子供の年齢によって離婚しやすいタイミングってある?
Q.子供がまだ未就学児なのですが、いずれ離婚したいと考えています。子供の年齢よって離婚しやすいタイミングがあれば教えてください。また、思いとどまった方がいいタイミングがあるなら、そちらも知りたいです。(41歳・マスコミ系勤務・4歳のママ)
A.「離婚しやすいタイミングということであれば、やはりお子さんの学校環境が変わる時期ですね。小学校、中学校や大学などへの進学時期であれば、仮に苗字がお母さんの旧姓と同じに変更になったとしても,学校であまり目立つこともないでしょうし、お子さんも環境の変化に比較的適合しやすいでしょう。
例えば今小学校5年生であるならば、6年生が終わる頃までに離婚準備を進めておくとスムーズかと思います。
また、離婚を思いとどまった方がいいタイミングですが、こちらに関しては、夫側のDVで身の危険を感じているとか、新たに籍を入れたいお相手がいるなどの差し迫った事情がない限り、収入面での不安があるなら、急がずともゆっくり進めれば良いのではないかと思います。
特に専業主婦の場合、お子さんが3歳未満だと仕事が決まらなければ保育園には入れられなかったりする場合があるので、職を探すのにもお子さんの預け先に苦労することもあります。自分と子供を充分養っていけるという確証がないのであれば、急ぐことはあまりおすすめしません。
養育費を受け取ることを前提に離婚を進めようとする人も多いですが、実際は支払われないケースも多く、それをありきで生活費もギリギリの概算で離婚してしまうのはかなり危険なことです。お子さんがいらっしゃると、現在の生活費だけでなく、今後生じるであろう進学の際の費用など、離婚後の支出は何かと多いもの。
是が非でも今すぐ離婚したいというのでなければ、まずは離婚してから自立できる土台づくりとして、仕事に復帰するとか、手に職をつけるための資格を取得するなどして、準備をスタートしてはいかがでしょう。
ご自身の所得プランと子供達が独立するまでの生活プランを想定したうえで、具体的な行動に移すと良いかと思います。プラン無しでいきなりフルマラソンを走るなんてことがかなり無謀であることと同じく、離婚も、その後の生活プランが重要なのです。」(中川裕一郎先生)
お悩みに回答してくれたのは・・・
中川裕一郎先生
弁護士。東京中川法律事務所経営。https://tokyo-nakagawa.com
商社勤務時代にバックパッカーとして世界に飛び出し、地球を一周回ってみつけた社会的正義を実現するという生涯の目標のため弁護士に。紛争を未然に防止し、目の前の依頼者を笑顔にすべく日々奮闘中。親身になってアドバイスをくれる人情派弁護士として、依頼者たちからの信頼も厚い。フルマラソン、3時間切りのランナーでもある。
インタビュー・文
さかいもゆる
出版社勤務を経て、フリーランスライターに転身。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛ける。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。Web Domaniの人気連載「バツイチわらしべ長者」で様々なバツイチたちの人生を紹介している。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」では、アラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。