「鰰」の一夜干し
1:スーパーや鮮魚店などで、新鮮な「鰰」を入手する。
2:エラと内臓を取り除き、よく洗う。流水で、血や血合いを取り除いて、キッチンペーバーなどで、水気を拭き取れば、下処理が完成。
3:塩味をつける。振り塩(直接塩を振りかける)または、立て塩(5~15%の塩水に漬ける)で味をつける。立て塩は、1リットルの水に塩を約50~150g入れた中に、20分~1時間ほど漬けるのが目安。漬けた後は、水道水で軽く表面を洗い、キッチンペーパーなどでしっかり水気を拭き取ります。
4:干す。干し網の上に重ならないように並べます。直射日光が当たらない風通しのよい日陰に干します。
5: 表面が乾いたら裏返して、「鰰」がベタつかなくなったら完成!
6:完成した一夜干しは、ラップなどに包んで冷蔵庫に入れて2~3日以内に焼いて食べましょう。冷凍庫で1~2週間は保存できますが、なるべく早く食べます。
鰰寿司
【材料】 (約30人分)鰰5kg、塩100g、5倍酢(360cc)、米4合、糀2.5合、A:塩100g、砂糖150g、酒0.5合、みりん・赤とうがらし・笹の葉(適宜)、B:ニンジン・ふのり・ショウガ(適宜)
【作り方】
1:「鰰」の頭と内臓を取り除いてよく洗って下処理をする。何度か水を換えながら、2~3日水に浸してぬめりを取る。
2:よく洗って、3切れくらいに斜め切りして、すし桶に入れて塩100gをまぶす。
3:重石をして半日~1日置く。上がってきた水を切る。
4:5倍酢を入れて、再び重石をして1日漬ける。
5:本漬けする。米4合を炊いて、温かいうちに麹2.5合を合わせる。そこに、材料Aと「鰰」を加えて混ぜる。
6:材料Bのニンジン、ショウガを千切りにする。
7:すしおけに笹の葉を敷いて混ぜたご飯を載せて「鰰」と材料Bを載せる。これを3段ほど繰り返して重石をする。
8:2週間くらいで食べごろに。
英語表現とは?
「鰰」を英語で表現すると次の通り。英名は「sailfin sandfish」「Japanese sandfish」、学名は「Arctoscopus japonicus (Steindachner, 1881)」とされています。英語で「sandfish」が使われているのは、文字通り「鰰」が砂に潜る性質を表しているようで、興味深いですね。
最後に
「ハタハタ」と、たった一度、耳で聞いただけでも印象にのこる名前の魚「鰰」。漢字で表された魚の名前をよく見ると、どんなふうに昔から人と魚が関わりがあったのかがわかるような気がしますね。「鰰」が「神様」や「雷鳴」と繋がっていたのは驚きでした。自然の恵みに感謝して、大事にいただきましょう!
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