熱を加えないから自然乾燥の方がダメージが少ない?
確かに、絡まりを無理にほぐしながら乾かしたり、ドライヤーの熱を当てすぎたりしてダメージに繋がる場合あります。でも、自然乾燥も髪が傷む原因になるんです。ではどう乾かしたらいいのでしょうか。銀座にある人気ヘアサロン「GARDEN Tokyo」のトップスタイリスト、本木亜美さんに聞きました。
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「髪が濡れているときはキューティクルが開いている状態なので、そこからどんどん水分や栄養分が抜けていきます。乾いているときに比べて強度も低下しているため、摩擦や引っ張りに弱くなっています。濡れたままの頭皮は、必要な水分が奪われ乾燥してトラブルの原因に。雑菌も繁殖しやすいんです。髪を洗ったら一刻もはやく乾かすことが大事です」(本木さん)
順を追って正しい髪の乾かし方を教えてもらいましょう。
1.タオルドライは、吸水性のある髪用タオルでこすらずに水分を拭き取る
「頭皮→髪の順にタオルで水分を拭き取ります。まずタオルを頭にかぶせ、手で押さえながら頭皮の水分を吸収させます。髪はタオルで挟んで、水気がなくなるまで押さえます。ポンポンと優しく叩くのはOK。頭皮も髪も、ゴシゴシこするのは絶対にやめてください。髪のキューティクルをはがし、ダメージにつながります」(本木さん)
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2.髪に栄養を与えてからコーミング
「タオルドライが終わったら、ヘアオイルやクリームなど洗い流さないトリートメントを髪の毛先を中心になじませます。髪が濡れている状態はキューティクルが開いているため、栄養が入りやすいからです。アイテムは、髪質やテクスチャー、仕上がりの好みでチョイスしてください。毛先全体になじませたら、目の粗いコームで軽くとかしてムラなくのばしつつ毛流れを整えます。濡れている髪はかなり弱いため、ブラッシング用のブラシでとかすのはやめてください。このあと、すぐにドライヤーを当てずに、髪をタオルでもう一度包みます。タオルがさらに水分を吸収して、ドライヤーを使う時間が短縮されます」(本木さん)
3.前髪→後頭部→耳周りの順に乾かす
「ドライヤーのタイプは、風量と熱量、イオン量などいろいろ異なります。1万円台は、高性能のヘアケア機能がついているものが多く、各メーカーの売れ筋や人気商品がそろいます。2万円以上はかなり高機能で、プロ使用やスキンケア機能がついているものも。通っているヘアサロンの担当者や、ドライヤーが数多く置いてある家電量販店の店員さんに相談するのがいいかもしれません。
基本的に強風で、根元を先に乾かします。最初に乾かすのは、生えグセがあったり割れたりする前髪。手を開いて地肌に軽く指を当て、左右に揺らしながら根元にドライヤーの風を当てて乾かすと、根元のクセがとれてフラットな状態になります。次は、髪が密集していていちばん乾きにくい後頭部(襟足)を乾かします。そして耳周りを乾かします。意外と乾かせていない場所なので、手を開いて根元から指を通しながら根元までしっかり風を当てます。ドライヤーを小刻みに動かすようにすると、熱が一定の場所に当たらずに分散して、熱による負担が軽減されます。根元が乾いたら、全体に手ぐしを通すようにして毛先を纏めながら乾かします。このとき、ドライヤーの風は斜め上から当たるように。毛先までしっかり乾いたら、ドライヤーを弱い冷風に切り替えて全体に当てながら手ぐしを通すとキューティクルが整ってツヤが出ます」(本木さん)
GARDEN Tokyo トップスタイリスト
本木亜美
幼い頃から、キレイなものやカワイイものを、見たり、集めたりする事が大好きで、独自の世界観や感性を大切に育くんできたオリジナリティ溢れるセンスの持ち主。幅広いスタイル提案を得意としながらも、自分らしいエッセンスをしっか取り入れてくれるヘアスタイル提案は、オシャレに敏感な女性達から絶大な支持を得る。柔らかな質感やどこかに抜け感のあるニュアンススタイルはお任せ。日々の生活から美しさへの感動を見出し、beautyに対する追求心はとまらない。
▶︎GARDEN Tokyo
▶︎@amimotoki
構成/斉藤裕子
アイキャッチ画像・メイン画像/(C)Shutterstock.com