いま話題のオレンジワイン、ボルドーにもあります!
いつ、どんなときに食べても美味しい唐揚げ。食卓に並ぶと、もうオトナから子供までみんな大喜びですね。そんな唐揚げを食べるときに選びたいのは、いま話題のオレンジワイン。白ワイン用ブドウを原料にして、赤ワインの製法でつくられたものですが、白ブドウの皮や種も一緒に仕込むことによって、皮由来の香り、苦みや渋味が少し加わって、複雑な味わいなんです。
その名のとおり、オレンジやアプリコットのような香りと味わい、後味にはほんのり苦味や渋みも感じられるから、白身のお肉である鶏肉にもよくマッチしますよ。鶏肉に下味をつけるときにオレンジ果汁を加えたり、食べる直前に少しまわしかけると、ワインの香りともぴったり重なってきますから、ぜひお試を!
ややボリューム感のあるワインが鶏の唐揚げとマッチ
▲ イラストを使ったラベルもモダンで、ボルドーワインの”いま”を感じさせる「マスラ」
セミヨンというボルドーの白ワイン用ぶどう品種100%でつくられた、とてもめずらしいオレンジワイン。樹齢70年という古木から採れた良質なブドウを使っています。
伝統を継ぐために、新しいことにチャレンジ!
「シャトー・ル・グラン・ヴェルデュ」の建築物は16世紀につくられた、ボルドーのなかでも最も古いシャトーのひとつ。祖父の代からワインづくりを始めたというこのワイナリーの4代目が、トマ・ル・グリ・ド・ラ・サルさんです。ニュージーランドのワイナリーで修業したりと、世界で広く経験を積み、ボルドーに戻ってきました。それだけに、伝統を重んじるボルドーのなかにあって、自由な発想でワインづくりをしています。
▲ ボルドーのなかでも最古の歴史を誇る風格あるシャトーの建築物
▲ シャトーの4代目、41歳のトマ・ル・グリ・ド・ラ・サルさん
「ボルドーにはいま、オレンジワインはほとんどありません。でも、長い歴史のなかでボルドーワインもさまざまに変遷してきました。世界的に有名なボルドーの伝統や誇りを今後も受け継いでいくためにも、挑戦をすることがむしろ必要だと思っています」。
文/鳥海美奈子 写真/Mathieu Anglada・鳥海美奈子
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ライター
鳥海 美奈子
共著にガン終末期の夫婦の形を描いた『去り逝くひとへの最期の手紙』(集英社)。2004年からフランス・ブルゴーニュ地方やパリに滞在、ワイン記事を執筆。著書にフランス料理とワインのマリアージュを題材にした『フランス郷土料理の発想と組み立て』(誠文堂新光社)がある。雑誌『サライ』(小学館)のWEBで「日本ワイン生産者の肖像」連載中。ワインホームパーティも大好き。