経験則的に、トゥーマッチは男性にウケません。
元・銀座のNo.1ホステスにして、現在35歳、広告代理店勤務、バツイチ、二児の母・勝友(かつとも=名字)。銀座時代、会社経営者に大手商社のエリート、政治家、医者・・・と、かずかずの、こう言ってはなんだが、いわゆる“一流”の男たちを虜にしてきた彼女に、ぶっちゃけ、モテるメークとは?の質問を投げかけてみると・・・。
まず、彼女のふだんのメークは、意外なことに、あっけないほどナチュラル。ベースは、下地&パウダリーファンデーションで薄く仕上げ、やや細めのアーチ眉に、まぶたは特に色を感じさせないカラーレス、リップはベージュ系が定番。「自分にとって、これが自分のベストな顔。本当は、女性は誰しもみんな、自分が“いちばん好き”な自分の顔になれる、ベストなメークを知っているはず」と語る勝友。
そう、筆者が彼女と知り合った7年前から、勝友の顔の印象はあまり変わらない。かといって、古臭い感じもまったくない。勝友は、自分のベストメークを熟知しているが、だからといって、トレンドの太眉や赤リップに、まったく興味がないというわけではなさそうだ。では彼女は自分のベストメークに、トレンドをどのように取り入れているのだろうか…。
「自分にとっての、自分のベストメークは、常に更新しています。トレンドは変化していくし、自分自身も年齢を重ねていく。ベストなメーク法は、だから、常にアップデートしていくべきだと思います。トレンドは押さえておきたいので、自宅でメークを落とす“前”に、ファッション誌や美容誌を読み込みながら、あれこれ試します。もちろん、流行りの太眉や赤リップにもチャレンジしてみました。でも、仕上がりの自分の顔が、あまり好きじゃなくて…。
時代遅れ感が出るのは避けたい。ほどよくトレンドも取り入れたい。そこで、そのジレンマを解消するために、トレンドを自分に似合う形で“プチ入れ”することにしたんです。たとえば、いわゆる太眉じゃなく、眉頭の下をいつもより0.5ミリだけ太く描いたり、いつもより少しだけ赤みの強いベージュリップを選んだり…。ほんの些細なことでも、人に与える印象も、自分の気分もぜんぜん変わります」。
そんな勝友、いつもの定番リップと、トレンドを“プチ入れ”したリップを持ち歩いているというので、見せてもらった。こちらが、その、勝友の現在のスタメンリップ4本。
左から:シャネルのルージュ ココ シャイン 477とルージュ ココ 402、イヴ・サンローラン・ボーテのルージュ ヴォリュプテ シャイン 15、クレ・ド・ポーのルージュアレーブル 309。左のシャネル2本は彼女のザ・定番リップで、何度もリピートしているそう。ちなみにYSLは今年人気のオレンジ系、クレ・ド・ポーは赤みのあるベージュだ。
あくまでベースはベージュカラーで、ほんのりトレンドを“プチ入れ”するのが勝友流。「“唇だけ石原さとみ”と言われたことがある」というだけあって、勝友の唇は、上品なぽってり感で、色の主張はないけれど、艶やかでとても色っぽい。「ラメやパール感が強いもの、グロスはつけません。それより、もともと唇の上でとろけるようななめらかな質感の口紅を選ぶと、自然なツヤが出て上品な色気を出せるんです」。
唇も目元も“プチ盛り”で大人の上品な色気を
続いてアイメークのこだわりを聞いてみたところ、絶対に「黒を使わない」という答えが返ってきた。基本は、マスカラもアイラインも「ブラウン」にこだわっているそう。。
「黒は目元を引き締める効果が高いぶん、どうしてもきつい印象になってしまう。やわらかく優しそうな印象に仕上げたいから、目元はマスカラもアイラインも、ブラウンと決めています。さらに、今年は黄み寄りではなく、ほんのり赤みを帯びたブラウンを選ぶのが、今どき感をまとう秘訣」。ちなみに、マスカラはロングラッシュタイプを選んで、あくまでも一本一本セパレートした、細く長いまつげに、そしてアイラインは、そのまつげの隙間を埋めるように、目の際に隠しラインとして、目の形に沿って入れる、これまた“プチ盛り”が勝友流だ。
「トゥーマッチなボリュームまつげや跳ね上げラインは、大人の女性にはふさわしくないし、メンズにもウケません。まつげはビューラーで軽く上げて、ボリュームではなく“長さ”を出すことで、まばたきするたびに目元に影が落ちて、いい感じの“憂い”が出るんです。そして、その憂いのある目元を引き立てるのが、ブラウンの隠しアイライン。あくまでも全体のバランスが大切です」
今回の結論。『一流の男性にモテるためには、リップもアイメークも“プチ盛り”にとどめておくべし』。