1:「この機会に、妻が仕事を辞めるべき」
夫婦間に離婚話が勃発した際に、もともと息子の妻が仕事をすることに理解が薄い義母だと「あなたが仕事を辞めれば、解決するでしょう」などと、お門違いなアドバイスをしてくることも。「女性は家にいて家事をするのが本来の姿」と、時代錯誤な価値観が強い義母ほど、この傾向が顕著です。
夫婦間の問題解決に真摯に向き合うのではなく「息子夫婦に問題が生じるのは、すべて妻が家庭にいないせいだ」などと本気で思っている義母もいるので、こういったタイプの女性が夫の母親だと、離婚話が出たときに話が拗れがちに。特に、夫が母親の意見を鵜呑みにするタイプだと、義母のこの発言のせいで、夫自身が問題行動を悔い改めることなく「我が家に離婚問題が起きているのは、妻が働いているせいだ」などと、自己中心的な思想にも走りやすいことから、なにかと面倒です。
2:「そもそも孫が可哀想だった」
今は、仕事も子育ても家事も、きちんとこなすワーママ女性が一般的な時代。それなのに、「母親が仕事をしていると、子育てがまともにできない」などと思い込んでいる時代錯誤な義母だと、夫婦間に離婚話が勃発したときに、夫婦間の問題と子育ての問題をすり替えて「そもそも、息子の妻が働いているから、孫が可哀想だとずっと思っていた」などと言い出し、問題を大きくしがちです。
夫が、そんな義母の発言に同調するタイプだと、「この機会に、仕事を辞めて子育てをしっかりやれよ」などと言い出すばかりか、離婚話の延長で「親もこう言っているから、離婚するなら親権は俺に」などと話が飛躍しやすい傾向もあります。
3:「妻は働いているんだから、慰謝料や養育費はいらないでしょう」
離婚話が勃発している段階では、深刻な問題を抱えている夫婦ほど、養育費や慰謝料の話にも触れることに。すでに条件面を詰めるところまで夫婦関係が悪化している場合には、あとは夫婦間で内容を詰め、合意した上で協議離婚を…となるのも一般的です。
しかしこの段階で、義母がワーママである嫁に対して意地悪なタイプだと「妻は働いているんだから、慰謝料や養育費はいらないでしょう?」などと、なんの根拠もない発言をして、面倒な展開に持っていくパターンも散見されます。夫が常識的なタイプであれば、義母がこんな発言をしても影響は出ませんが、法的知識が著しく少ない夫や、離婚を自分に都合よく進めたがる夫の場合には、義母のこんな発言をとっかかりに、お金まわりの話で渋り出す例も珍しくありません。
実際に離婚に至るかどうかは別としても、どんな夫婦であれ、結婚生活の中では離婚話が浮上するのは珍しい話ではありません。しかしそこで、火に油を注ぐような発言をする過干渉気味の義母がいると、夫婦間の話が厄介な方向へと進みがちに。義母からこんな発言が出たときにも、冷静に対処できればベターです。
文/並木まき(メンタル心理カウンセラー)
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