自宅に身に覚えのない「見守り系アプリ」が作動している不気味
紗耶香さん(仮名・39歳女性)の夫は、一人っ子として、義母から溺愛して育ったそう。結婚前に、義母が息子に干渉するタイプであることが少し気になったものの、義実家と新居とは物理的距離もあったことから、結婚に踏み切ったとのこと。
「夫の実家は新幹線で1時間の距離なので、義母がどんなに息子を溺愛していると言っても、年に何度か顔を合わせるくらいだろうと思って、結婚を決めました。実際、結婚してからも義母がうちに遊びにくるのは年に2回ほどで、どんなに長く滞在をしても1週間程度なので、それ自体はそんなに負担にはなっていません」
「ところが、ですよ。ある日、家に見慣れない古いスマホがセットされていて、見守りカメラと思わしきアプリが作動していることに気づいたんです…」
紗耶香さんにはふたりの子どもがいるので、最初は子どもが何かのためにセットしたのかと思って、子どもに尋ねてみるも「知らない」との返事。まさか夫が何かをしているのかと夫にも聞いてみたものの「わからない」という回答だったことから、紗耶香さんは不気味なスマホを誰が設置したのか、と不安に襲われます。
不気味なスマホカメラは…義母の仕業!?
「あまりに不気味なので、その日にそのスマホの電源を落としました。誰がなんの目的で設置したのかわからない見守りカメラがあったら、誰でも不安ですよね? すると、その日の夜に義母から電話がかかってきて、義母がしたことだと判明したんです…!」
電話の向こう側で、義母は「なんで勝手にカメラをオフにしてしまったのか」「息子の様子を知りたいだけなので、いますぐオンに戻せ」と紗耶香さんに要求。必死な様子の義母に対し、紗耶香さんは冷静に対処をしたものの、内心では「信じられない…」とドン引きだったそうです。
「ぶっちゃけ、義母がそこまで息子ラブだとは思っていませんでしたね。もちろんスマホの見守りカメラはそれ以降、オフにしたままですが、その代わりに義母から毎日のようにLINE通話がかかってきて、息子の様子を教えろと言われています。
息子である夫は、マザコンでもないし義母とは距離を置いているので、直接電話しにくいらしく、義母は私にかけてくるんです。義母は『スマホカメラでそっと息子を見守りたいから、早く戻して』と言ってきますが、義母にずっと見守られている生活なんて、こっちがゴメンですので、絶対に再設置はさせないつもりです」
息子の動向が気になるあまりに、とんでもない暴挙に出てしまった義母。紗耶香さんのケースでは、夫も義母に抗議をしたそうですが、義母の息子愛が強過ぎて、むしろ息子の妻である紗耶香さんに「なんとかしてもらいたい」と義母が懇願してくる事態になってしまいました。デジタルが発達して便利になっている一方で、義母の暴挙によってとんでもない事態に見舞われてしまうケースもあるようです……。
取材・文/並木まき
画像(C)Shutterstock.com
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