デスクを立ったついでに大胸筋を伸ばして猫背解消
パソコン作業をしていると、首が前に出て猫背になったり、キーボードを叩きながら肩が内向きになったりしていませんか。会議や外出などの移動機会が少ないリモートワークはどうしても長時間座りっぱなしになりがちなので、筋肉が硬くなって肩こりを起こしやすくなる環境にあるといえます。
「首が前に落ちた状態でパソコンに向かっているとストレートネックになりやすく、また、キーボードを長時間叩いていると“手を体の前で下に向け続ける状態”も長くなります。ストレッチで違う動きを取り入れて筋肉を伸ばすことも大切です。
たとえばトイレに立ったときや、気分転換にキッチンに飲みものをとりに向かうとき。壁の横に立ってちょっと手をついて、胸の筋肉を大きく開くストレッチをしてみてください。前屈みで固まっていた胸の筋肉を気持ちよく伸ばすことができます」(菅原さん)
1 壁の横に立ち、壁側の足を小さく一歩前に出します。手のひらは肩の後ろ斜め上あたりの壁につけて、右ひざに軽く体重をかけながら胸を張ります。そのまま自然な呼吸で10秒キープ
2 次に体を外側(壁と逆側)に向けてひねります。胸が大きく開いて肩が伸びていることを感じながら、自然な呼吸で10秒キープ
3 終わったら、逆側も同様に行います。1で胸を開いて、2で肩のストレッチを行い、上半身を気持ちよく伸ばしましょう
「体を外側にひねるとき、壁にあずけるように少し体を傾けながら胸を開くのがポイントです。姿勢が良くなって胸をしっかり開けるようになり、肩の可動域も広がります。
ちなみに、肩甲骨は通常60度くらい可動できるといわれています。みなさんは今、どのくらい肩甲骨を動かせますか。肩甲骨の裏側の筋肉や、それに付随して動かされる筋肉は、動かさないと可動域が小さくなってしまいます。肩まわりを動かす動作を取り入れることはリフレッシュにもなりますので、ぜひ習慣にしてみてください」(菅原さん)
教えてくれたのは
トレーナー&インストラクター
菅原みどりさん
すがわらみどり●NPO法人日本ウェーブストレッチ協会認定ストレッチインストラクター。サロン・ド・エンジェル・エンジェルスクールリフレクソロジーコース終了、中国上海中医薬大学国際教育学院・推拿・解剖短期教育課程修了。34歳で業界最大手のストレッチ専門店に入店し“予約の取れない人気No.1トレーナー”に。36歳で独立、開業。現在はオーナーとして「ストレッチ&トレーニング Lucky★star」を運営するかたわら、大手企業から委託を受けてビジネスパーソンに向けたストレッチのグループレッスンも定期開催。骨格模型を用いたロジカルな解説や個別の悩みに応える丁寧な指導に定評がある。公式サイト▶ストレッチ&トレーニング Lucky★star
撮影/黒石あみ
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構成・文
谷畑まゆみ
フリーエディター・ライター。『Domani』連載「女の時間割。」等、働く女性のライフストーリー・インタビュー企画を担当しています。カウンセラーやキャリアコンサルタントのスキルを活かして、YeLLのクラウドサポーターや転職フェアでキャリアアドバイザーとしても活動中。