アメリカの中でも被害甚大なニューヨーク
新型コロナウィルスによる死者が2万人を超え、世界最多になったアメリカ。中でも特に感染被害が甚大と言われるのがニューヨーク。さらなる感染拡大を懸念して、ビル・デ・ブラシオ市長は、4月11日(土)に、ニューヨーク市の公立の教育機関を学年末(6月末)まで閉鎖すると発表しました。これはクオモ知事との意見の相違があるようなので、まだ正式決定ではないものの、引き続き予断を許さない状況が続いているという証拠です(参照※1)。
医療従事者も病床数も足りない!
ご存知のように、ニューヨークでは、医療従事者が足りておらず、他州へ医療従事者へのヘルプを毎日のように呼びかけています。また、病床数も足りていないため、セントラルパークや、ジェイコブ・ジャヴィッツ・コンベンション・センターという市内最大の展示会場にも仮設病院がつくられています。まるで戦場のようです。
友人たちにも次々と症状が…
私の知り合いにも新型コロナウィルスに感染しただろうと思われる方が少なからずいらっしゃいます。今のニューヨークでは、発熱しても、緊急時以外は病院を訪問することはできず、オンラインでのドクター診断のみ。病院に行けるのは、呼吸困難など重症の症状が出た方だけで、これは、軽症患者が病院に行くことにより、重症患者への手当にかける時間を減らしてしまうことを避けるためです。
家にいることで人の命を助ける!
つまり、軽症者は自力で、自己免疫力のみで治すしかありません。感染しただろうと思われる友人たちは、38度程度の発熱が数日間続いたり、嗅覚を一定期間失ったり、頭痛が続いたりと、症状は人それぞれのよう。実は私のルームメイトも、この1週間くらい発熱が続いているので、私自身も「確実にキャリアだな」と思っています。そんななか今の私にできることは、「必要以上に家から出ないこと」。これだけです。お互いが、自らをキャリアだと認識しつつ、お互いにうつさないように行動をするしかありません。家にいることで人の命を助けられると思っています。
▲同じアパートに住むお子さんが描いただろうと思われるイラスト。「ヒーローたちがCovid-19から人々を救ってくれますように」
1日の中で一番好きな時間は…
ニューヨークでは毎晩午後7時になると、医療従事者の方々への感謝の想いを伝えるため、みんなが窓の外に向かって拍手をしたり、口笛を響かせています。ニューヨーカーの強さを感じることのできる、今の私が1日のなかで一番好きな時間です。また、ニューヨーク在住の日系人アーティストたちそれぞれが「在宅勤務」にて、グラスやドアノブなどをパーカッションとして音を作り出して収録した動画「上を向いて歩こう」(参照※2)が話題になったりもしています。STAY AT HOME を続けながら、自分にできることを日々こなしていきたいと思っています。
▲ご近所に咲いていたマグノリアの花。久しぶりに外に出たら、確実に春はきていました!
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※参照2:「上を向いて歩こう Ue o Muite Arukō (I keep my head up high)”SUKIYAKI” Quarantine Japanese Artists in NYC」
白子真由美
大学卒業後、東京にて、ファッションブランドのPR・コミュニケーションに従事。2016年からニューヨークへ渡米。MBAを取得後、現地日系企業に勤務しマーケティングを担当。