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LIFESTYLE シングルマザー・再婚

2019.12.26

40代で運命の相手に会えた僕が2度の離婚から学んだこと〜次郎さんの場合vol.5【バツイチわらしべ長者】

 

人生とは喪失と再生の繰り返しのドラマ。「バツイチ」という離婚経験者たちは、ある意味、喪失を乗り越えてなお強く生きるサバイバー。2度の離婚を経験し、それでも幸せになることをあきらめない、次郎さんの物語、完結編。

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離婚4ヶ月後に、同級生の彼女と同棲スタート

今回の取材で、すごく印象に残っていることがあります。

それは、次郎くんが、離婚後付き合っている彼女と初めて、充実したセックスライフを送っているという話。

前回のお話▶︎妻の自殺未遂騒動後、2年半かかって離婚が成立。バツ2になったアラフォー男子が幸せになるまで〜

シモの話で恐縮なのですが。次郎くんが昔、3年付き合っていた彼女が3回しかさせてくれなかったという話をしていた上に、元妻とも夫婦生活がないという話を聞かされていたので、私は勝手に、「次郎くんってもしかしたらセックスが下手なのかも」と思っていたのです(ごめん)。

どうやらそれは、次郎くん自身も気にしていたことらしく、「実は自信を失くしていた」と。

彼が2度目の離婚後、すぐに付き合い始めたトモミさんは、中学生からの同級生。

地元の同級生仲間と遊ぶ時のメンバーのひとりで、最近みんなで集まるようになり、次郎くんの離婚をきっかけに交際が始まったそう。

次郎くんが今年5月に離婚してトモミさんにそれを話したら、なんと彼女も4月に、20年以上連れ添った夫と離婚していたことを打ち明けられたんだとか。

次郎くん:彼女はデキ婚だったんだけど、夫の浮気ぐせがひどくて、家にまで女を連れ込んだりしてたみたい。子どもがいるからずっと我慢してたけど、子どもが成人したのを機に離婚を決めたんだって。

2度も離婚したこともあって、前の奥さんと別れた後は「しばらく彼女とかいらない」と思っていた次郎くん。だけど、音楽の趣味や笑いのツボが合うところや、貧しい環境で育ったバックグラウンド、そして金銭感覚が似ているところから、自然と付き合うことに。

彼女に「どこに住んでるの?」と聞くと、「お金がなくて元夫とまだ暮らしている」と答えたため、すぐに同棲をスタートしたそうです。

彼の話を聞いてると、なんだか毎回、付き合う→同棲までの期間がすごく短い。5月に離婚して4ヶ月に新しい彼女と同棲って、早くないですか?

今の彼女と3度目の結婚をしたい理由

さかい:ねえ、もしかして、今の彼女とも結婚しようと考えてる?

次郎くん:うん、結婚したいと思ってるよ。俺もう、趣味結婚、特技離婚って履歴書に書けるよね(笑)。

2回も離婚したら少しは慎重になるかと思いきや、離婚後1年も経たずに結婚に前のめりな次郎くんですが、それは、今回恐らく初めて、本気で今の彼女にハマっているからだと言います。

次郎くん:俺ってひとりの時間がすごく大事なタイプなんだけど、一緒にいて邪魔に感じない相手は彼女が初めて。俺が勝手に話して勝手に話に飽きても、黙って聞いてくれるし、そういうのを気にしない。自分勝手な俺に合わせるのが、苦にならない性格みたいで。

2度離婚して、ようやく自分がめんどくさい性格だと気付いた次郎くんは、次に付き合うならばもう相手に合わせるのはやめようと考えていたのです。最初に無理して相手に合わせると、本来の自分に戻ったときに上手く行かなくなる。それならば、最初から、ありのままの自分を受け入れてくれる相手がいい、と。

次郎くん:もう誰かに合わせるのは無理だって思ってたけど、彼女は貯金もしないし家も買わない、そんな俺でもいいって受け入れてくれるんだよね。同級生で俺の全てを最初から知ってるから、かっこつける必要もないし。

