ファッションで人生を学ぼう【娘たちに伝えたいこと20】
洋服にバッグに靴、アクセサリー……。若いころは流行っているものを数多く欲しかったけど、いまは本当に好きなものを少しでいいと思えるようになった。自分にとって大事なものを長く大切に使う。それが自分らしさにつながるんだって気がついたから。
それから、上質なものをずっと長く愛することもすごく素敵だなって思うようになった。いつかふたりに譲りたいとか、そんな風に思うのも楽しい。
トレンドを追うのは今でも楽しいし、ふたりにもどんどん取り入れて楽しんで欲しいと思うけど、大切なのは、自分にとって心地いいかどうかを見極める力、長く愛用できるものを選ぶ目を養っていくこと。
その力はファションという枠を飛び越えて、人生のいろいろなところで自分の軸となってくれるから。
過去は過去、今に集中!【娘たちに伝えたいこと21】
よく「ポジティブだね」って言われるけど、私も泣くし悩むし後悔で立ち止まることだってある。でも、しいて言えば、意識的に目の前のことに集中するようにしているの。
「昔はこうだったのになぁ……」なんて考えないようにしてる。過去は過去。いちばん大事なことは、今の自分が輝いているかどうか。
なぜなら今を大切に生きていれば、それが積み重なった未来はきっと素敵なものになるから。もしも思いもよらない方向に人生が展開していったとしても、その先に辛いことが起こってしまったとしても後悔せずに納得できるから。変えられない過去や過去の栄光に囚われるより、輝く未来のほうが大事でしょ?
だから、いつも終わったことには拘らないことにしている。今を一生懸命生きることが何より大事。
構成/高田あさこ
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モデル
中林美和
1979年生まれ。16歳で小学館『CanCam』の専属モデルに抜擢され、表紙モデルとして活躍。23歳で結婚、出産を経て小学館『SAKURA』のメインモデルとして復帰。ママモデルの先駆的存在となり、9年間表紙モデルを勤める。他、セブン&アイ出版『saita』の表紙モデル、光文社『VERY』、宝島社『&ROSY.』など多数の女性ファッション誌、ビューティー紙のモデルとして活躍する。著者に『中林美和のハートフルデイズ』、初のエッセイ『おんぶにだっこにフライパン!』など5冊を出版している。2017年にアロマテラピーアドバイザーの資格を取得。