新婚旅行で「結婚に失敗した」と気づいた私
現在はマッチングアプリで再婚した夫と幸せに暮らしている栞さんですが、最初の結婚は「私、なんで結婚したんだっけ?」と思うようなものでした。
前回のお話▶︎マッチングアプリで深夜に会って婚活!最幸の再婚を手に入れるまで
当時OLだった彼女は、18歳のときに知り合って6年間交際した、2歳年上のAさんと結婚。「ブラックな会社を辞めたい」という理由で栞さんが彼を押し切った形で結婚したそう。
栞さん:寿退社じゃないと辞められないような雰囲気がある会社だったんですよね〜(苦笑)。
けれど結婚してすぐに、「しまった!」と気づくことになったのです。
栞さん:新婚旅行でモルディブに行ったのに、着いたら「俺、海が嫌いなんだよね」って。付き合っているときは普通だったのに、結婚した途端、「近くに来ないでほしい」って言われてどんどんドライな態度を取られるし。一緒に暮らしたら、全く上手く行かなくなっちゃったんです。
さかい:お付き合いしているときに違和感はなかったんですか?
栞さん:お互い実家住まいだったこともあって、交際期間は無駄に長いのに、そこまで長い時間ふたりで過ごしたことがなかったんです。
夫から「近くに来ないで」なんて言われたら、私なら辛くて心折れてしまいそうだけれど、栞さんの結婚生活は9年も続きました。
夫婦仲が悪すぎて部屋の観賞植物は全滅(泣)!
冷めきった家庭だったため、家に置いた観葉植物は、育てやすいと言われるサボテンやポトスやアイビーまで、手入れが行き届かなかったこともあり、すべてびっくりするほどみるみる内に枯れて行ったそう。
栞さん:それだけ私たち夫婦の負のオーラがすごかったんでしょうね…。でもこれ、離婚あるあるみたいです(笑)。一度私から「別れる?」って聞いたことはあったんです。だけど彼は「どっちでもいいよ」って。特に離婚する決定打があるだけでもないから、ダラダラと続いちゃった。途中で向こうが単身赴任して、たまにしか会わなかったときがあって、そっちの方が上手く行ってた感じですね。
最後の3年間は、栞さんが美容学校に通いながらフリーランスとして仕事をしていて忙しくなったためにスレ違いが続き、「向こうは浮気してたかもしれないけど、正直興味もない状態」に。
その頃収入が安定していなかった栞さんは、離婚したら生活ができなくなるため、美容学校を卒業してフルで働けるようになったら見切りをつけようと思っていたとか。そうこうしている内に気になる人ができて、夫に離婚を切り出したとき、「OLやってた栞が好きだった」と言われてしまいました。
なるほど、ここから栞さんの再婚相手の条件が「仕事を好きにやらせてくれる人」に絞られていったのですね〜!
「二度目は失敗したくないから占いに行きまくった」
栞さん:政さんと結婚するときも、すごく悩んだんですよ。2回目は絶対に失敗したくないじゃないですか。だから本当に彼でいいのか、周りの友達みんなに写真を見せたりしてジャッジしてもらいました。家族と友人の意見って大事ですからね。
ほかにもいいと聞いた占いは東は荻窪から西は山梨まで散々行きまくった挙句、「ふたりでいると栞さんの仕事運が上がる」と言われたのが最終的な決め手になりました。ビジネスウーマンらしく、ブレない栞さんの判断基準が素敵(笑)。そして実際、結婚してから栞さんの仕事運はかなり上がったというから、占いも馬鹿にできません。
栞さん:物件選びと一緒だと思うんですよ。何がいちばん大事かって、人それぞれ。その優先順位が合う人と結婚するのが幸せなんじゃないかな。私たち夫婦は、ふたりで旅行したのは新婚旅行のときだけ。だけど仕事の話を一緒にできるのが何よりも嬉しい。私の仕事をIT面で色々手伝ってくれるので、ひとりでやっていたときより気持ちが楽になりました。
占いで再婚を決めた栞さんの結婚生活のリアルはどうなのか。その内容は次回に続きます。
インタビュー・文
さかい もゆる
出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。Web Domaniで離婚予備軍の法律相談に答える「教えて! 離婚駆け込み寺」連載も担当。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。