3LDKだった場所をワンルームにリノベーション
中心は、ダイニングテーブルと6.4メートル幅のクローゼット
有田千幸(ライター/東京都在住/37歳)
DATA
外資系航空会社のCA、建築設計事務所の秘書・広報を経てフリーのライターに。現在の家には2018年から居住。
[ 居住地域 ] 東京都
[ 居住面積 ] 69平方メートル (ワンルーム)
[ 居住形態 ] 持ち家。築40年のマンションをフルリノベーション
[ 住宅設計 ] 小野寺匠吾建築設計事務所
[ 家族構成 ] 夫・娘と3人暮らし
「わが家の中心はここ、キッチンとひと続きのダイニングテーブル。食事をするとき、料理をするとき、そして仕事をするときも、私は1日の大半をこの場所で過ごしています」
「定位置は向かって右側のこの一辺。ここで原稿を書いたり勉強をしたり、またときにはコンロにも目をやりながら、夕飯の支度をしたり、週1でお店に出している台湾朝ごはんの仕込みをしたりしています。
元々は自宅で仕事ができるように、そしてゲストを招いたときも食べる人とつくる人が同じ空間で食事を楽しめるようにと、このようなテーブルとひと続きのキッチンにしました。来客時には、気がつくと誰かお皿を洗ってくれていたり、片づけを手伝ってくれていたりと、自然とみんなが順番交代でやることを見出してくれる、歯車のようなテーブルでもあります」
私のこだわり
その1:細かなものはキッチン背面のスペースと可動式のワゴンに集約
「料理や食事以外のことも行う場所なので、テーブルの上はできるだけすっきりするよう、よく使う調味料や器具などはキッチン背面のスペースとボビーワゴンにまとめています」
「実は当初、このキッチン背面は音楽好きの夫が自分のレコードプレイヤーを置くために設けた場所でした。が、しかしここ2年で私のキッチンまわりのものがどんどん増えてしまったため、昨年末この場所を正式に明け渡してもらいました(笑)」
その2:冷蔵庫は見えない場所に配置
「わが家のもうひとつの顔が、衣類、書籍や食器類を収納しているこちらの大きなクローゼット。向かって右側後方は寝室、また左側後方は浴室になっていて、その二つの空間を分けているのが、中央の扉を開けた先にあるパントリー」
「冷蔵庫やワインセラーなど生活感が出てしまうものは、すぐ目につくところではない場所に置きたかったため、パントリーは設計段階から『必ず入れて欲しい』とお願いしていたポイントでした」
「右側の棚には乾物、調味料、保存食や日々のサプリメントなどをストックしています」
「玄関からリビング・ダイニング・キッチンスペースに続く廊下には、夫が描いた絵や旅先でコラージュしたアート、また友人が撮影した風景写真などを飾っています」
年末には第二の拠点も完成予定
「前に進むしかない時間の中で日々を過ごしていると『この先、私が本当に大切にしたいものはなんだろう』、そんなことを漠然と考える瞬間があります。ひとつ、たしかなことは、時間をかけて誰かが大切にしてきたものは私も責任をもって次の世代に受け継いでいきたいということ。今、広島にある父の実家をこれからの使い方に合わせ改修しています。祖父母が残してくれたその家は、東京の住まいとは異なる役割を果たしてくれる場所に仕上がりそうな気がしています」
わが家の〝おうちルール〟
■ ものを購入するときはひとつひとつにこだわる
■ 見せるものと隠すものを分ける
■ 衣類やバッグはクローゼットに収まる分だけを
■ 子どものおもちゃを含め、できるだけプラスチックフリーに
ライター
有田 千幸
外資系航空会社のCA、建築設計事務所の秘書・広報を経て美容ライターに。ニュージーランド・台湾在住経験がある日・英・中の トリリンガル。環境を意識したシンプルな暮らしを心がけている。プライベートでは一児の母。ワインエキスパート。薬膳コーディネーター。@chiyuki_arita_official