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WOMEN美しい女性には美しい物語がある。

2018.04.05

『医者になんてなりたくなかった』【アンチエイジング美人女医・松宮敏恵さん】連載インタビューvol.2

美しい人の生きる道をクローズアップする連載。今回は天現寺ソラリアクリニック院長・松宮敏恵さんの生き方に迫ります。

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美しい人は、美しい物語を持っている。それは、甘くきらびやかという意味ではなくて、バラにトゲがあるように、さなぎが蝶になるように、美しさとは真逆の痛みや忍耐をも含んだ、真に美しい物語。

形成外科医であり抗加齢学会専門医として、アンチエイジング医療の最前線を走り続ける医師・松宮敏恵さん。インタビュー第2回は、「医者になんてなりたくなかった」と振り返る、その始まりの物語。

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浮いてる、変わってる、ぶっ飛んでる

「子供の頃、祖父の家の庭にプールがあったんですが、そこで妖精が手招きしているのが見えたんです。あ、呼ばれてる!って思って飛び込んだんですけど…実は冬だったんですよね。雪も降っていて。もちろん風邪をひきましたが、そんな風に、ずっとファンタジーの中で生きているような子供でした。絵本の世界が本当だと信じていました。

高校生の時には洋服が好きで、デザイナーやスタイリストになりたかったですね。海外で好きなものを買い付けるようなバイヤーにも憧れていました。美しいものに囲まれて、美しいものに関わる生活が送りたかった。医者になろうなんて、全然思ってなかったです」

形成外科医を始め、3つの分野の専門医である才女・松宮敏恵さん。けれど本人が語るように、もともとはどこかふわふわした、ある意味、医者の世界とはかけ離れた世界の住人だったようだ。そこからなぜ、この道に進んだのだろう。

父親は医療界では高名な脳外科医。しかし継げと言われたことも、医者になれと言われたことも、今に至るまで一度もない。

「父にはずっと、好きなことをやりなさいと言われていました。医者は、選択肢がたくさんあっていいけど、無理にならなくてもいいよと。でも、父を継ぐと思っていた兄がその道に進まなかった。勝手に、お父さん可哀想だな、私がなった方がいいのかな、って思っちゃったんですよね。父のことは尊敬していたし、勉強することも嫌いじゃなかったというのもあって、あまり何も考えないまま、とりあえず医学部を受験しました。与えられた勉強は一生懸命やるタイプだったので、受験勉強はものすごく努力して。でも、その先の道に明確な目標があったわけではなかったんです」

なんとなくで進んだ医学への道。いざ学生生活に入ったら、やはり興味が持てずに、ほとんど授業は出ず。子供の時に習っていたダンスを再開し、のめり込んだ。春と夏の長期休みには留学を兼ねてフランスで暮らす日々。

「試験前だけ猛勉強して、あとは自由に好きなことをする。本格的に研修が始まる前までは、ずっとそんな感じでした。病院実習で行ったパリでも、アートを見たり、お城に遊びに行ったり、アンティークにハマったり。美しいものに触れているのが幸せでした。

研修期間に、補聴器が必要な人が、見た目がかっこわるいから、つけるのをやめてしまうという話がありました。『じゃあ、ダイヤをつけるとか、すごくかっこいいデザインにするとか、見せびらかせるものにすればいいんじゃないですか?』と答えたら、『君みたいな考えの人は、医者には向いていないよ』とはっきり言われましたね。

コンサバな医療業界では、なかなか受け入れられないタイプだったろうなと思います。医者は、決められたことをきっちりとやることを求められる世界。けれど私は、型にはまったことがどうしてもできなくて。周りからもいつも、浮いてる、変わってる、ぶっ飛んでると言われていました

でも数年後、ヨーロッパですごくかっこいい補聴器を見つけて。しかも売れてると聞いて、やっぱりあの時の考えは間違っていなかった!と思いましたけど(笑)」

ずっと別の人の人生を歩んでいるような・・・

変わっていると言われる一方で、小学校から優等生の生真面目な性格。尊敬している父の進んだ道でもあり、医者になる未来を翻すつもりはなかった。でも、迷いなく冬のプールに飛び込めたようには、この世界に飛び込めない。葛藤は続いた。

「ダンサーになりたい、もしくはフランスに住みたい。でもどうしていいかわからないから、医者になることに向かっている。投げ出すことも振り切ることもできず、ずっと別の人の人生を歩んでいるような気分でした。

あるとき、内科の教授が授業で『他に何か才能があるなら、医者なんてやめたほうがいいよ(笑)』と言っていて。それを聞いて、本当に絶望的な気持ちになりました。前線に立っている人ですら、満足していない道。なんでここに来たんだろう…」

なんのためにここにいるのか。答えが見つからないまま、手探りで進む暗闇のような時間。けれど、思わぬ形で目の前が照らされる。

「研修で各科を回っていたときのことです。形成外科の手術を見て、初めて、感動したんです。医者はイヤだイヤだと思っていたけれど、これなら医者を続けられるかも、って思えた。

それはどうしても馴染めなかった医者の世界に、初めて見出した希望。「形成外科医になりたい」。湧き上がる思いが、彼女をこの道にとどめることとなる。

そして、憧れの形成外科医へ…、とは順調にいかないところが人生のドラマティックなところ。まだまだ続く波乱万丈の道については、また次回のお話。

写真/現在、院長を務める「天現寺ソラリアクリニック」にて。内装のひとつひとつにまでこだわった、病院というよりもリゾートホテルのような空間。最近は、海外からの施術依頼も増えてきた。

天現寺ソラリアクリニック院長

松宮詩依(敏恵)

1979年生まれ。天現寺ソラリアクリニック院長。形成美容外科医、日本形成外科学会専門医、抗加齢学会専門医、リハビリテーション科学会専門医、分子栄養医学認定医。形成美容外科・リハビリテーション科・分子栄養学の3つの観点から、見た目・身体機能・栄養からのアンチエイジング医療を提唱している。美しくなるためには外面と内面(主に食事)両方からのアプローチが大事!がモットー。
公式サイト
天現寺ソラリアクリニック 

撮影/萩庭桂太


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