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LIFESTYLE 飲み物

2020.05.01

赤ワインなら何でもいいってわけじゃない【牛肉にあわせるボルドー】

 

贅沢に牛肉のステーキを食べる日は、なんといってもボルドーの赤ワイン。今回は、ボルドーでワイナリーを立ち上げた日本人の栽培醸造家・百合草梨紗さんのご自宅で実践してきたペアリングをご紹介します!

Text:
鳥海 美奈子
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赤身の牛肉ステーキと相性抜群のボルドーの赤

フランスのワイン産地では、みんなブドウの木を使ったバーベキューが大好き。昨年末、ボルドー・サンテミリオン近くにある百合草梨紗さんのワイナリー「シャトー・ジンコ」を訪問したときも、バーベキューを開催してくれました! 青空のした、波打つブドウ畑を眺めながら牛肉のリブロースを塊で焼きつつ、ワインを飲み、話す。そんな至福の時間でした。

フランスのホムパでは、ゲストをもてなすのはホストである男性の役割です。この日、塊肉を切りわけてくれたのは百合草さんの旦那様であるマチュ・クレスマンさん。ジューシイに焼かれた赤身肉の鉄分や旨みと、百合草さんのメルロ100%の赤ワインは、これ以上ないほど相性抜群でしたよ。


▲ 牛肉はボルドーの人たちにとってもなじみ深い食材。シンプルに焼いて。

 

▲ 昨年、フランスのビオの認証マークを取得した「シャトー・ジンコ」。

メルロならではのやさしさと滋味深さ、そして凝縮感。

化学肥料、農薬、除草剤などはいっさい使用しない、ビオで育てたブドウにより仕込まれる「シャトー・ジンコ」。サンテミリオンから10kmほど東にいった場所にある畑は、ボルドーのなかでも銘醸地です。樹齢が65年にものぼる古木から採れたブドウも使用するため、メルロらしいやさしさや滋味深さのなかに、古木ならではの凝縮感もあり、飲みごたえのあるワインに仕上がっています。

「ぶどうの木がまるで子供のように愛おしい」

静岡県に生を受けた百合草さんは、短大を卒業したあとアパレル業界へ。そのころ、サンテミリオンのワインが好きになり、フランス・ボルドーへの語学留学を決意。その後、ボルドー商工会議所が運営するワイン専門学校へ進学したときに、やがて夫となるマチュさんと出逢いました。2009年に結婚。ふたりでワイン販売の仲介業をしていたころ現在の畑が売りに出されていると知り、購入。ワイナリー「シャトー・ジンコ」を立ち上げました。百合草さんは現在、3人の娘さんを持つワーママでもあります。


▲ ご主人のマチュさんもブドウ栽培や醸造を手伝ってくれる。


▲ ホームパーティで牛肉を焼いたり、ワインを注いだりするのは、フランスでは男性の役割。

「ジンコ」とは、フランス語で銀杏を意味する言葉。東洋の木なので神秘的なイメージがあり、愛と友情の象徴であり、生命力が強いことから、次女が産まれたときにブドウ畑の横に銀杏の木を植えたそう。「シャトー・ジンコ」の名は、そこに由来しています。「ぶどうの木は、まるで自分の子どものように愛おしい。これからも精一杯、良質なワインがつくれるよう努力していきます」。

輸入元/東亜商事 03・3294・4075 
シャトー・ジンコ 12,000円 (税別・参考価格)

文/鳥海美奈子 写真/Mathieu Anglada

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ライター

鳥海 美奈子

共著にガン終末期の夫婦の形を描いた『去り逝くひとへの最期の手紙』(集英社)。2004年からフランス・ブルゴーニュ地方やパリに滞在、ワイン記事を執筆。著書にフランス料理とワインのマリアージュを題材にした『フランス郷土料理の発想と組み立て』(誠文堂新光社)がある。雑誌『サライ』(小学館)のWEBで「日本ワイン生産者の肖像」連載中。ワインホームパーティも大好き。



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