを頼んだとして、一緒に食べる人がポテトから食べるなら僕はハンバーガーから食べます。“ポテトをたくさん食べてください。どうぞ!”という気持ちでそうしています。チキンを食べるときもそうなんですよ。みんなが先に足から取るのが見えたら、どうぞ!足はどうぞ!という気持ちになります」と話してくださりました。スタッフチーム一同、どこまでも気遣いのできる優しいお人柄に驚いて拍手喝采となりました。
撮影/宮下昌生(hannah) スタイリスト/久保コウヘイ、HWANG EUNBYEOL ヘア/KIM TAEWAN メイク/SIM HYUNJI 構成/佐々木怜菜、岡野亜紀子
Profile
JAEJOONG(ジェジュン)/1986年1月26日生まれ。韓国・忠淸南道公州市出身。2003年のデビュー以降、アーティストとして韓国のみならず世界から愛される一方で、自身の所属事務所のCSO(最高戦略責任者)も務める。10月に発売し、オリコン週間ランキングで3冠を達成したニューアルバム 『Rhapsody』を引っ提げたライブツアー『2025 JAEJOONG JAPAN ARENA TOUR “RE:VERIE”』 では国内4都市を巡るなど、日本での音楽活動も話題に。


