この絵本は、実体験による“いじめ”がテーマなんです
まずは、絵本『ゲロはいちゃったよ』を作ろうと思ったきっかけを教えてください。
藤原さん(以下敬称略): 去年の春くらいに、知り合いに、「藤原って絵本っていうイメージないから、絵本とか描いてみたら?」って言われのが最初で。なるほど、じゃあ描いてみよう! ってなったときに、実体験のほうが描きやすいって思ったんですよね。学生時代に、僕が受けた嫌な思いだったり体験をそのまま描くのではなくて、タイトルの『ゲロはいちゃったよ』とある通り、多少遊びを入れてみようってできたのが、今回の絵本なんです。
タイトルがすごく印象的なのですが、内容やアイデアができてから、タイトルを最後に付けたのですか?
藤原: まず、タイトルありきでしたね。“嫌な思いをした”ということを全面に出すよりも、少しふざけたような感じにしたかったんですよね。「嫌だからゲロ吐いちゃった」っていうのが思いついて(笑)。最初は仮だったんですけどね、書き終わったときに、やっぱりこのタイトルでいこう!って思ったんです。今回は、アイデアが浮んでから書き終わるまで、かなり早くて、3、4か月くらいで完成しました。
今回、なぜクラウドファンディングで出版されようと思ったのでしょうか。
藤原:もちろん出版社さんからっていうのもあったんですけど、いちばん重要なのが、時期だったんですよね。夏休み明けに自殺する子が多いって聞いて、二学期が始まってすぐとか、二学期の期間中に目に触れてほしかったのが理由です。クラウドファンディングのサイトを“今”立ち上げて、この絵本のストーリーを目にしてもらえること自体が、“今僕がやりたかったこと”なんですよね。本が手元に届くのは後になってしまうけど、このサイトで少しでも思いとどまってくれたら、考えを改めてもらえたらなっていう気持ちです。極端に言うと、本が出ることよりも、この活動がそもそもの目的でもあるんです。
“いじめ”の実体験を、エッセイや小説ではなく、敢えて絵本にされたのはなぜですか?
藤原: 手に取りやすさと、早く伝わることですかね。小説やエッセイは、最後までじっくり読んでもらわなあかんし、絵である程度重たいテーマを軽くはできるかなって思ったんですよね。小学生から中学生、高校生くらいの子たちに受け止めてもらえたらうれしいです。クラウドファンディングのサイトを立ち上げてから、自分が予想した以上の反響があったので、正直びっくりしました。
“いじめ”以外にも、思いついたアイデアはあったのでしょうか。
藤原: 実は、今回絵本を描こうって思ったときに、この『ゲロはいちゃったよ』と、オムツの話のふたつが思い浮かんだんですよね。オムツの話は、娘のオムツ替えをしているときに思いついた話(笑)。オムツが主人公の話で、ストーリーはすでに出来上がってるんですけど、絵をかわいくしたいんですよね、それは。誰か描いてくれはったら、助かるんですけどね。今、イラストを描いてくれる人を探してます(笑)。
オムツ替えもされるんですね!
藤原: しますします。娘は今2歳なので、少しずつトイレトレーニングをしているんですけどね。まだなかなかうまく行かなくて。“大”のときは、犬のゲージのところで隠れてするんですよ(笑)。「うんちしてるの?」って聞いても、「してないよ〜」ってめっちゃ力みながら答えるから、バレバレやんって。しかも、最近、僕にオムツを替えられるのが嫌がるんです、「ママ替えて、パパじゃなくてママ!」って言うんですよね。なんか、照れだしているみたいですね。かわいいですよ。
今後も、お笑い芸人以外の活躍も期待の藤原さん。そんな藤原さんの子育てや夫婦のお話は、インタビュー後編でお届けします!
ライセンス 藤原一裕の絵本プロジェクトが進行中!
ライセンス藤原と申します。
この度、『ゲロはいちゃったよ』という絵本を書きました。
実体験からヒントを得て書いた【いじめ】をテーマにした作品です。
【いじめ】はいけない。
というのは誰しもの周知の事実ですが、問題視されるのは、いつもどんなふうに【いじめ】られたか?ではないでしょうか。私が書いた作品では【いじめ】られてしまった人間がどうあるべきか、これからどう生きるのか、どのうように心を持つべきなのかを考えてほしいと願っています。社会問題である【いじめ】これを出版社を通してではなく、自分の手で皆様に届けたい。
そう思い、今回のクラウドファンディングに至りました。『ゲロはいちゃったよ』本文を読んで、
各々で感じていただきご支援いただけたらと思います。
ライセンス藤原一裕
詳しくはこちらから
お笑い芸人
ライセンス 藤原一裕
1977年9月20日生まれ。奈良県出身。お笑いコンビ、ライセンスのボケ担当で、相方は井本貴史。お笑い芸人としてだけではなく、俳優や作家としても活躍。2017年には書籍『遺産ゲーム』(KADOKAWA)を出版。私生活では2014年に結婚、1児の父親でもある。インスタはこちらから