些細なことで騒ぎ立てる義母につきあって5年目
沙織さん(仮名・40歳女性)は、些細なことに大騒ぎをする義母の存在に頭を悩ませているワーキングマザー。テレワークがメインとなっていた時期には、そんな義母に半日以上も付き合わされてしまい、仕事に支障が出た日も少なくないそうです。
「ウチの義母は、些細なことでも大事件のように騒ぎ立てる性格。しかも、年々その傾向が強くなっていて、はっきり言ってしまうと、そんな義母の相手をすることが私にとって大きなストレスになっています。
近所の人がなにげなく口にしたであろう一言をクヨクヨと気にし続け、その人の悪口や文句を延々と私に聞かせたり、少し身体の調子がすぐれないだけで『大病が隠れているに違いない!』と大騒ぎをして、私に仕事を休ませて、病院への送迎を指示してきたり…。新婚当初に、義母に好かれたかった一心で、そんな義母に対して丁寧に対応してしまったのが災いしてなのか、結婚5年目になった今は、その傾向がさらにひどくなっているのです。
テレワークで働いているときには、私が家で休んでいると勘違いでもしているのか、失礼ながらも“どうでもいいこと”で大騒ぎしてきて、半日くらい潰されたことも1度や2度ではありません」
少しずつ距離をおこうと努めるものの、ことごとく失敗…
あまりにも義母に日常生活を邪魔されるために、沙織さんは義母との距離をおくことを決意。面と向かって宣言はできないので、仕事や子育てに忙しいふりをして、義母からの連絡を受ける頻度を減らそうと試みます。
「ところが、義母はやたら勘が鋭いところがあって、そんなふうに私が距離をおこうとしているのは、瞬時に察知するんですよね。それで私に対して『あなた、私から逃げてない?』とハッキリとした物言いをしてくるので、余計にストレスになっちゃって、ことごとく失敗しました」
夫に義母対策のコツを相談するも「昔からそういう性格だから、今さら何をしても変わらないでしょ」と相手にされず、沙織さんのストレスはだんだんと大きくなる一方に。しかも、義母は息子である夫には、くだらない連絡は一切入れないのに、沙織さんに対しては「どうせ大した仕事をしているわけでもないんだから、暇でしょう?」と失礼な言い方をして、干渉してくるのだそうです。
「義母は、いちいち騒ぐうえに性格がきついから、本当に扱いにくいです。気にしないようにしようとしても、あちらからコンタクトを取ってくるので難しい。適当な返事を返してもこちらの気持ちを察してくれることもないし、どうしたものかと悩みのタネになっています」
些細なことで大騒ぎをするタイプには、人に嫌われたくない気持ちが強かったり、自分に自信がなかったりする人も少なくありません。義母自身にもっと自信がつけば、息子の妻を巻き込むようなコミュニケーションは減ってくることも期待できます。こういったタイプの義母は、表に見せている強気な様子とは裏腹に、内心では常に不安感を抱いている人も多いので、義母が自信を取り戻せるような声かけを意識するだけでも変わるかもしれません。
取材・文/並木まき
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