増税した分より多くもらえるポイント還元
「キャッシュレス決済」と出てきたので、ここはITジャーナリストの高橋暁子さんに改めてその定義を聞いてみましょう。
「キャッシュレス決済とは、クレジットカード、電子マネー、スマホのコード決済など、現金以外の決済方法のことです。10月以降は、キャッシュレス決済時のポイント還元が約束されているので、消費者は必ず活用すべきですね」
――ポイント還元について整理すると、ざっと以下のようなかんじ。
・正式な名称は「キャッシュレス・消費者還元事業」
・対象の店舗は、主に小売店、コンビニなどのフランチャイズチェーン店舗。百貨店やスーパーは対象にならない。対象の加盟店には、このマーク↓が店頭やレジ横などわかりやすいところに表示される。
・キャッシュレスで買い物をした金額に対して、使ったキャッシュレスサービスのポイントが後日5%付与される。コンビニでの買い物は2%。(大手コンビニ4社はポイントを後日付与ではなく、全店で2%分をその場で値引き。※8/21時点)
・住宅や自動車、コンビニでの公共料金支払いは除外。
そもそも消費税のかからない商品は買ってもポイント還元対象外。
・クレジットカード業者、電子マネーの種類ごとに、対象の上限金額あり。
・期間は2019年10月から2020年6月まで。
同じ商品でも「どこで買うか」でお得に差が出ることも
よくポイント還元率の高いキャンペーンをしている「PayPay」「LINE Pay」「楽天Pay」「d払い(dポイント)」なども、10月以降引き続き5%は必ずポイント還元が得られるわけですね。ポイント好きにとってはうれしい制度ですが、ここでさらに欲を出して、上手にポイントを貯めるテクはないものか…。消費生活アドバイザー・丸山晴美さんが、いいことを教えてくれました。
※写真はイメージです。
「大手スーパーでの買い物はポイント還元の対象になりませんが、中小規模のフランチャイズのコンビニは対象になります。ひとつの例として、<セブンプレミアム>というプライベートブランドは、スーパーのイトーヨーカドーでもコンビニのセブンイレブンでも扱っていますが、同じ商品でもセブンイレブンで買うと2%ポイント還元が得られます。
それから、楽天市場での買い物も、買うお店が中小の小売業者(かつ登録業者)であれば、5%ポイント還元になりますよ」
キャッシュレスやポイント制度については、次々と新しいキャンペーンやサービスが出てくるので、「何がいいのかわからない!」というのも事実。また別の機会に掘り下げてみますが、今のところ、この10月の時点で乗り遅れないように、ともかくキャッシュレス決済を始めておくことが、大事といえそうです。
●ポイント還元制度について(政府広報室)。全体の概要はこちらでわかります。
https://www.gov-online.go.jp/cam/shouhizei/cashless/
●ポイント還元制度について(経済産業省)。こちらはもう少し詳しめ。対象店舗一覧もあります。
https://cashless.go.jp/consumer/
南 ゆかり
フリーエディター・ライター。半年にわたって取材・執筆した書籍『真夏も雪の日もかき氷おかわり!』が発売中! ほかに書籍『今の私は』(後藤真希・著)、Oggi誌面インタビュー連載「この人に今、これが聞きたい!」「お金に困らない女になる!」などもぜひ読んでください