【品行方正の対義語】品性下劣
「品行方正」の対義語としては、「品性下劣(ひんせいげれつ)」を挙げられるでしょう。品性下劣とは、元々の人格や人柄に品性がなく、行動から下品さがにじみ出ている様子を示す言葉です。例えば次のように使うことができます。
・彼女は、誰にもわからないように私を貶める作戦を練っていたらしい。本当に【品性下劣】な人間だ。
・彼は何年も不倫をした上、自分の子どもの世話をしないばかりか養育費も支払わない。そこまで【品性下劣】な人間とは知らなかった。
品行方正の使い方を例文で紹介
品行方正とは行いも礼儀も正しい様子を示す言葉なので、通常はポジティブな場面で用いられます。しかし、すべての場合において、ポジティブなニュアンスを持つとは限りません。
品行方正という言葉を使いこなすために、いくつか例文を紹介します。品行方正が持つ言葉のイメージをつかみ、普段の生活において使いこなしてください。
品行方正で素晴らしい
「品行方正」という言葉は、行いが正しく礼儀正しいという意味を持ちます。そのため、褒め言葉として用いることが一般的です。例えば次のように用いることができるでしょう。
・彼は【品行方正】で素晴らしい人間だ。
・彼女は【品行方正】で素晴らしい人間性を持つので、ぜひ子どもたちの家庭教師になってもらいたい。
高い道徳観を有する人という意味でも、「品行方正」という言葉が使われることがあります。
・私の父は【品行方正】を絵に描いたような人物なので、部下からセクハラ行為を訴えられるとは思わなかった。
・彼女の婚約者がいかがわしい店に入るのを見かけた。彼はいかにも【品行方正】な雰囲気な人物だったので、自分の目を疑った。
品行方正でつまらない
品行方正はポジティブな意味で使われることが一般的ですが、融通が利かず、面白味に欠けるという意味でも使われることがあります。例えば次のように使うことができるでしょう。
・あまりにも隣の部屋が楽しそうなので見に行こうとすると、彼は「就寝時間を過ぎているからやめたほうがいい。もし隣の部屋に行くなら、先生に伝える」と言う。【品行方正】でつまらないやつだ。
・校則に記載されているスカート丈はひざ下5cmだ。風紀委員の彼女はいつも厳しくチェックして、1cmのずれも許してくれない。【品行方正】過ぎて友達になれないタイプだと思う。
「品行方正」には「堅物(かたぶつ)」というニュアンスもあるので、褒め言葉の意味で使っても、相手にとってはあまり嬉しくない言葉になる可能性もあります。他人に「品行方正」という言葉を使うときには、十分に注意するようにしましょう。
品行方正の意味を理解して正しく使おう
品行方正とは、行いが正しい様子を示す言葉です。人間的にも素晴らしいというニュアンスもありますが、堅物あるいは面白味のない人間だという意味で用いられることもあるので、他人に使うときは注意が必要といえます。
理想としての正しさを表すには適しているので、座右の銘や学校などのモットーにはふさわしい言葉です。意味やニュアンスを正しく理解して、上手に使うようにしましょう。
こちらの記事もたくさん読まれています
写真・イラスト/(C)shutterstock.com