なるほど〜〜〜。男性に「こいつといると楽だな」と思わせるのが、結婚を意識させる近道ということでしょうかね。

ただ、彼女もバツ2の次郎くんのことを若干疑っているようで、結婚したいと言っても、「どうせ結婚しても、ダメなら別れればいいと思ってるんでしょ」と、なかなか信用してくれないそう。そりゃそうだ(笑)。

やっぱりセックスの相性って大事なのかも

―そうそう、それで、冒頭のセックスの話に戻るのです。

次郎くんと取材後に別の店に飲みに行って話していたら、彼女とのセックスの話になり、「俺、初めて、自分のセックスに自信を持てたんだよね」と、彼がポツリと呟いたのです。

さかい:どういうこと?

次郎くん:今までの彼女や奥さんはセックスが好きじゃないのか、全然させてくれなかったし、しても「早くイッてよ」って態度だったから、俺って下手なのかなって思ってたし、本当は性欲が強い方だけど、それを我慢するのが普通になってた。セックスしても身体を借りて処理する、みたいな感覚しかないから、相手に申し訳なく思うだけで全然楽しめなかったんだよね。だけど今の彼女は、俺とのセックスでちゃんと感じてくれるし、楽しんでくれてるから、初めて自信が持てたんだ。

だからなのか、次郎くんは今、生まれて初めて、彼女にすごく嫉妬を覚えるようになりました。

トモミさんは中学の頃、全くモテないキャラで、可愛いと言われるタイプでもなかったそう。そんな彼女は、次郎くんと一緒に遊びに行ったクラブで男性から話しかけられて「可愛い」と褒められると、嬉しくてすぐにLINE交換しちゃうんですって。それに対し、次郎くんはヤキモチを焼いてしまうのですが、それは彼に取って初めての感覚。

次郎くん:生まれて初めて、「こいつが死んだら俺、生きてる意味あるかな。居なくなったらどうしよう」って思うようになった。

セックスって、男性にとってすごく大事なものだって言いますもんね。

だからこそ、セックスの相性が合って、一緒にするセックスを楽しんでくれる彼女のことを、次郎くんは心の底から愛おしい、と感じているのかも。そんな相手にお互い40代に入ってから会えるって、素敵なことだと、私は感じてしまいました。

そんな次郎くんは、2度の結婚を振り返ってこう言います。

「結局、結婚って、条件や世間体で選ぶと破綻する。今の俺くらい、相手のことを好きになって結婚した方がうまく行くような気がしてるんだよね。だけど2度の結婚を経験していなければ、きっとそのまま、いいとこだけ見せて、仲良くなったら本性が出て合わなくなったら別れて、の繰り返しになってたと思う。離婚の経験があったからこそ、ここにたどり着けたんだと思うから、間違いだったとは思ってない」

友人としては、熱し易く冷め易い傾向のある彼がバツ3にならないよう、再婚には慎重になって欲しいところですが。43歳にして、初めて自分の「ベターハーフ」をみつけたと言う次郎くんに、ちょっぴり希望をもらえた取材となりました。

過去のバツイチわらしべ長者連載はこちらから

【取材に協力してくださる離婚経験者募集中!】この連載で取材に応じてくださる離婚経験者を募集しています。内容は匿名、個人が特定できる情報は割愛して掲載させていただきます。ご協力くださる方はdomani2@shogakukan.co.jp に詳細の情報をお寄せください(離婚の内容の概要をなるべく具体的に、ご自身の職業、お子さんの年齢、性別などをお知らせください)。 メールの件名に「バツイチわらしべ長者」と書いてお送りください。すべてのご相談にお答えできるとは限りません。あらかじめご了承ください。取材をお願いする方には2時間程度のインタビューで、編集部規定の謝礼をお支払いいたします。

インタビュー・文

さかい もゆる

出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。Web Domaniで離婚予備軍の法律相談に答える「教えて! 離婚駆け込み寺」連載も担当。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。

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